同名の玩具「クラッシュギア」のプロモーションアニメ。多彩な登場人物達が着実に成長を遂げていくドラマ性の高い脚本と、全編CGで描写される迫力のファイトシーンが特長である。
サンライズ作品らしくSF色が強いが、ロボットは一切登場しない。
物語は、主人公をはじめとしたギアファイター達が玩具(クラッシュギア)を通じて心を通わせるといった、典型的なホビーアニメの流れである。ただし、試合のルールに細かな規制が定められてあったり、また主人公が頻繁に挫折し苦悩するなど現実的な面も多く備えている。
玩具のヒットを受け、5クールを超える制作となった。また映画化やゲーム化、
漫画化など様々なメディアミックスも展開した。
ストーリー
「クラッシュギア」と呼ばれるバトルマシンが熱狂的な人気を集める架空の世界。
落ちこぼれのギアファイターだった真理野コウヤは、
兄の遺産ガルダイーグルや仲間達と共にクラッシュギアで世界一を目指す。
主要登場人物
トビタクラブ
主人公真理野コウヤが所属するクラブ。4年前の真理野ユウヤが率いていたころにアジアカップを制するなど強豪クラッシュギアチームであったが、ユウヤの死後有力メンバーが脱退してしまい、存続の危機に立たされている。
真理野コウヤ(マリノ コウヤ) 声 松元惠
使用ギア:バトルホーク⇒ガルダイーグル⇒ガルダフェニックス / 一時的:アークキャバリアー
真理野ユウヤの弟であるギアファイターで、本編の主人公。
お調子者ですぐ愚痴を漏らす典型的な現代っ子だったが、様々な障害を仲間と共に乗り越える事で人間として、ファイターとして成長を遂げる。
必殺技は特訓の末会得した、兄・ユウヤの技『シャイニングソードブレイカー』と、
光のダッシュ攻撃『シャイニングスマッシャー』。
少し捻くれた性格であり、有名人である兄と比べられる事にコンプレックスを持ち、兄の死後はその負い目から抜け出せずにいた。しかしギアファイトを通じて様々な経験を経て、人間として大きく成長する。また、自分がこうと決めたことを何としても成し遂げようとする少々頑固ともとれる部分もある。何よりも仲間を大切にしている(本人曰く「自分は下手でバカだから仲間を信じることしかできない」から)。 万願寺タケシのことを初めは、信頼していたのに裏切られたことから(万願寺がコウヤの成長を促すためにあえてした)敵視していたが、後に彼の本心を知り真っ向勝負を挑んだ果てに和解する。11歳。B型。 なお彼の名前「コウヤ」には、「荒れた荒野(こうや)のような険しい人生を乗り越えて大きく成長していってほしい。」というスタッフからの願いが込められている。
織座ジロウ(オリザ ジロウ) 声 - 天田真人 使用ギア:レイジングブル⇒レイジングブリット
明るくて誰よりも情に厚い一面を持つ、クラブの頼れる兄貴分。団体戦ではクラブのリーダーを務める。ダッシュ・スピンの両方にバランスのとれたファイトスタイルを取ることができ、団体戦では重宝されている。必殺技は『ハリケーンクラッシャー』とその強化技『グレートハリケーンクラッシャー』。またそれに加え、『グランドスラムハンマー』、『グラビトンバスター』、対シャイニングソードブレイカー用の最強技『ハイパーローリングアタック』など多彩な技を使う。 もとは有望な野球選手であったが、腕の怪我により引退。その後、親の都合でカナダに住んでいた際、偶然出会ったアレックス・ボーグにクラッシュギアの面白さを教えられ、ここでも才能を開花させる。後輩の面倒見も良く、ユキヒコとシュンスケにギアファイトの指導をする場面がある。 友情に厚く、自分の友を侮辱するものは誰であろうと許さない。クラブの仲間たちのことも常に気にかけており、コウヤに対しては本当の兄のように接している。 好物のアンパンは何食でも胃袋に収めてしまえる食いしん坊。クラブで偶然出会ったリリカに一目惚れをしている。12歳。O型。
迅キョウスケ(ジン キョウスケ) 声坂本千夏 使用ギア:ディノスパルタン⇒ディノファランクス 天才ギアマスターとして知られる少年。出不精で人見知りが激しく人当たりは冷たいが、単に人付き合いが苦手なだけで、根は優しい。主にスピン攻撃を中心としたファイトをする。必殺技は『ファイアースピナー』、『バーニングスピナー』、『バーニングインフェルノ』。 かつてはクロウドとともに「チーム・グリフォン」に所属しており、そこで初めて話しかけてくれたクロウドに対し心を開く。だが、彼とのある事件によりギアファイターを引退。その後はギアマスターの称号を取り、父親の経営する工場に籠り一人でギアの研究に明け暮れていた。 初めのころは勝利へ強い執着心を持っており、どんなことをしてでも勝ちたいという性格であった。また、人づきあいの苦手な性格からなかなかクラブに溶け込まず、しばしばメンバーと対立していた。しかしクラブでの様々な経験を通していくうちに、人間として、ギアファイターとして大きく成長する。 クロウドとはワールドカップでの直接対決の末、完全に和解する。ギアマスターゆえに理詰めのファイトスタイルを取るため、気合いといった非科学的なことを受け入れ難く、そういったファイトスタイルを取るキシンのような相手とは相性が悪い。 幼いころから機械に興味を持っており、家には彼専用の工房もある。12歳。AB型。
丸目クロウド(マルメ クロウド) 声 - 進藤尚美
使用ギア:シューティングミラージュ⇒シューティングファントム
日本人とロシア人の血を継ぐクオーター。ずば抜けた聴覚を有しており、それを頼りに相手ギアを瞬時に分析・対応するというファイトスタイルを取る。メンバーの中でも技に富んでおり、『ライトニングフラッシュ』、『スピニングトルネード』、『ライジングトルネード』、『ブースタートルネード』、『フラッシングトルネード』といった多彩な必殺技を持つ。 かつては有名クラブ「チーム・グリフォン」のエース格であったが、キョウスケとのある事件をきっかけにギアファイトを引退。その後は剣道の稽古に明け暮れていた。 自分の理念に基づいて行動する頑固とも取れる性格で、いわゆる「正々堂々」といった戦い方以外を受け入れられず、勝利への執念がなかった。しかしエディにそのことを指摘されたうえで叩きのめされたことにより、以後は「勝つこと」にたいする執念と、その思いへの理解を示すようになる。 キョウスケとは初めはお互い気まずい関係であったが、共に成長していくうえで認め合い、ワールドカップでの直接対決の後、完全に和解する。 出生地がフランスであり、彼のギア「シューティングミラージュ」はフランスの友人たちとの友情の証である。名前の由来は、実在した侍である丸目蔵人から。12歳。A型。
華野カオル(ハナノ カオル) 声 - 神田朱未
コウヤの幼馴染でトビタクラブのマネージャー。裏表のない性格で、いつもストレートに物を言う。同年齢ながらコウヤをしばしば子供扱いにしており、過去の恥すべてを知られているコウヤは彼女に逆らうことができない。 万願寺がトビタクラブを去った後のクラブで、リリカ1人ではクラブの経営が大変だからとトビタクラブに入部し、マネージャーになる。マネージャーとしてはとても優秀で、部員不足で悩んでいたころにジロウやクロウドを紹介したり、マイティギアーズに完敗し落ち込むトビタクラブメンバーに気分転換と北海道旅行を行い、その中で北海道カップを観戦させ、コウヤとクロウドに再びギアファイトへの情熱を呼び起こしたりと活躍している。一方でマンガンジカップへ招待されていないと言われた時には、「招待状が無ければ奪っちゃえば良いのよ。」とトンデモ発言をしたこともある(もちろん万願寺からは奪った招待状では出場できないと至極真っ当な理由で追い返された)。 ガルダイーグルを使いこなすため1人特訓していたことを「不器用だから」と隠すコウヤに、「不器用って自分で言えるのはカッコいいよ」と言ったり、OPではコウヤがリリカに寄り添うだけで乱暴に引き離す描写がある事から、彼に気がある様子(劇中でも西洋のお城でコウヤと自分を白馬の王子と白雪姫に例えている)。11歳。B型。
飛田リリカ(トビタ リリカ) 声 - 根谷美智子
トビタクラブを支える監督兼オーナー代理。母性に溢れた穏やかな性格の持ち主でコウヤ達の成長を暖かく見守る。 かつてはマネージャーとしてユウヤ達のサポートをしていた。ユウヤに想いを寄せていたと思われる描写がある。 監督いわく吉永小百合を思わせる落ち着きのある女性としてデザインされたとのこと。15歳。A型。
朝森ユキヒコ(アサモリ ユキヒコ) 声 - 立野香菜子
アジアカップ後に入部してきたトビタクラブの新入部員。不器用でタドタドしいが、何事にも真面目に取り組む少年。10歳。
竹村シュンスケ(タケムラ シュンスケ) 声 - 山下亜矢香
ユキヒコと共に入部してきたトビタクラブの新入部員。明るく元気な性格だが、ヨイショが得意でコウヤをよく調子に乗せてしまう。10歳。