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NovelAIの編集履歴2024/10/24 01:27:05 版
編集者:赤橙
編集内容:NAIリーク問題について変更、差し戻し(理由はコメント欄に)

概要

NovelAI(ノベルエーアイ、略称はNAI)は、

デラウェア州に拠点を置くAnlatan社によって運営されている

AIによって文章生成と画像生成を行う、有料サブスクリプションサービス。

元々は小説作成が主であるため、NovelAIという名称である。

会員登録は無料だが、無料の状態で利用可能なのは小説生成の一部のみ。

小説生成機能の拡張と画像生成には、月額サブスクリプションへの加入もしくは

AnlasというNovelAI内通貨の購入が必須となる。

NovelAI関連年表

2021年6月16日 : Sigurd/シグルドをリリース

2021年7月16日 : Calliope/カリオペをリリース

2022年1月9日 : Euterpe/エウテルペをリリース

2022年3月11日 : Krake/クレーク をリリース

2022年9月25日 :NAI公式が機械学習に画像転載サイトDanbooruを使用したと公表

2022年10月3日 :画像生成機能正式サービス開始

: NovelAI Diffusion Anime キュレート版

: NovelAI Diffusion Anime フル版

: NovelAI Diffusion Furry ベータ版V1.3

の3種の画像生成AIがリリース

2022年10月5日 : DanbooruがNAIとは関係無いと声明を出す

2022年10月6日: NAIがクラッキングされ、画像生成モデルやモデルのトレーニングに使用するコードなどが流出。

2022年11月10日 : Snek/スネック: Genji/ゲンジをリリース

2023年5月23日 : Clio/クリオをリリース

2023年6月23日: NAI公式が流出モデルの使用に法的措置を取る可能性がある、とTwitter上(現X)で公表

2023年7月28日 : Kayra/カイラをリリース

2023年10月21日 : NovelAI Diffusion Anime V2 をリリース

2023年11月16日 : NovelAI Diffusion Anime V3をリリース

2024年4月22日 : NovelAI Diffusion Furry V3をリリース

2024年8月23日: NAI公式が: NovelAI Diffusion Anime キュレート版

: NovelAI Diffusion Anime フル版: NovelAI Diffusion Furry ベータ版V1.3 を一般公開

NovelAIのサービス、モデル紹介(2024年10月時点)

  • 小説生成サービス

使用可能なテキスト生成モデルはSnek/スネック、Genji/ゲンジ、Sigurd/シグルド、Euterpe/エウテルペ、Krake/クレーク、Clio/クリオ、Kayra/カイラの7種。

引退モデルはCalliope/カリオペ、モデル選択リストではもう利用できないが、GPL-2.0ライセンスの規約に基づき公式ブログで配布されている。

小説や物語を作る方法は「Storyteller」と「Text Adventure」の2種類から選べる。

またAIモジュールによって、テキストのスタイルを変更する事ができる。

  • 画像生成サービス

使用可能な画像生成モデルは下記6種

NovelAI Diffusion Anime V3:SDXLベースの最新モデル

NovelAI Diffusion Furry V3:SDXLベースのケモノ特化型最新モデル

NovelAI Diffusion Anime V2:おそらくSD1.5ベースのモデル(公式にベースモデルの言及は無いが、RedditでNAI関係者がSD1.5ではないかと言及している)

NovelAI Diffusion Furry (ベータ版V1.3): SD1.4ベースのケモノ特化型モデル

NovelAI Diffusion Anime (キュレート版) :SD1.4ベースのモデル

NovelAI Diffusion Anime (フル) :SD1.4ベースのモデル、NSFWに対応している

またNovelAI Diffusion Furry 、NovelAI Diffusion Anime (キュレート版)はNovelAI Diffusion Anime (フル) の3種の古いモデルは

CreativeML Open RAIL-M の規約と CC BY-NC-SA 4.0 ライセンスの規約に基づいて、公式ブログで配布されている。

プロンプトを入力する事で画像生成するtext to image(t2i)

元画像を加工し新しい画像を生成するImage to image(i2i)

元画像にマスクし、マスク部分だけを変化させるインペイント

(NAIのインペイントは優秀で、モデルに影響されず元画風を維持したままインペイントが出来る)

入力した画像に近い画風やキャラクターを出力できるバイブストランスファー

画像を編集するディレクターツール(背景の除去、線画化、スケッチ化、カラー化、表情の変化、文字やノイズの除去)が使用できる。

NAIで扱えるのはNAI独自のモデルのみであり、他のLoRAやモデルを使用して生成する事はできない。

利用料金(2024年10月時点)

Paper (無料プラン): 100回のテキスト生成と8,192 トークンのメモリ。Anlas(NovelAI内通貨)は貰えないので、画像生成機能を使用したい場合は別途Anlasの購入が必要になる。

Tablet ($10/月): 無制限のテキスト生成、4,096トークンのメモリ。毎月1000 Anlasが貰える。

Scroll ($15/月): 無制限のテキスト生成、8,192トークンのメモリ。毎月1000 Anlasが貰える。

TabletとScrollの差異は小説生成における記憶量の違いのみ、画像生成しか使わない場合差異はない。

Opus ($25/月): 無制限のテキスト生成、8,192トークンのメモリ。

全ての試験的機能にアクセスできるようになる。毎月10000 Anlasが貰える。

また重要な点として、画像生成機能の「普通サイズ以下」がAnlasを使用せずに生成が可能になる

普通サイズの範囲内であればi2i機能やインペイント機能もAnlasを使用せずに使えるようになる。

大サイズ、品質向上、拡大、別バージョンを製作は他プランと同じくAnlasを使用しての生成となる。

またStep数を増やすなど、負荷を増やすと普通サイズであってもAnlasを消費するようになる。

プランの期間については加入日より起算されるため、月の途中で開始した場合は翌月の対応する日まで有効となるため、月末に加入したとしても問題はない。

加入日内に解約したとしても、翌月の対応する日までサービスを使用する事が可能である。

経過日数に応じた差額を支払うことで、利用ブランのアップグレードが可能。

また解約しても、使用しなかった分のAnlasは残留する。

Anlasに有効期限はないが注意点がある

月額プランで付与されるAnlasは新たなプランに加入(継続含む)した際に、それまで付与されたAnlasを上書きする形で付与される。

例えば、月25ドルプランに入っていた翌月に更新しなかった場合、プラン加入時に付与された10000Anlasは使い切るまでの間は自由に利用することが可能である。

ただ、新たに月額プランに加入した場合、その残高に関わらず新たにAnlasが付与される。

(例、月25ドルプランに入って翌月更新しなかった場合、更新するまでそのAnlasは使えるが

もし翌月は10ドルプランでいいや、と思って月10ドルプランに変更してしまった場合、残高は没収され1000Anlasだけが付与される形になる。)

その為「そんなに使わないから月25ドルプランをやめて月10ドルプランに変更しよう」と思っているなら、

まず解約し、残っているAnlasを全て使い切ってから月10ドルプランを新たに開始しないと損になってしまう。

そのため、お試しでNAIの画像生成機能を使用したい人向けのおすすめは

Opusに1月分加入し10000Anlasを貰い、加入日に解約する。

これで期日まで無料で画像生成機能を楽しむ事が出来、期日以降もAnlasで生成可能になる。

NAIリーク問題

NAIリーク問題とは、NAIがクラッキングされてモデルなどが流出し、NAI公式から言及が無かったため、画像生成ユーザーがNAIリークモデルや派生モデルを広く使用するようになり、

NAI公式が法的措置を取るという警告で出自を隠すマージモデルが蔓延する混乱を経て、最終的にNAI公式が流出モデルを一般公開したことで解決がなされた事件。

  • 事件の経緯

2022年10月6日: NAIがクラッキングされ、NAIで使用されていた画像生成モデルや画像モデルのトレーニングに使用するコードなどが流出。(文章生成モデルは流出せず)

流出した画像生成モデルは「NAIリークモデル」と呼ばれ、インターネット上で広く拡散された。

NAIリークモデルは既存のローカルモデルに比べて美しい画像が生成できるため、流出したモデルであると知りながらも、多くのAI画像生成コミュニティで使用されるようになった。

さらに、NAIリークモデルを他のモデルとマージした、NAIリークマージと呼ばれる新たなモデルが次々と作成され、SD1~系のモデルは、どのモデルがNAIリークを含むのか判別が困難になった。

(流出したNAIリークモデルはSD1.4をベースにしたモデルであるため、SD2やSDXLをベースにしたモデルとはマージできない)

この時NAI公式はモデルデータが流出した事について言及したが、NAIリークモデルの使用者に対して法的措置を取るかどうかの言及をしなかった。

2023年6月23日: NAI公式がNAIリークモデルそのままの使用に法的措置を取る可能性があるとTwitter上(現X)で公表した。

またこの頃、AI画像生成サービスPixAIがNAIリークモデルをそのまま自社生成サイトで使用できるようにしていたため、

気が付いた利用者がNovelAIに告発し、NAI公式が対応したためPixAIからNAIリークモデルが削除されたという事件も起きていた。

この時、NAI公式は利用者に「NAIリークマージの使用にも法的措置を取るのか?」と尋ねられたが、NAI公式は回答を拒否している。

2024年8月23日: NAI公式がウェイトモデルを一般公開。

公開されたのは、リーク流出したモデルであり

「CreativeML Open RAIL-Mライセンスとクリエイティブ・コモンズBY-NC-SA 4.0ライセンスの両方の条件を適用するデュアルライセンスに基づいて公開されます。これにより、上記条件のもとで適切に帰属され配布される限り、非商用目的での利用、再配布、二次的著作物の作成が可能です。」

と書かれているため、NAI公式による明確なライセンスの提示により

今までグレーゾーンとされていた利用範囲に明確な基準を設け、法的リスクが明確になったためNAIリーク問題は終結した。

  • NAIリーク問題における混乱

・NAI公式が流出モデルのOSS化の意向を示唆しつつも具体的な時期を明言しなかったことで、ユーザーの間で「どうせOSS化するのだし流出モデルの使用は問題ないのでは」という楽観的な見方が広がっていた。

・NAI公式が流出直後にリークモデル使用者への法的措置について明確な声明を出さなかったことで、多くのユーザーが「黙認されている」という誤った解釈を下し、流出モデルの使用が急速に広まった。

・NAIリークマージに関する法的立場が明確にされなかったことで、ユーザーの間で使用はグレーゾーンという認識が広がっていた。

・AIモデル作成技術の急速な発展により、リークモデルを基にしたLoRAの作成や階層マージ、SDXLに蒸留など、モデルの派生や組み合わせが複雑化し、何が法的に問題で何が許容されるのかの線引きが極めて困難だった。

・派生モデル達は無料で公開されていたため、損害賠償を請求できないのではないかと言われていた。

・2023年6月23日、 NAI公式がNAIリークモデルそのままの使用に法的措置を取る可能性があるという言及以降、モデル製作者がマージ元を隠す事が増え、モデルの出自が不透明になる問題が発生した。

そのためNAIリークマージの可能性があるSD1~系のモデルを使用せず、マージされてないモデル(waifu diffusionやmidjourneyなど)を使用する、SDXLに移行するなどの対応を取る画像生成ユーザーも出た。

・画像生成ユーザー間でもNAIリークマージを使用し続ける人と、倫理的問題や法的問題の観点からNAIリークマージを使用しない人との間に議論や対立が発生した。

  • アスカテスト

NAIのリークモデル使用禁止の発表後、「アスカテスト」または「ハローアスカチャレンジ」と呼ばれるモデル検証方法が一時的に流行した。

同一プロンプト同一シード値では、ほぼ同じ画像が出力されるという画像生成AIの性質を利用し

NAIと検証するモデルに同一プロンプト同一シード値を入力し、生成された画像が同じか似ているかどうかでNAIリークモデルかどうかを検証する方法である。

この時に生成される画像が黒い椅子に座ったアスカのため、アスカチャレンジとも呼ばれる。

この手法自体は同一プロンプト同一シードを利用する為、オリジナルのリークモデルを判別する方法としては機能した。

NAIリークマージモデルに対しても同様の試験が行われたが、同一プロンプト同一シードはオリジナルのモデルににしか機能しない為、この試験は意味をなさない。

(検証用プロンプトを使用すればどんなモデルでも椅子に座ったアスカは出る、またこの検証テストに使われたシード値では赤い服の女性が出やすい)

またハッキング時、NAI公式のパスワードが「password」だったという噂が飛び交ったが

NAI公式はこれを否定している。

マスピ顔について

AI画像生成において各モデルのデフォルトで出力される絵柄の事。

また、AIイラストらしい絵柄の事。

元々はNovelAIにデフォルトで用意されていた専用タグ「masterpiece」が語源である。

NAIv1の画像生成時に、プロンプトにmasterpieceを使用すると、生成される画像の品質が向上する傾向があり、NAI公式もこのタグを入れることを推奨していた。

ただし、masterpieceを使用すると、似たような表情や雰囲気の顔が生成されやすくなる。

多くのユーザーが画像の向上や絵柄の安定を求めてmasterpieceを使用したことで、似た顔の画像が大量に生成され、これが俗に「マスピ顔」と呼ばれるようになり、AIイラストらしい絵柄として大衆に認識されるようになった。

NovelAIはDanbooruという画像転載サイトのデータを機械学習に使用しており、

Danbooruで高評価を得た画像に、NAI側が「masterpiece」のタグを付け学習していたことが、このプロンプトの効果に影響している。

(Danbooruにmasterpieceというタグは存在しない)

そのため、masterpieceを入力するとキャラクターが勝手に脱いだり、貧乳を描けと指示しても巨乳になりやすかった。

これはDanbooruで高評価を得た画像がnsfw的な画像が多かったからと推測される。

プロンプトにmasterpieceと入れるより、「worst quality、low quality」などのネガティブプロンプトを入力する方が「マスピ顔」の生成に影響を与えているのではという指摘もある。

元素法典

元素法典(The Code of Quintessence)は、NAIで画像生成するためのガイドライン。

10月頃中国で初版され、日本訳は2022年10月25日に行われた。

表現力を追求したAIイラストを生成するための指針を含んでいる。

プロンプトを呪文、画像生成を魔法と表現し、様々なアートスタイルで画像生成が出来る事を示したこのガイドラインは、利用者に大きな衝撃を与えた。

またこの元素法典の普及により、画像生成ユーザーをAI術師と呼ぶ事が増えた。

NovelAI生成物の使用、販売 について

NovelAIで作成したAI生成物の権利は、生成したユーザーに帰属する。

またNovelAI は、ユーザーが生成した画像に対する所有権を主張せず、サービス外での使用から生じるいかなる責任も放棄している。

そのため、生成者はNovelAIで作成した作品を自由に使用、販売可能であり、問題が発生した場合、NovelAIは一切責任を負わない。

NovelAI利用規約より

NovelAIの編集履歴2024/10/24 01:27:05 版
編集者:赤橙
編集内容:NAIリーク問題について変更、差し戻し(理由はコメント欄に)
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