幻魔大戦
げんまたいせん
石ノ森章太郎、平井和正ら2人による共同作品。未完。1983年にはりんたろう監督のもと、大友克洋氏のデザインでアニメーション映画にもなった。その他小説としても展開されている。
ストーリー(少年マガジン版)
大宇宙の破壊者「幻魔」。大宇宙を無に帰す事だけを目的とし、10億年の間に無数の銀河を消滅させてきた正体不明の存在である。サイボーグ戦士ベガの属する銀河も、長い幻魔軍との戦いの末に消滅寸前の状態に陥っていた。ベガの属していた大連盟軍の超科学・超能力程度では幻魔軍の力には歯が立たなかったのである。幻魔の主力は既に消滅寸前のこの銀河から離れ、地球が属する銀河へ移りつつあった。大連盟軍の偉大な超能力者フロイは、最後の力を振り絞って「敗残兵ベガ」を数百万光年彼方の地球にテレポートさせる事にする。こうして大宇宙を真っ二つに分けた「幻魔大戦」に地球も巻き込まれてゆくのであった。
キャラクター(少年マガジン版)
東丈
主人公。不幸な過去と様々なコンプレックスを抱えた青年。物語の終盤で爆発的な進化を遂げる。富士山の溶岩流に君臨する大火竜をたった一人で倒してしまった。ルナとは喧嘩ばかり。
ルナ
地球のエスパー集団のリーダー。トランシルバニアの王女。性格は尖っている。丈に対しては好意を持っているらしいが、リーダーとして過酷な態度を取り続ける。ツンデレ。
ベガ
地球から数百万光年離れた星のサイボーグ戦士。幻魔との長い戦いの末に全てを失い、戦う意思を無くしてしまっていた。しかしルナと出会い、そのスパルタ的な言動に鼓舞され戦う意欲を取り戻す。
シグ
物語の終盤に登場する幻魔軍の司令官。富士の溶岩流の中から出現する。スーツを身にまとい自らを芸術家と名乗る。辺境に派遣された一司令官に過ぎないにも関わらず、想像を絶する強さを丈に見せつけた。一声で富士山を大噴火させるだけの力を持つ。(大火竜を倒す以前の)丈の力では全く通用しなかった。死んでしまった丈の姉の残留思念によって、シグの肉体は消滅させられてしまう。しかし幻魔軍団では階級に応じて定められた回数だけ肉体を再生できるという反則的な力が与えられているとの事で、瞬く間に復活してしまう。