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ベルンカステルの詩

べるんかすてるのし

『ひぐらしのなく頃に』の各編冒頭・終盤に登場する詩。それぞれが各編の暗示となっている。
目次 [非表示]

この記事はネタバレを含みます。


概要

ひぐらしのなく頃に』『ひぐらしのなく頃に解』を中心に登場する詩。

それぞれが各編の暗示となっている。

原作、コミック、アニメ、ゲーム、小説、媒体によって若干違いがある。


本記事では媒体の指定が無い場合、共通のもの。


作者名はFrederica Bernkastelと記載されている。


鬼隠し編

(原作)

どうか嘆かないで。

世界があなたを許さなくても、私はあなたを許します。


どうか嘆かないで。

あなたが世界を許さなくても、私はあなたを許します。


だから教えてください。

あなたはどうしたら、私を許してくれますか?



(ガンガンパワード版)

何が罪かわかりますか。

知恵の実を口にしたからではありません。


何が罪かわかりますか。

蛇の甘言に耳を貸したからではありません。


まだ罪がわかりませんか。

それこそがあなたの罪なのです。



(旧・鬼隠し編)

今日はちょっぴりいい事があった。

下駄箱の私の靴の中に、画鋲が入っていたからだ。


クラスには50人もいるのに、なのに私を選んでくれた。

誰よりも想ってくれる、そんな誰かがいる証拠。


そんなささやかなうれしさを、みんなにも教えたい。

だからみんなの靴にも一粒ずつ。


次回予告

信じられるの?目に見えること。

信じられるの?息衝くこと。

信じられるの?私のこと。

(鬼隠し編 其の弐 『隠しごと』)


あなたに見えるのは、偽りの居場所。

そこに見えるのは、虚ろな眼差し。

私に見えるのは、繰り返す悲しみ。

(鬼隠し編 其の参 『疑心』)


怖がらないで、明日の向こうを。

傷つけないで、あなたの心を。

謝らないで、昨日の全てを。

(鬼隠し編 其の四 『歪』)


綿流し編

(原作)

あなたの乾きを癒せない。

真実を欲するあなたがそれを認めないから。


あなたの乾きを癒せない。

あなたの期待する真実が存在しないから。


それでもあなたの渇きを癒したい。

あなたを砂漠に放り出したのはわたしなのだから。

センシティブな作品


(ガンガンWING版)

この世でもっとも見つけ難いもの。

砂漠に落とした針一本?


この世でもっとも見つけ難いもの。

闇夜に落とした鴉の羽?


この世でもっとも見つけ難いのは。

自分自身の思い違い。

When they cry


(旧・綿流し編)

タマゴをじっと、温める。

温める熱が愛ならば、生まれる子供はきっと幸せ。

愛がこもって、喜びにあふれる。


タマゴをじっと、温める。

温める熱が怒りなら、生まれる子供はいったい何?


私もタマゴを、温める。

温める熱はガスだから、何のタマゴか興味なし。


次回予告

見つめてほしい、本当の自分を。

許してほしい、気まぐれなあなたを。

分かってほしい、もう一人の私を。

(綿流し編 其の壱 『嫉妬』)


見たいのは、闇の中の形。

聞きたいのは、戸惑いの足音。

知りたいのは、本当の居場所。

(綿流し編 其の弐 『タカノ』)


震えているのは、あなたの心。

引き寄せるのは、暗闇の影。

凍えるのは、偽りの私。

(綿流し編 其の参 『嘘』)


終わらせることの出来ない、後悔。

誤ることのない、物語。

そこに刻まれているのは、もう一人の私。

(綿流し編 其の四 『願い』)


祟殺し編

(原作)

井の中の蛙は幸せでした。

井戸の外に何も興味がなかったから。


井の中の蛙は幸せでした。

井戸の外で何があっても関係なかったから。


そしてあなたも幸せでした。

井戸の外で何があったか知らなかったから。

にーにーのいなくなった日


(Gファンタジー版)

私が一番不幸だった。

この迷路に出口がないことを知っていたから。


次に彼が不幸だった。

この迷路に出口がないことを知らなかったから。


その他大勢は不幸ではなかった。

自分たちが迷路の中にいることすら知らなかったから。

間違えの決意


次回予告

忘れているのは、あなたの温もり。

繰り返される、悲しみの足音。

扉へと誘(いざな)う、記憶の欠片。

(祟殺し編 其の壱 『兄』)


掬(すく)いきれないのは、一粒の涙。

止められないのは、絶望への叫び。

訪れるのは、憎しみの連鎖。

(祟殺し編 其の弐 『キズナ』)


求めたのは、いつものまどろみ。

聞こえるのは、悪意の雨音。

流されたのは、暗闇への扉。

(祟殺し編 其の参 『境界(サカイメ)』)


惑わすのは、後悔の足跡。

追いかけるのは、疑惑の眼差し。

さ迷うのは、もう一人の自分。

(祟殺し編 其の四 『失しモノ』)


足音は、過去からの囁き。

見えるのは、霧の中の現実(リアル)。

聞こえるのは、あなたへの許し。

(祟殺し編 其の伍 『謝罪』)


暇潰し編

誰が犯人かって?

それを探す物語に決まってるでしょ?


誰が犯人かって?

そもそも「何の」犯人かわかってる?


誰が犯人なの?

私をこれから殺す犯人は誰?!

ひぐらしのなく頃に


(ガンガンコミック版)

私が求めるものは何?

遠い異郷からやって来る騎士かもしれない。


私が求めるものは何?

永遠の沼から這い出せる岸かもしれない。


私が求めるものはたったひとつ。

得るのはキシ(騎士、起死(回生))か、それともシキ(死期)か。


次回予告

訪れたのは、夕暮れの日陰。

迷い込んだのは、時の暗闇。

出会うのは、過去と未来の隙間。

(暇潰し編 其の壱 『ヒナミザワ』)


求めているのは、揺れない面影。

探しているのは、光の抜け道。

与えられたのは、いつもの悲しみ。

(暇潰し編 其の弐 『兆し』)


目明し編

砂漠にビーズを落としたと少女は泣いた。

少女は百年かけて砂漠を探す。


砂漠でなく海かもしれないと少女は泣いた。

少女は百年かけて海底を探す。


海でなくて山かもしれないと少女は泣いた。

本当に落としたのか、疑うのにあと何年?

無題


次回予告

出会うのは、優しさへの代償。

落ちるのは、悲しみへの迷路。

焦がすのは、”うらみ”への想い。

(目明し編 其の壱 『初恋』)


見失ったのは、いつもの帰り道。

守れないのは、あなたとの約束。

消せないのは、私の思い出。

(目明し編 其の弐 『ケジメ』)


消したのは、記憶の香り。

見えるのは、憎しみの傷痕。

響くのは、過去からの足音。

(目明し編 其の参 『鬼の血脈』)


求めるのは、僅かな安らぎ。

見えるのは、憎しみの回廊。

落ちたのは、暗闇の向こう。

(目明し編 其の四 『仕返し』)


くれたのは、揺らぐ面影。

響くのは、悲しみの木霊。

香るのは、焼けた思い出。

(目明し編 其の伍 『冷たい手』)


通り過ぎるのは、いつもの分かれ道。

駆け抜けるのは、暗がりの曲がり角。

辿り着くのは、破滅への落とし穴。

(目明し編 其の六 『断罪』)


罪滅し編

(原作)

一度目なら、今度こそはと私も思う。

避けられなかった惨劇に。


二度目なら、またもかと私は呆れる。

避けられなかった惨劇に。


三度目なら、呆れを越えて苦痛となる。

七度目を数えるとそろそろ喜劇になる。

ひぐらしのなく頃に


(開発中版)

運命に泣かず、挫けることを知らない。

そんな彼女は美しかった。


誰にも媚びず、最後まで1人で戦った。

そんな彼女は気高かった。


彼女は眩しくて、ただただ神々しくて。

私には、そんな彼女が必要だった。

瓦礫の王者


次回予告

とらわれるのは、過去からの残像。

いざなうのは、未来からの虚像。

そこにあるのは、もう一つの戯れ。

(罪滅し編 其の壱 『幸せ』)


貫くのは、幸せへの想い。

交わされるのは、友との決め事。

救われるのは、一時(ひととき)の迷い。

(罪滅し編 其の弐 『還る処』)


走り出したのは、いつもの帰り道。

蠢くのは、不幸からの報せ。

開かれるのは、惑わしのスクラップ。

(罪滅し編 其の参 『34号文書』)


滲み出す血は、過去への記憶。

気付いたのは、罪の重さ。

そこにあるのは、決着の未来。

(罪滅し編 其の四 『地球侵略』)


迷い込んだのは、思い出の教室。

響くのは、絶望へのタイマー。

辿り着くのは、始まりの終わり。

(罪滅し編 其の伍 『リテイク』)


皆殺し編

(冒頭)

井戸の外の世界が知りたくて。

私は井戸の底から這い上がろうとしました。


井戸の外の世界が知りたくて。

何度、滑り落ちて全身を打ち付けても上り続けました。


でも気付きました。

上れば上るほどに落ちる時の高さと痛みは増すのです。


外の世界への興味と全身の痛みが同じくらいになった時、

私は初めて蛙の王さまの言葉の意味がわかりました。

ひぐらしのなく頃に


(綿流しのお祭り終了後)

どうかこの夜に何があったか教えてください。

それは例えるなら猫を詰めた箱。


どうかこの夜に何があったか教えてください。

箱の中の猫は、生か死かすらもわからない。


どうかあの夜に何があったか教えてください。

箱の中の猫は、死んでいたのです。



(スタッフロール)

井戸の外にはどんな世界が?

それは、知るために支払う苦労に見合うもの?


井戸の外にはどんな世界が?

それは、何度も墜落しても試すほどに魅力的?


井戸の外にはどんな世界が?

それを知ろうと努力して、落ちる痛みを楽しもう。


その末に至った世界なら、そこはきっと素敵な世界。

例えそこが井戸の底であったとしても。


井戸の外へ出ようとする決意が、新しい世界への鍵。

出られたって出られなくったって、

きっと新しい世界へ至れる…。


祭囃し編

(冒頭・スタッフロール)

誰だって幸せになる権利がある。

難しいのはその享受。


誰だって幸せになる権利がある。

難しいのはその履行。


誰だって幸せになる権利がある。

難しいのはその妥協。


(スタッフロール)

だって、これから

もっともっと幸せになるんだもの。


これくらいじゃ、妥協なんてしないんだから。

私たちは、これまでの幸せを全部取り戻すよ。


私は百年分を。

あなたは千年分を、ね。


賽殺し編

(冒頭)

天よりパンが降ってきた。

ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。


天より肉が降ってきた。

ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。


天より神様が降りてきた。

全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。


(スタッフロール)

天より雨が降ってきた。

通りすがりの旅人は感謝する。


神よ、予期せぬ天気に感謝します。

お陰で我が旅路は退屈せずに済むのです。


神は応えずに見送った。

それでいい。神とサイコロは無口でいい。


(完全版)

昔々。

神様が人間の前に姿を現していた頃のお話。



天よりパンが降ってきた。

ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。


天より肉が降ってきた。

ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。


天より神様が降りてきた。

全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。



天より雨が降ってきた。

みんなは服が濡れると大いに嘆いた。


天より炎が降ってきた。

みんなは家が焼けると大いに嘆いた。


天より神様が降りてきた。

全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は何も降らせないことにします。



天より何も降ってこない。

ある者は神に見捨てられたと大いに嘆いた。


天より色々降ってきた。

ある者は降らせる物を選べと大いに嘆いた。


天より巨岩の雨が降ってきた。

これでようやく嘆きの声はなくなった。



天より雨が降ってきた。

通りすがりの旅人は感謝する。


神よ、予期せぬ天気に感謝します。

お陰で我が旅路は退屈せずに済むのです。


神は応えずに見送った。

それでいい。神とサイコロは無口でいい。


盥回し編

あなたの見たいものは、なんですか?

私がそれを見せてあげましょう。


あなたの聞きたいことは、なんですか?

私がそれを教えてあげましょう。


だけど、期待はしないでください。

目と耳を閉じているあなたにはきっと無駄なことだから。


憑落し編

罪を犯すことは怖くない。

怖いのは、それを認めること。


罰を受けるのは怖くない。

怖いのは、その痛みを知ること。


世界から罪と罰はなくならない。

だって、人間は未来を知ることができないから。


染伝し編

それは、空気のようなものだと誰かが言った。

目にも見えないし、いつもあるのが当然だから。


それは、水のようなものだと誰かが言った。

甘くも辛くもなくて、何の味もしないから。


当たり前で、味気のない日常の時間。

だからみんな、その幸せに気付かない。


宵越し編

なぜ不幸なのですか。

自分の夢が見つからないからですか?


なぜ不幸なのですか。

大切な宝物を失くしてしまったからですか?


なら、あなたは幸せですか。

探すことも失くすこともない、『何もない』生き方ならば。

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