概要
『ソシエッタ代官山』によって、1996年9月27日に販売されたセガサターン用ゲームソフトで、ゲームジャンルとしてはテーブルゲーム……ぶっちゃけるなら脱衣ゲームに当たる。
ちなみに、本作の舞台となる館が三階建てなのにちなんでか、ゲームディスクも3枚構成となっており、各階をプレイ(攻略)する際に必要なディスクも異なる。
キャラクターデザインは永田太氏が担当している。
バックストーリー
男好きの魔女達が住まう欲望だらけの屋敷『ホーンデッドカジノ』に入り込んでしまったプレイヤーは、そこで出会った小悪魔のバベルから詳細を聞き、魂を『ソウル』と呼ばれる100枚のコインに変換してもらった後、ホーンデッドカジノに住まう魔女達とのソウルを賭けたゲームに挑むのだった……
脱衣条件
本作のヒロイン枠であるディーラー達は手持ちのソウルを全て使い切るとバベルを呼び出し、
自分の衣服をソウルに変換して(つまり衣服はソウルに変化するので脱ぐことになる)の次のラウンドが始まる。
脱衣は通常⇒下着姿⇒全裸の三段階になっており、ディーラーが全裸の状態で手持ちのチップが0以下になるとこちら側の勝利となり、
倒したディーラーをカードに封印することができる(なお、オーバーキル……即ち必要以上にソウルを奪ってマイナスにすることより多くのカードが手に入る)。
問題点
ここまでなら単なる脱衣ゲームなのだが、以下のような問題点も抱えていたためプレイヤー間での評価はよろしくない。
- 移動画面では、一歩動いたり調べたりといった些細な行動をする度に読み込みが発生するため、それによる処理落ちでプレイに時間がかかってしまう。それもゲームクリアまでにかかる時間の66%(三分の二)近くがロード時間であるという程である。
- ゲーム中でコントローラーの操作方法が表示されないだけならまだマシな方であり、なんと説明書を読んでも基本的な操作やセーブの手段といった特に大事なことが記述されていない。
- これに関しては(イラスト集に掲載された)ソシエッタ代官山の社長曰く「プレイした上で色々発見して欲しいから、あえて不親切な説明書にした」とのことらしいが、イライラ要素に対しての言い訳でしかない。
登場キャラ
ディーラー
本作のゲームで対戦できる女性キャラクターの立ち位置。そのため、「Bet please」をはじめとするゲーム中の掛け声等も全て対戦キャラが行う。
なお、全て『容姿こそ美女であるが種族としては人外の魔女』といった特徴が共通しており、今でいう所の魔物娘(モンスター娘)に属する要素が見受けられる。
エアニア・ハーピー
CV：折笠愛
1階で対戦できるディーラーで、背中に白い翼が生えているがモチーフは名前通りにハーピー…ではなくなぜかグリフォン。
クインティーナの四女に当たる。
リン・チャンドラ
CV：本井英美
1階で対戦できるディーラーで、モチーフは『チャンドラ』という中華風な名前通り『龍』であり、龍の尻尾が生えている。
モチーフだけでなく、衣装もチャイナドレスで口調も創作作品では定番の中国人キャラのソレである。
クインティーナの五女に当たる。
アクレーナ・マーメニアー
CV：松井菜桜子
1階で対戦できるディーラーで、『マーメニアー』の名の通り、モチーフは人魚(だが水の精という設定でもある)。
モチーフ同様に下半身は魚だが、人魚姫の如く下半身を人間のように変化させることもできるようである。
クインティーナの六女に当たる。
パメラ・ユニティー
CV：中沢みどり
2階で対戦できるディーラーで、モチーフはユニコーン。
純潔(清純)の象徴であるユニコーンがモチーフにもかかわらず、その真逆と言わんばかりに過激な台詞を口にする。
クインティーナの長女に当たる。
ジューン・ホワイティア
CV：吉田美保
2階で対戦できるディーラーで、『ホワイティア』の名の通り、モチーフは雪女。
古風かつ奥ゆかしい口調で振る舞うが、その本性は雪女だけに冷酷。
クインティーナの次女に当たる。
アナベラ・ミュウ
CV：麻見順子
2階で対戦できるディーラーで、モチーフはキャットガール……ではなく化け猫。それもあって猫耳と猫尻尾が生えている。
甘えん坊だが猫らしく気紛れなようで、決して誰にも懐かない。
クインティーナの三女に当たる。
ジュピーヌ・クインティーナ
CV：横尾まり
ホーンデッドカジノの主及びカジノの女王にして本作のラスボスである金色の角と紫色の翼を生やした悪魔(だが、見た目はサキュバスといった方がイメージ的には近い)。
ラスボスなだけあって最上階である3階で待ち構えており、そこにたどり着くには前述の6人のディーラーに全て勝利して3階まで行くエレベーターの鍵を入手せねばならない(なお、2階に行くには1階のディーラーに全て勝利して2階まで行くエレベーターの鍵を入手する必要がある)。
ディーラーを務める前述の7人の魔女を分身として創造した張本人ではあるが、身ごもって産んだというわけではないらしい。
その他
シンディー・メロウ
CV：中沢みどり
上の階に行くための唯一の手段であるエレベーターのエレベーターガールを務めており、モチーフはランプの魔神のジン
ディーラーとして見習い中ということもあってかゲーム中では対戦する事ができず、彼女のカードはラスボスのクインティーナと同時に入手することになる。
クインティーナによって創造された魔女の中では末っ子の七女に当たる。
バベル
CV：堀絢子
ゲームでプレイヤーが最初に出会い、ホーンデッドカジノやその中で行われるゲーム等の説明を行う、魔女達に仕える使い魔。
ディーラー達がソウルを全て失って脱衣をする際には必ず呼ばれ、衣服をソウルに変換する。
また、1階にある映写室を訪れると100ソウル(コイン100枚)と引き換えに入手したカードからムービーや静止画を見せてくれるが、
ゲームクリアまでに入手するソウルは有限なので、要注意。
本作でプレイできるテーブルゲーム
『回転するルーレットが止まって指す目を当てることができたら、その目の倍率分だけソウルが得られる』というシンプルなもの。
だが、ルーレットの目を指すのが回転する悪魔の生首(を模した物)の角だったりと悪趣味である。
エアニアがこのゲームのディーラーを務める。
『合計が21以内で収まるようにしつつ、相手の数字を上回れば勝ち』というルールのトランプゲーム。
ジューン、アクレーナ、クインティーナがこのゲームのディーラーを務める。
『一回の手札交換を経て、相手より強い役を作れば勝ち』というルールのトランプゲーム。
アナベラ、クインティーナがこのゲームのディーラーを務める。
- ヘルオアヘブン
トランプゲームの『ハイアンドロー』にアレンジを加えたもの。
ヘル(地獄)とヘブン(天国)にそれぞれ裏側表示でカードを置き、ヘルとヘブンのどちらの数字が大きいかを当てるというもの当たった場合賭けたソウルの2倍が得られる(同じ数字だった場合はボーナス扱いで賭けたソウルの倍率に更に2倍貰える)。
当たった後でも最大二回までダブルアップが可能であり『一度目のダブルアップ成功でヘルorヘブンを当てると更に倍率+1倍(同じなら更に+2倍)』『二回目のダブルアップ成功でそれの更に倍率+1倍(同じなら更に+2倍)』
パメラ、リン、クインティーナがこのゲームのディーラーを務める。
余談
『ホーンテッド・カジノ』と少し表記を変えた公式ノベライズ版が本作の翌年である1997年に発売された。
アーケード版・コンシューマ版問わずで脱衣ゲームは今までに数多く世に出たが、『脱衣ゲーム原作の小説』となると該当する作品は極めて少なく、本作以外だと『ファイナルロマンス4』しか存在しない。
