概要
京急電鉄の支線で一番路線距離が長く、都心方面との優等列車のほとんどがこの久里浜線へ直通する。
線形は良いが単線区間が多く、スピードはあまり出ない。また、久里浜線内は全ての列車が各駅に停車し普通列車の定期運行は堀ノ内駅と京急久里浜駅までとなる。
三崎口駅始発の長距離運用も多く、特急・快特で千葉県の印旛日本医大駅行きや、成田スカイアクセス経由成田空港駅行きなども存在する。
列車種別
久里浜線内はモーニング・ウイング号を除いて全ての定期列車が各駅に停車する。
なお、普通は京急久里浜以南には乗り入れないため、線内完結の列車は一駅も通過しない特急・快特となっている。
上りの「モーニング・ウィング号」は三浦海岸駅始発で、京急本線横須賀中央駅まで停車しない。
朝の一部の時間帯のみ。
駅一覧
線路…空白:複線 ▼:これより下は単線 ▲:これより下は複線 △:単線区間の終点 |:単線区間
駅番号 | 駅名 | 読み | 線路 | 乗り換え路線 | 備考 |
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↑京急本線に直通 | |||||
KK61 | 堀ノ内 | ほりのうち | 京急本線 | 待避可能駅 | |
KK65 | 新大津 | しんおおつ | |||
KK66 | 北久里浜 | きたくりはま | |||
KK67 | 京急久里浜 | けいきゅうくりはま | ▼ | JR横須賀線久里浜駅 |
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KK68 | YRP野比 | わいあーるぴーのび | | | 旧名「野比駅」。「YRP」は新興工業団地「横須賀リサーチパーク」の略称で、1998年に駅名変更。 | |
KK69 | 京急長沢 | けいきゅうながさわ | ▲ | ||
KK70 | 津久井浜 | つくいはま | |||
KK71 | 三浦海岸 | みうらかいがん | ▼ | 桜祭りや、夏の海水浴シーズンで賑わう。 | |
KK72 | 三崎口 | みさきぐち | △ | 三浦市中心部へは当駅より路線バスなどを利用。 |
未成区間
元々久里浜線は、三浦海岸駅から油壷を経由し三崎港近くまでを結ぶ予定であった(旧1000形の一部編成には三崎と書かれた方向幕が用意されていた)。
しかし三崎港付近は市街地化によって用地買収が困難となり、計画は油壷までに短縮されてしまう。
その後、三浦海岸駅から2.2kmの国道134号線との交点付近までは建設が進んだものの、その先は道中に小網代の森と呼ばれる森があり、環境保全に指定されてしまったことから用地買収が困難となったため、国道134号線と計画路線の交点付近に暫定的なターミナルとして三崎口駅が設置された。
その後、三崎口-油壷間は2005年に京急電鉄が事業廃止届の手続きを行い、2016年には計画の凍結が発表された。
京急の前身である湘南電気鉄道時代に、浦賀―久里浜―三崎―葉山―逗子という三浦半島を一周路線が構想されていた。しかし、葉山町からの反対や、湘南電鉄の会社規模的に無理のある構想だったため、早期に断念され、京急逗子線の延伸は叶わなかった。
久里浜方面に向かう路線は実際に建設されたが、堀ノ内駅から分岐する形に計画変更された(当初の構想では浦賀駅から延伸する形であり、ホーム移設前の浦賀駅に引き上げ線があったのもその名残である)。