この名称は日本国有鉄道(国鉄)の分割民営化により、1987年4月1日に発足した鉄道会社等の通称である。
鉄道事業者各社間に資本関係はない(発足当初は全社とも旧国鉄の法人格を継承した国鉄清算事業団→のち鉄道建設・運輸施設整備支援機構(事実上は日本国政府)が株式を100%保有していたがJR本州3社とJR九州は株式上場済、現在も他の私鉄・第三セクター・公営鉄道等とは別の一グループとして内外に認識されている。また、運賃・料金体系も基本的には旅客6社で共通。旧国鉄から継承した青春18きっぷ等一部企画乗車券の発売、地域毎の観光PRを全国的に行うディスティネーションキャンペーンの実施なども6社共同で行っている。
JRグループ
鉄道事業者
2016年現在、旅客6社・貨物1社。カンパニーカラーと基本的な担当区域は下記の通り。
- JR北海道(北海道旅客鉄道・ライトグリーン) 北海道地方の旅客輸送
- JR東日本(東日本旅客鉄道・グリーン) 関東・東北・甲信越地方の旅客輸送
- JR東海(東海旅客鉄道・オレンジ) 東海地方
- JR西日本(西日本旅客鉄道・ブルー) 近畿・北陸・中国地方
- JR四国(四国旅客鉄道・ライトブルー) 四国地方
- JR九州(九州旅客鉄道・レッド) 九州地方 (路線は無く支店のみ:沖縄地方)
- JR貨物(日本貨物鉄道・コンテナブルー) 全国の貨物輸送(旅客会社等の路線を第2種事業者として運行)
例外
- JR北海道:青函トンネルを含む北海道新幹線・海峡線の青森県区間
- JR東日本:東海道線の熱海駅以東・伊東線
- JR東海:東海道新幹線のJR東日本・JR西日本と並行する区間、東海道本線の米原駅以東、飯田線・身延線・御殿場線の各一部
- JR四国:瀬戸大橋を含む本四備讃線の児島駅以南
- JR西日本:関西本線の亀山駅以西、高山本線の猪谷駅以北、紀勢本線の新宮駅以西、新潟県西部、大糸線の非電化区間、山陽新幹線の九州内区間・博多南線
- JR九州:関門トンネルを含む山陽本線の下関駅以南
- JR貨物:第1種鉄道事業者として運行する貨物専用線(ほぼ貨物ターミナル駅までの支線区間)
その他
JR総研 鉄道技術の研究開発
JRシステム コンピュータシステムの運用管理等
JRバス 国鉄バス(国鉄のバス部門)の後継、各会社に分割継承
以前のグループ会社
JR通信(鉄道通信株式会社)…後に日本テレコムを経てソフトバンク
JR関連企業等
この項目ではそれぞれの関連会社(株式を多数所有している会社から完全子会社まで)及び団体に関して記述(ただしピクシブ百科事典に項目のあるもののみ)。
JR北海道
JR北海道バス(登記上は「ジェイ・アール」北海道バス)
JR東日本
東京モノレール JRバス関東 JRバス東北 総合車両製作所 鉄道整備株式会社 NRE(日本レストランエンタプライズ) (鉄道博物館)
JR東海
東海交通事業 JR東海バス 日本車輌 リニア・鉄道館(佐久間レールパークの発展系)
JR西日本
嵯峨野観光鉄道(日本民営鉄道協会に加盟) 西日本JRバス(スルッとKANSAI協議会に加盟) ジェイアール西日本メンテック ジェイアール西日本フードサービスネット 京都鉄道博物館(旧梅小路蒸気機関車館) 中国JRバス(近畿車輛) (日本信号)
JR四国
JR九州
JR貨物
付録・国鉄の関連会社
日本食堂-本体はNREとなり、分割された会社はジェイアール西日本フードサービスネットなどが存在する。
志免炭鉱-昭和39年廃止
連絡船-青函連絡船はJR北海道、宇高連絡船はJR四国直営であったが青函トンネルおよび瀬戸大橋線落成のためそれぞれ昭和63年、平成3年廃止。また、JR西日本は宮島連絡船運行の子会社(JR西日本宮島フェリー)を設立している。
帝都高速度交通営団-JR設立時に日本国(財務大臣)へ株式を移管した。現東京地下鉄。
ソフトバンク-同社の電気通信事業の源流は鉄道通信株式会社(国鉄内の業務用電話網の管理・運営。国鉄分割民営化による新会社第1号でもある)と日本テレコム(新幹線沿いの管路を活用した光ファイバー通信事業)である。既に資本関係はないものの、JRほっとらいんの運営や灰色のJRロゴの商標権を現在も継承している。
余談
JRという愛称は過去にも、徳島県を放送対象地域としたラジオ・テレビ兼営局である四国放送が、現在の「JRT」に改称する1982年まで使用していた。このJRとはコールサイン「JOJR(-DTV)」の下2桁で、現在の愛称であるJRTは徳島のTを追加したもの。
無論、国鉄分割民営化はその5年後であり、現在のJR四国やJR西日本(ちなみにJRT以外の徳島県の民放テレビ局は在阪キー局の片乗り入れ)とは当然無関係である。
※四国放送については当該記事を参照のこと。
関連タグ
JNR(旧日本国有鉄道の略称)
交通系ICカード(旅客6社はすべて一部区間で導入済、JR四国以外は独自ブランド)