概要
山陽新幹線は、JR西日本が管轄する新大阪駅から博多駅までの約553kmを結ぶ新幹線路線。区間中ほぼ半分がトンネルになっている。
1972年3月15日に岡山駅まで開業、1975年3月10日に全区間が開業した。1987年の国鉄分割民営化に伴いJR西日本が継承し現在に至る。
現在の最高速度はN700系が300km/h。その他は285km/h(500系V編成、700系E編成)となっている。
東海道新幹線からは「のぞみ」「ひかり」が直通しているほか、2011年3月12日には九州新幹線(鹿児島ルート)の全線開通に伴い直通運転を開始した。
九州新幹線との直通列車の愛称については「さくら」(のぞみタイプの最速達列車は「みずほ」)となる。また、線内運転の「ひかり」の多くは「ひかりレールスター」として座席等を改良した専用編成で運転される。
なお、博多駅から先、博多総合車両所までの回送線を利用して博多南線が運転されている。一部の列車は同線にそのまま乗り入れている。
1995年1月17日午前5時46分に発生した阪神淡路大震災では橋げたなどの設備に甚大な被害を被った。幸いにも営業運転開始直前(14分前)だったので、人的、車両の被害は無かったものの復旧まで約2カ月を要し、4月8日に全線復旧した。
2015年8月8日の部品脱落事故で営業運転中初の傷害事故を起こしたほか、2017年12月11日には台車に亀裂が入った状態で名古屋駅まで走行させ、破断寸前の状態になっていた事例があり、新幹線の持ち味のひとつ、「安全神話」を脅かし、新幹線とJR西日本に対する信頼を大きく低下させた。
2021年3月13日、N700S(H編成)運行開始。
2024年3月15日:列車内の喫煙ルーム、及び車内販売を終了。翌16日からは列車内全面禁煙、及びグリーン車のみQRコードを利用したモバイルオーダーサービスを導入。
列車名
運行中
主に東海道新幹線からの博多までの乗り入れ列車。全列車16両編成。現在、東京ー博多間を走る列車は「のぞみ」のみ。
かつての看板列車、東京直通はのぞみ、山陽新幹線内列車はみずほ、さくらが主流となっている。
東京発の最以西は広島まで。ひかりレールスターは九州新幹線全線開業以降、本数を大幅に減らしているが若干数が運行中。
線内各駅停車
九州新幹線乗り入れの最速達列車。料金的位置づけはのぞみと同様
九州新幹線乗り入れの速達列車。
九州新幹線内各駅停車。2017年より熊本発小倉行の上り1本のみが山陽新幹線に直通し、さらに2023年からは新下関発熊本行き1本が加わった。それ以前にも2012年から2013年まで、新下関までの直通つばめが運行されていた事があった。
使用車両
現行
主にのぞみと東海道新幹線乗り入れのひかり、九州新幹線乗り入れのみずほ、さくらなど
現在はこだま専用。
過去
九州新幹線用800系は博多までの開業時に山陽新幹線でも運用予定はあったが、実現していない。なお試運転では山陽新幹線を走行している。
主な駅
停車駅
▲:一部列車が停車 ●:全列車が停車 レ:通過
主なトンネル
六甲トンネル
安芸トンネル
北九州トンネル
その他
2015年より、接近メロディとして、「ひかりチャイム」の分割民営化後のバージョンを使用している。これは山陽新幹線の博多駅延伸40周年を記念したものだが、現在もJR西日本管轄の全駅で流れる(新大阪駅はJR東海の管轄の為、駆け込み乗車防止の観点からメロディ採用が禁止されている)。
また2016年3月9日より新神戸駅、岡山駅、広島駅、小倉駅、同月10日より博多駅(つまり、新大阪駅を除く全列車停車駅)でゴダイゴの楽曲「銀河鉄道999」が発車メロディとして使用されている。2020年3月には姫路駅、相生駅、新山口駅、2021年1月には福山駅でも使用されるようになった。