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殺し屋1

ころしやいち

1998~2001年にかけてヤングサンデーで連載されていたハードバイオレンスアクション漫画。作者:山本英夫。
目次 [非表示]

概要

「ジジィ」率いる歌舞伎町のハグレ者グループと暴力団「垣原組」との戦いを描いた作品。

(男女問わず)暴力、レイプ、嘔吐描写があり、読者にリアルな「痛み」を感じさせるような描写がこれでもかというほど繰り返される作品である。変質的なまでの「痛み」に対するこだわりこそがこの作品の特徴であり、肉体的な痛みはもちろんのこと、人の心の底に潜むトラウマや黒歴史をほじくり返すような精神面での痛さにも並々ならぬこだわりを見せている。

みんなのトラウマ」どころか作品そのものがトラウマといっていいレベルの内容だけに、完全に読者を選ぶタイプのマンガである。取り敢えず肉体面・精神面で”痛い”描写が苦手な人は読まない方が良い。


だが、その突き抜けた個性は独特の魅力を放っているためか、本作を愛読しているファンも多い。

そういった意味では、本作は正に”怪作”である。


ストーリー

舞台は歌舞伎町の一画にある13階建てマンション。入居者の8割方が暴力団関係者で占められている別世界で、「ヤクザマンション」の異名を誇るホットスポットだ。

このカオスの箱庭にて己の誇大妄想に基づいて行動する「ジジィ」率いる歌舞伎町ハグレ者グループと、垣原率いる暴力団「安生組」の酸鼻きわまる攻防戦が繰り広げられていた。

やがてジジィの切り札イチと垣原は運命の邂逅を遂げるが・・・・・。


登場人物

イチ

センシティブな作品

本作の主人公で格闘技の達人。好青年とは言い難い性格の持ち主で、言動挙動が人をいらだたせることもしばしばである。

過去に受けた陰湿なイジメによるトラウマを抱えている。それを「ジジィ」によってうまく利用され、結果的に凄腕の暗殺者に仕立て上げられている。

超人的な脚力の持ち主で、その力を活かし靴のかかとに仕込んだ仕込み刃によって相手を切り裂く攻撃が彼の基本暗殺スタイルである。

いじめられっ子であったが、イジメの経験を経て人が痛めつけられる状況に性的興奮を覚える100%サディストへと変貌してしまっている。

ある意味この作品の登場人物の中で最も感情移入できない不気味なキャラクターである。


垣原雅雄

垣原すぁあん

CV:三池崇史

演:浅野忠信

この作品の影の主役。通称・まーくん。裂けた口と顔中の傷跡がトレードマークの狂人である。

ヤクザでありながら”痛み”に対して興奮を覚える究極のマゾヒストである。

彼の常軌を逸した暴虐っぷりと精神のこわれっぷりは見ていて清々しいほどのものがあるためか、本作きっての人気者である。

長い針を武器としており、攻撃はもちろんお楽しみの拷問用にも使用している。腕っぷしも強く、昇と対決したときは相手に思いっきり打たせてから反撃して倒した。


ジジイ

本作の狂言回し。本名不詳。いろいろ謎の多い人物。


ムキムキの坊主頭。とにかく作中一番酷い目に遭う。


中国人の男。ヒモだが交際相手を大事にするなどポリシーがある模様。


井上

スキンヘッドでヘロイン中毒。ある意味垣原よりも変態。


双子

作中トップクラスに異常な兄弟。前半のグロに耐えられた人でもこの双子の拷問描写には耐えきれずギブアップするほど強烈なキャラクター。九州で組長の妻を使って組を脅すという行為を続け、命を狙われる。それで元々同じ組の兄貴分だった垣原を頼ってやってきた。

兄の二郎は怪力、弟の三郎はドスを武器とする。みやぞんに似てると言ってはいけない。


実写映画版

三池崇史監督がメガホンを取った作品。2001年公開。グロ要素のみでR-18に指定された。

原作から変更点があり、特に垣原が原作以上に魅力的なキャラクターに仕上がっている。


なんとあのクエンティン・タランティーノ監督やマーティン・スコセッシ監督が魅了されるほど本作は海外でも知られており、垣原を演じた浅野忠信氏は『キル・ビル』『沈黙』などに出演した。


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バイオレンス 山本英夫

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