概要
1930年の開業当初は青木橋駅を名乗っており、当初は当駅よりも浦賀寄りの位置に別に初代神奈川駅が存在していた。その青木橋駅開通の6日後に初代神奈川駅を統合し、青木橋駅改め2代目神奈川駅となった。なお、近隣にある横浜市営バスの停留所は昔ながらの「青木橋」である。
この神奈川宿は、当駅から新町駅にかけての地域名のみならず、区名、さらには神奈川県という県名そのものの由来にもなった。しかし、県を代表する駅は当然のことながら西隣の横浜駅であり、しかも駅間距離の短さ(横浜駅と神奈川駅との間は徒歩10分)も相まって、利用者数は京急全72駅中ワーストである。
余談だが東隣の駅は京急東神奈川駅でこちらは快特などは通過する一方、✈️急行が停車するので当駅周辺の人は横浜駅から東神奈川駅を利用する傾向が強い。
かつてのターミナル駅
元々神奈川は前述の通り、東海道の宿場町として江戸時代から栄えた町であった(当時、「横浜」という町は現在の関内駅周辺の小規模な農村に過ぎなかった。横浜が開港地となったのも、既に発展した神奈川から外国人居留区などを隔離するのに都合がよかったからとされている)。日本初の鉄道路線・東海道本線(東海道線)は1872年に品川~横浜(初代)間で仮開業した当初は途中駅を持たなかったが、仮開業から1ヶ月後には最初の途中駅として同じく東海道の宿場町であった川崎とともに当駅が開設された。つまり、神奈川駅という名前は日本で2番目に古い由緒ある駅名と言えるのである。
その後、1905年に京浜電気鉄道(現在の京急)が川崎から旧・神奈川(前述の通り、現在の駅よりも浦賀よりの初代神奈川駅の事である)まで延伸、更に1926年には東京横浜電鉄(現在の東急電鉄東横線)も程近い位置に神奈川駅を設置し、名実ともに横浜市のターミナル駅として交通の結節点となった。
ところが、ターミナルとしての神奈川駅の歴史はわずか2年で終わった。1928年、東海道線の線形改良に伴い横浜駅(当時2代目)が現在の高島町駅の位置から現在地に移転する事となり、新たな横浜駅からわずか1kmしか離れていなかった国鉄神奈川駅は廃止される事となった。同時に東横の神奈川駅は渋谷方面に移設、1930年には前述の通り京浜の旧・神奈川駅も青木橋駅と統合する形で廃止される事となった。1950年、東急神奈川駅が廃止され(反町駅へ統合)、以降「神奈川駅」を名乗る鉄道駅は現在も残る京急の駅のみとなっている。
駅構造
相対式ホーム2面2線の地上駅で、青木橋のたもとにある。
ホームの有効長は6両。
1992年(平成4年)に「神奈川宿歴史の道」の道筋に位置していることにちなみ、東海道五十三次の終点・京都の清水の舞台をイメージした駅舎に改築された。
隣の駅
関連項目
兵庫駅・栃木駅:同じように県名を名乗っているが代表駅でない例。兵庫駅は代表駅のすぐ西隣(こちらも神戸市の区名になっている)だが、栃木駅は県下の自治体の駅である。