「翠星石…僕は君を断ち切る 僕が僕自身になるために…!」
概要
「ローゼンメイデン」シリーズの第4ドール。
マスターは結菱一葉。
一見少年のような容姿をしており、一葉は蒼星石が少女である事に契約してから気付いた。一人称も「僕」で口調も中性的。
容姿も王子様系で、服装もシルクハットに袖口の長い白いブラウス、青いケープとニッカーボッカー風の半ズボンを着用。髪は赤毛に近い焦げ茶色で、前下がりのボブをベースにしたショートカット。
瞳の色は双子の姉である翠星石同様オッドアイで、右目がエメラルド色で、左目がルビー色と翠石星と逆。
ちなみに「蒼星石」という名は瑠璃のことを指している。
性格は生真面目かつ冷徹。そして契約者に極めて忠実である。
中でも一葉には特別な忠誠を誓っており、翠星石と初めて決別したほどで、彼のためなら翠星石や他人を傷つける(場合によっては殺す)事さえいとわない。
自己犠牲さえ苦にしないが万能ではなく、少なくとも料理は全くできない。
契約者に尽くす一方で、アリスゲーム自体にはあまり興味を示しておらず、アリスになる願望を口にした事は一度もなかった。また、ローゼンに対する反応も淡泊で、それほど関心がある様子を見せていない。
翠星石に対しては誰よりも嫌いだが、誰よりも大好きという複雑な感情を持っている。
基本的に寝不足。通常、ローゼンメイデンは夜9時から朝7時まで眠るが、彼女のみ諸事情により睡眠時間が極めて短い。これは設定というよりストーリー上の問題なのだが、描写されている限りではとにかく寝ていない。
結菱一葉との最初の契約時は、夜は復讐相手の女性の木を探す為に寝ておらず、昼間は庭の剪定の為に働いている姿もあるため、どう考えても寝ていない。
その後、復活してジュンとの生活に入っても、昼間はジュンたちに合わせて起きており、夜中には一葉の為に薔薇屋敷で庭の剪定を続けており、またしても寝ていない(ここで明確に寝不足描写が入る)。
さらにその後は雪華綺晶との戦いが佳境に入りやっぱり寝ている暇がない。
下記の通り全体的に死んでいる時間が長く、翠星石に与えるはずだったローザミスティカを水銀燈に横取りされる、雪華綺晶にボディをバラバラされた上に乗っ取られる等、不幸な扱いを受けやすい。原作とは設定が異なる初期アニメ版でも同様である。
庭師の鋏
翠星石の如雨露と対をなす、蒼星石を語る上で欠かせない道具。詳しくはリンク先参照。
作中での活躍
原作の第一部にて中盤の山場となる薔薇屋敷編で真紅たちの敵として登場。
薔薇屋敷の主・結菱一葉に螺子を巻かれ、彼と契約する。彼に強い共感を覚えた蒼星石は一葉に忠誠を誓い、昼は庭師として、夜は彼の野望の為に働き始める。
時同じく一葉に螺子を巻かれた翠星石は、復讐に憑りつかれる一葉と対立。
一葉に従わない翠星石に対し蒼星石は決別を宣言。翠星石は薔薇屋敷から逃亡する。
しかし、一葉が殺したい女性のこころの木を発見するも、蒼星石の力だけではその木を枯らす事はできなかった。一葉の命令で翠星石のローザミスティカを狙った蒼星石はジュンの家を襲撃。しかし、真紅や雛苺が翠星石の味方につき、劣勢と見た蒼星石は薔薇屋敷に彼らを誘い込む。
自らのフィールドで翠星石を相手に有利に戦うが、翠星石の力は一葉の本心を吐露させる。
一葉の願いを知った蒼星石は、一葉を縛る心の影を破壊し、その代償にアリスゲームに敗北。
ローザミスティカは水銀燈に強奪され、その体は薔薇屋敷に保管された。
一葉と和解した翠星石は週に一度彼とお茶会を行っていたが、蒼星石のボディが紛失している事に気付く。そして、その原因が7番目の姉妹雪華綺晶である事が判明する。
原作第二部では雪華綺晶によってボディを分解された蒼星石は、まかなかった世界のジュンの元へ送られ、彼にボディを再構築される。雪華綺晶はそのボディを依代に実体を手に入れる事を望んでいたのだった。
戦いの末に、翠星石の策略で蒼星石はまかなかったジュンと契約。それによりボディから雪華綺晶を追い出す事に成功、また、水銀燈との契約により一時的にローザミスティカを返還される。
まかなかったジュンとの契約はまいたジュンへと引き継がれ、マスターはジュンに移行する。
まいた世界では元マスター・結菱一葉が雪華綺晶により昏睡状態に陥っていた。
依然として一葉に忠誠心を持つ蒼星石は、水銀燈にローザミスティカを返す前に、彼を救出する事を目標にする。
しかし、タイムリミットまでに一葉に到達できず水銀燈にローザミスティカを返還。自分自身の願いとして一葉の救出を水銀燈に頼み、その願いを水銀燈は受け入れたのだった。