「ボク達は結局、人を傷つけることでしか人を守れない」
「それがナオミの為なら、ボクは喜んで世界を焼く」
プロフィール
概要
武装探偵社に務める社員で手代のような立場にあり、仕事内容は張り込みや潜入調査、依頼内容の聴取等多岐に渡る。
谷崎ナオミの兄で、入社前は学生だったが社に入った経緯は不明。
軟派男のような派手な外見をしているが、物騒な思考回路と行動力を有する社員の中では一番温和な人柄を持ち、滅多なことでは決して怒らない。中島敦の入社試験のために爆弾魔を演じた際も「失礼なことをしてしまった」と全力で謝罪し、その律義さと真面目さから敦には「良い人」の印象を押された。
妹のナオミからは常日頃から挑発的で倒錯的な発言とスキンシップを受けており、彼女の言動にいつもたじろぎ羞恥に晒されている。その衆人環視を気にしない如何わしい過剰な接触は本当に実の兄妹かと疑われ、社の暗黙のルールで「深く追求してはいけない」事項に入っているほど。そのせいで普段は専らナオミの尻に敷かれているが、彼女が怪我を負ったり危険な目に遭うと平常の穏やかな性格から一転し、害を及ぼした人間を容赦なく殺そうとする程になるまで我を忘れてしまう。
12巻ではポートマフィアに捕まった際、広津に「従わねば妹を殺す」と脅されたときは激怒し、その殺気は黒蜥蜴を怯ませる程。
温厚な気質と非戦闘能力から、一般水準並みの身体能力はあるものの敵方の攻撃を受けることが多く、敦よりは少ないが重傷を負ったりピンチになることが多い。
異能力
能力名 | 細雪 |
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解説 | 異能で具現化した雪を降らせ、その空間内をスクリーンに変える。 |
元ネタ | 谷崎潤一郎の長編小説『細雪』 |
空間内をスクリーンに変えることで、自分自身の体に背後の風景を上書きして雲隠れしたり、幻影を見せて相手を撹乱させたりすることができる。
直接的な攻撃力はないものの相当な実力者でもその幻像を見破ることは難しいため、黒蜥蜴の長である広津からは「恐ろしく暗殺に向いている異能」と評価された。
自分以外の姿を隠すことも可能で、他人の体のみならず異次元空間構築系能力者が作った異空間内にある物なども偽装でき、その隠密能力と有用性から時に戦局を大きく変える。