アドミラル・グラーフ・シュペーは第二次世界大戦時のドイツ海軍が保有した通商破壊艦「ポケット戦艦」の3番艦。1936年就役、1939年戦没。
艦名は第一次世界大戦のドイツ東洋艦隊司令長官で伯爵(グラーフ)でもあったあったシュペー提督(アドミラル)に由来する。彼は装甲巡洋艦シャルンホルストを旗艦として、東洋艦隊を長躯
本国まで帰還しようとしたが、南米フォークランド諸島沖でイギリス海軍部隊に捕捉され、旗艦や艦隊と運命を共にした。
本艦は、第二次大戦が始まると、その長い航続距離を生かして、大西洋・インド洋で商船を狩って連合国の経済活動の妨害に貢献した。この間の紳士的な活動でも名高い。だが、イギリス海軍他の放った捜索部隊の一つ(軽巡洋艦エイジャックスとアキリーズ、重巡洋艦エクゼター)に南米ラプラタ河口沖で捕捉され、エクゼターを戦闘不能に追い込み、軽巡洋艦2隻にも打撃を与えて戦闘には勝利したと言えるものの、自らも燃料供給機構を破壊され、動きが取れなくなり、逃げ込んだ中立国ウルグアイのモンテビデオ港の沖で自沈に追い込まれた。艦長のラングスドルフ大佐は責任をとって自殺した。
この燃料供給機構とは、皮肉にも、長い航続距離を支えたディーゼルエンジンのための燃料予熱装置であった。
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シュペー奮闘記(本艦を主役に据えた、ニコニコ動画のシリーズ)