概要
| 二つ名 | 古びた琵琶の付喪神 |
|---|---|
| 種族 | 付喪神 |
| 能力 | 自ら音を発して演奏できる程度の能力 |
| テーマソング | 幻想浄瑠璃 |
| 登場作品 | 『東方輝針城』4面Aボス、4面B中ボス、Ex中ボス |
伝統楽器琵琶の付喪神。光の弦のついた琵琶を携え素手で掻き鳴らす。
性格は冷静で大人びたお姉さん役。彼女には同じく付喪神の琴、九十九八橋という妹がいる。ただし二人は姉妹だと言っているが実は同時期に付喪神になっただけで、血の繋がりはない。
まだ台詞は初登場作品内のみで少なく、そのうえ後述の異変の影響かそれとも素かが不明なのだが、口調は姉御肌的で少しキツい。
バックストーリー
東方Project第14弾『東方輝針城』で初登場。
4面の幻想郷上空(嵐) 「嵐の中の不協和音」の中ボス及びステージボス。
キャラクター選択で「妖器を使用する(Aルート)」を選ぶとステージボスとして登場し、「妖器を使用しない(Bルート)」を選ぶと中ボスとして登場する。
またExステージでは妹の八橋と2人同時に中ボスとして登場する。
弁々と八橋は、元はただの楽器だった。打ち出の小槌の魔力が幻想郷中に散らされた異変に巻き込まれ、他の多くの道具達と共に2人も付喪神の妖怪に変化。動けるようになり、喋り、自らの力で戦う事も出来るようになった。
その小槌の魔力には、力を受けた者を凶暴化する効果もあった……。
彼女ら姉妹の目的は道具による世界の征服。道具らが自由に動き、その能力を遺憾なく発揮できる下克上の世界を夢見ていたという。
そのため妹の八橋とともに力の源を感じる輝針城へ向かっていたところ、霊夢らと出会う。得た力への自信と戦いたい気持ちで勝負を挑むが、案外あっけなく倒され、その夢は阻まれてしまう。
（余談：弁々が4面ボスになるAルートは霊夢達が必ず付喪神化した道具を使ってくるので、弁々は霊夢達を「付喪神使いの妖怪」挙句「付喪神仲間」と解釈する。そのうえで最強の道具を決めるために戦いを挑むという進行である。Bルートでは霊夢達はただの人間だが、八橋にボスを譲る都合上、弁々が一足先に目を付けて襲った人間の獲物を取り逃して横取りされた形である。ここで2人が同時に襲ってこなかった理由は、それぞれお互いをライバル視して1人で獲物と戦いたいと望んだから。）
後にその争いを生んだ凶暴な思いが打ち出の小槌の魔力の影響だと発覚。心と共に小槌の魔力も失われつつあった。魔力の喪失は付喪神でいられなくなることを指す。いずれ元の物言わぬ動けない道具に戻ってしまうことを危惧、どうしようと2人は焦り始めた。
そんな時、ある人物から打ち出の小槌を使わずに自身を維持できる呪法を教わる。Ex中ボス戦は雷鼓の足止め役としての登場となった。
その後。呪法がどのように施されたかは明らかでないが、後日談に姉妹共々姿を見かけられるので、無事成功したようである。その割には呪法を試す前と姿が変わっていないように見えるが。
異変の影響下でお互い悪口を言い合っていた最中でも姉妹関係を止めなかったあたり、いやそもそも琵琶と琴で姉妹になろうと決めたところから、姉妹仲は良いのであろう。
容姿
髪は薄い青紫色で、ショートヘアと長い二つ結びを組み合わせたような独特の髪型をしている。瞳の色は紫色。
右側頭部に、葉付きの白い花の髪飾りを付けている。
服装は薄い黄褐色のワンピースを白の長袖シャツの上に重ね着しており、裾部分のレースは生地の存在が目立たないくらい透けている。足元は裸足。
所持している琵琶には鶴首（ネック）が無く、代わりに金色金具のようなものがついており、手首の枷と鎖で繋がっている。4本の弦は赤い光のようなもので出来ている。弦の上には楽譜のように音符が現れては消える。
日本の琵琶には必須の撥（ばち）は無い。
能力
文字通りであろう。八橋も同能力である。
演奏者が居なければ音を出す事も出来なかった彼女達にとっては画期的である。
弾幕
楽器の付喪神の名に相応しい音符や休符を用いた弾幕を使う。曲がるレーザーを五線譜に見立てた弾幕も多い。八橋のゆったりした音符弾の動きと比べると、スピードと弾の種類のバリエーションを重視している。八橋曰く「直線的」。
余談だが、ver 1.00a時に難易度Lunaticで特定スペルカードに挑むとゲームが強制終了してしまうバグがあった。現在はパッチにより修正されている。
戦闘能力
元が動けぬ楽器だったことから、小槌の「弱き者ほど強い力を得られる世界」の影響を強く受けていたが、強気で言うほどの力はまだ得ていなかった。
呪法を使用した後の強さはまだ不明で今後の作品が期待される。雷鼓は強力な魔力を得たが……？
スペルカード
| 名称 | 登場作品・難易度 |
|---|---|
| 平曲「祇園精舎の鐘の音」 | 東方輝針城（共通） |
| 怨霊「耳無し芳一」 | 東方輝針城（Easy、Normal） |
| 怨霊「平家の大怨霊」 | 東方輝針城（Hard、Lunatic） |
| 楽符「邪悪な五線譜」 | 東方輝針城（Easy、Normal） |
| 楽符「凶悪な五線譜」 | 東方輝針城（Hard） |
| 楽符「ダブルスコア」 | 東方輝針城（Lunatic） |
以下のスペルカードは八橋と合同で使用。
| 弦楽「嵐のアンサンブル」 | 東方輝針城（Extra） |
|---|---|
| 弦楽「浄瑠璃世界」 | 東方輝針城（Extra） |
元ネタ
キャラクター自体は『百鬼夜行絵巻』に登場する琵琶と琴の付喪神からイメージされた。作中の琵琶と琴は繋がって（琵琶が琴に紐を付け、それを犬のように引いて）描かれている。（Febri Vol.19インタビューより）
『百器徒然袋』に載っている琵琶の付喪神「琵琶牧々」が琵琶の付喪神としては有名。
名前の「九十九」は、付喪神の別名を指す。詳しくは付喪神の記事を見ていただきたい。「弁々」は琵琶の音色の擬音「ベンベン」から。琵琶を持った音楽神弁才天なども採用ネタかもしれない。
スペルカードの名前が平家物語モチーフであることから推測するに元ネタは恐らく平経正が所持していた『青山』という琵琶だと思われるが、詳しいところは不明。琵琶の名器は数多く、加えて古くから琵琶は、勝手に空を飛んだ、弾き手を選んだ、鬼に盗まれた、嵐を鎮めるため海に沈められた、等々伝説に事欠かない楽器である。
弁々の琵琶はペルシア起源の四弦琵琶。ちなみに五弦琵琶はインド起源で音色も用途も違う。
二次創作
まだ登場してから日が浅い為、具体的な二次創作はこれから。
他キャラクターとの組み合わせとしては、妹役の八橋や、同じステージに出演する恩人堀川雷鼓、共通点の多いルナサ・プリズムリバーを主体としたプリズムリバー三姉妹との共演、他にも付喪神仲間との絡みが見られる。
関連イラスト
