概要
正史においては、「孫夫人(そんぶにん)」とあるのみで名前に関しては不明(儒教国では男尊女卑の考えから女性に名付けられない)、気性は激しく武芸を好む女性である。孫権が劉備との友好関係を作るために
嫁がした際に、孫尚香の寝所の前には彼女が引き連れてきた侍女数百名は、皆武装して直立していた。
その為劉備は奥に入るたびに恐怖していた。
また、演義で描かれているほど2人は特別に仲が良かった訳ではなかった。そして、
劉備が益州を平定した後に、孫尚香は呉に帰国した。
この時孫尚香は阿斗(劉禅)をつれて呉に帰ろうとしたが、諸葛亮は趙雲に命じて長江を封鎖し、阿斗を奪還した。
このことが決定的となり、劉備と孫尚香の仲は以前にも増して険悪になり、孫尚香は公安に
新たな居城を築かせて住まいし、別居状態になったという。その後呉に戻った後の記述はない。
演義においては、孫堅と呉国太という名の母親の間に生まれる。武勇に優れ、薙刀を自在に
操り、常に腰には弓を装備していたために「弓腰姫(きゅうようき)」と呼ばれていた。
劉備を呉に誘い込むための策略で劉備と結婚させられる。しかし、本人も母・呉国太も劉備を
大変気に入り、荊州に帰還する際に付き従って、帰国を妨害する呉将を退けた。
そして、孫権から呉国太が危篤である偽りの報を受け、阿斗を連れて急ぎ帰国しようとするが、
阿斗は趙雲と張飛によって連れ戻される。帰国した後に、劉備が夷陵の戦いで戦死したと伝えられ、
絶望して長江へ身を投げた。
登場作品における孫尚香
『真・三國無双』シリーズにおける孫尚香
孫尚香(真・三國無双)を参照
『恋姫†無双』シリーズにおける孫尚香
小蓮を参照
『三国伝』における孫尚香
孫尚香ガーベラを参照
『蒼天航路』における孫尚香と同じポジションの人物
作中の名前は【孫燁夏】。
関西弁を喋り、劉備を「玄ちゃん」と呼ぶ。
呉への帰郷の際に阿斗(彼女の影響か言葉が関西弁)を連れて行かない、最後に「玄ちゃんの子供が欲しかったな」と正史・演義どちらにもない独自の描かれ方をしている。
『反三国志』における孫尚香
演義以上に劉備と仲睦まじい。
呉国太が本当に病気で帰郷する際も、蜀に戻る事が前提で阿斗も連れていかなかった(関羽の妻に預かってもらった)。
ここで孫権が融和を翻して劉備と敵対したため、兄と夫との板挟みのあげく夫への貞節のために自殺。
長江の急流に投身したため死体が見つからなかった(ので孫家の墓にも入らされなかった)。
呉滅亡後、蜀漢の皇后として劉備と共に祀られる。