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007の編集履歴

2017-10-15 02:49:20 バージョン

007

だぶるおーせぶん

『007』(ダブル・オー・セブン。日本ではゼロ・ゼロ・セブンと訳されていた時期もあった)とは、イアン・フレミングの小説シリーズ、また原作としたスパイ・アクション映画シリーズのタイトルである。

漫画サイボーグ009』の登場人物「グレート・ブリテン」を指すこともある。
007

"諜報活動に優れたイギリス人"という設定は今作のオマージュ


概要

イギリス政府の諜報組織MI6に所属し、数少ない「殺しのライセンス」を持つスパイ、ジェームズ・ボンドの華麗な活躍を描くスパイアクション作品シリーズ。

英海軍情報部とMI&で実際に工作員として活動していたイアン・フレミングによって生み出された。


1953年に、小説第1作『カジノ・ロワイアル』が刊行され、以降フレミングが没する1964年まで多くの続編が執筆された。

1962年には、小説シリーズを原作として、映画第1作『ドクター・ノオ』が公開。たちまち大人気シリーズとなり、2015年になっても新作が製作され続けている。

映画シリーズの人気により、いまや007は、英国を代表するヒーローとして世界中で人気である。


全体としての雰囲気は「ド派手で享楽的」の一言で、超人的なスパイのボンドが、様々な野望を抱く架空の組織を相手に、秘密兵器などを駆使して世界を股にかけた戦いを展開する物語である。

また、必ず美女がヒロインとして登場し、これらの「ボンドガール」と、超プレイボーイでもあるボンドとの恋愛模様も定番の要素である。

ボンドの繰り出す奇想天外な秘密兵器も作品の魅力のひとつだが、中でも、毎回さまざまな機能を搭載して活躍する彼の改造車は「ボンドカー」と呼ばれ、特に人気である。

今や古典となった「画面にはっきりと顔を映されない、白いペルシャ猫を腕の中で愛でている悪の組織のボス」という描写も1963年公開の映画シリーズ2作目「ロシアより愛をこめて」より続いた犯罪組織スペクターの首領エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドの登場シーンが元ネタといわれる。


映画について

水彩画…ジェームス・ボンド

初代ボンドを演じたショーン・コネリー


1962年から2015年までに、実に24作が製作されている大人気長寿シリーズである(スピンオフや亜流作品のようなものも含めるともう少し増える)。


製作は、『007』映画化のために設立されたイーオン・プロダクションズが一貫して担当。

配給は当初ユナイテッド・アーティスツであったが、1981年にMGMに買収されてからはMGM/UAになった。さらに2005年にソニーがMGMを買収したことにより、SPE(ソニー・ピクチャー・エンターテイメント)の配給となっている。以降MGMは製作に回っている。


007の活躍が見事に映像化された、ダイナミックなスパイ映画作品として仕上がっているが、長寿シリーズであることもあり、時期や主演俳優によって作風がかなり違う。


フレミングの小説を原作としているものの、映画化しやすいものから映画にしていったため、小説シリーズとは異なる順番で製作・公開されている。

長編シリーズ全12作が映画化されつくしたあとは、短編集のエピソードも原作となったが、複数のエピソードを組み合わせたものや、タイトルや登場人物だけを採用してほぼオリジナルの物語が展開されたものなど、フレミングの原作からはかけ離れたものが段々増えていった。


第17作『ゴールデン・アイ』以降は本格的に映画オリジナルの物語がメインとなり、第22作『慰めの報酬(小説版の邦題は「ナッソーの夜」)』でとうとうフレミングの原作は完全に枯渇している。


定番要素

シリーズ共通の定番要素もある。


作品冒頭に入る、銃口をデザインした「ガンバレル・シークエンス」と呼ばれるシーンや、

※『リビング・デイライツ』より


そこから007のアクション(本編とは関係ないこともある、いわゆる「掴み」のエピソード)を挟んで描かれる特徴的なオープニングシーンなどである。

これらは、エキセントリックなタイトルデザインと美女の姿が組み合わされた映像で、作品名をタイトルとしたオリジナルのテーマソングと共に描かれる。

テーマソングは世界的に有名なアーティストに依頼され、いずれも高い人気を得る。例えば、デュラン・デュランが担当した『美しき得物たち』のテーマは全米1位を獲得しており、ポール・マッカートニー(のバンド「ウイングス」)による『死ぬのは奴らだ』のテーマは、ビートルズ時代の楽曲に並ぶ氏の代表曲として知られる。

※『死ぬのは奴らだ』より


ただしいずれの要素も、あえて踏襲しなかった異色の作品が存在しており、全作共通というわけではない。



映画シリーズ一覧

007 ドクター・ノオ(Dr.No)

1962年公開。記念すべき第1作目。公開時の邦題は『007は殺しの番号』。

現在では「007 ジェームズ・ボンドのテーマ」として知られるあのメインテーマが主題歌。

主演:ショーン・コネリー/主題歌:モンティ・ノーマン・オーケストラ

主な舞台:ジャマイカ・架空の孤島


007 ロシアより愛をこめて(From Russia With Love)

1963年公開。公開時の邦題は「007危機一発」。

暗号機「レクター」を巡って、トルコを舞台に戦いが繰り広げられる。

シリーズでも特に評価と人気が高い作品。Qと、彼が作る秘密兵器も今作から盛んに登場。

PS2でもゲーム化されている。

主演:ショーン・コネリー/主題歌:マット・モンロー

主な舞台:イスタンブール・オリエント急行


007 ゴールドフィンガー(Goldfinger)

1964年公開。

大富豪ゴールドフィンガーとボンドの戦いが描かれ、ハロルド坂田演じる人気キャラ「オッド・ジョブ」が登場。

今作から、ボンドカーをはじめ、ユニークな多彩な特殊兵器が登場し始める。

主題歌が初めて大ヒットし、以降、作品自体にとどまらず主題歌も注目されるきっかけとなった。

主演:ショーン・コネリー/主題歌:シャーリー・バッシー

主な舞台:スイス・ケンタッキー

第37回アカデミー賞 音響編集賞受賞


007 サンダーボール作戦(Thunderball)

1965年公開。シリーズで最高の興行収入を記録した。

後に番外編「ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされた。

主演:ショーン・コネリー/主題歌:トム・ジョーンズ

主な舞台:バハマ・海中


007は二度死ぬ(You Only Live Twice)

1967年公開。ボンドが日本で活躍する。日本が主な舞台として登場するのは今のところ本作のみ。また、日本車であるトヨタ2000GTがボンドカーとして登場したことも有名。

これまで素顔を現さなかった宿敵ブロフェルドが初めてボンドと対面した。

主演:ショーン・コネリー/主題歌:ナンシー・シナトラ

主な舞台:東京・神戸・架空の離島


女王陛下の007(On Her Majesty's Secret Service)

1969年公開。二代目ジョージ・レーゼンビー唯一の主演作。ボンドが結婚するが…

主演:ジョージ・レーゼンビー/主題歌:ジョン・バリー・オーケストラ

主な舞台:スイス・アルプス


007 ダイヤモンドは永遠に(Diamonds Are Forever)

1971年公開。ショーン・コネリーが復帰、ボンドは密輸ダイヤのルートを調査する。

制作費のうち少なからぬ額がコネリーのギャラに消えた作品。コネリーの主演最終作だがあまり評価が芳しくない。

主演:ショーン・コネリー/主題歌:シャーリー・バッシー

主な舞台:アムステルダム・ラスベガス


007 死ぬのは奴らだ(Live and Let Die)

1973年公開。ロジャー・ムーアが三代目ボンド役に。ポール・マッカートニーの主題歌は名曲。

ゲーム『ゴールデンアイ007』にも出演する不死身の司祭サミディや、三枚目キャラ「ペッパー保安官」が登場。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:ポール・マッカートニー&ウイングス

主な舞台:ニューヨーク・カリブ海の架空の島


007 黄金銃を持つ男(The Man With the Golden Gun)

1974年公開。ボンドが、一撃必殺の暗殺銃「黄金銃」を持つ暗殺者、スカラマンガと対決する。

ペッパー保安官が引き続き登場。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:ルル

主な舞台:マカオ・香港・タイ・東シナ海


007 私を愛したスパイ(The Spy Who Loved Me)

1977年公開。潜水艇になるボンドカーや、巨体の殺し屋ジョーズで話題を呼ぶ。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:カーリー・サイモン

主な舞台:カイロ・地中海・大西洋


007 ムーンレイカー(Moonraker)

1979年公開。遂にボンドが宇宙へ行き、宇宙ステーション上での銃撃戦などが繰り広げられる。

ジョーズが引き続き登場する。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:シャーリー・バッシー

主な舞台:カリフォルニア・ベネチア・リオ・アマゾン・宇宙


007 ユア・アイズ・オンリー(For Your Eyes Only)

1981年公開。ミサイル誘導装置を追い、ボンドが華麗なアクションを展開する。

『ダイアモンドは永遠に』以来久しぶりに登場したブロフェルドが、完全なギャグキャラにされてしまう。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:シーナ・イーストン

主な舞台:ギリシャ


007 オクトパシー(Octopussy)

1983年公開。殺された009の任務を引き継ぎ、ボンドがインドで大活躍。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:リタ・クーリッジ

主な舞台:インド・東ドイツ


007 美しき獲物たち(A View To A Kill)

1985年公開。デュラン・デュランの主題歌が全米No.1の大ヒット。

ムーアボンド最終作。このとき主演の彼は57歳とシリーズ史上最高齢。ボンドガール役の女優の母親よりも年上だった。

主演:ロジャー・ムーア/主題歌:デュラン・デュラン

主な舞台:パリ・サンフランシスコ


007 リビング・デイライツ(The Living Daylights)

1987年公開。四代目ティモシー・ダルトン初主演。野生的でハードな雰囲気を持ち、もっとも『007』らしい作品と評価されている。

主演:ティモシー・ダルトン/主題歌:a-ha

主な舞台:プラハ・ウィーン・タンジール・アフガニスタン


007 消されたライセンス(Licence to Kill)

1989年公開。大怪我を負わされた友人の復讐のためにボンドが麻薬王と対決する。

冷戦終結により東西間でのスパイ活動という背景がなくなり、今作以後、シリーズが大きな転換点を迎えることになった。

また権利問題で揉め事が起こり次作製作までの期間が延びるなど、作品内容以外にもいろいろと変化が起こってしまった。

主演:ティモシー・ダルトン/主題歌:グラディス・ナイト

主な舞台:フロリダ・中南米


007 ゴールデンアイ(Goldeneye)

1995年公開。五代目ピアース・ブロスナン初主演。

任務に失敗した末に祖国を裏切った006とボンドが対決する。

今作を原作としたN64のゲームも世界的ヒットを記録。ゲーム史上に残る名作として名高い。

主演:ピアース・ブロスナン/主題歌:ティナ・ターナー

主な舞台:サンクトペテルブルグ・キューバ


007 トゥモロー・ネバー・ダイ(Tomorrow Never Dies)

1997年公開。マスメディアのためだけに戦争を起こそうとするメディア王とボンドが対決を繰り広げる。

主演:ピアース・ブロスナン/主題歌:シェリル・クロウ

主な舞台:ハンブルク・ベトナム・南シナ海


007 ワールド・イズ・ノット・イナフ(The World is Not Enough)

1999年公開。ボンドが石油王の娘の警護にあたるが、シリーズ初の異様な展開に。

第2作以降Qを演じてきたデズモンド・リュウェリンの最終出演作。

主演:ピアース・ブロスナン/主題歌:ガービッジ

主な舞台:スペイン・アゼルバイジャン・イスタンブール


007 ダイ・アナザー・デイ(Die Another Day)

2002年公開。通算20作目。ボンドが北朝鮮の韓国侵攻を阻止に向かう。

主演:ピアース・ブロスナン/主題歌:マドンナ

主な舞台:北朝鮮・アイスランド・韓国


007 カジノ・ロワイヤル(Casino Royale)

2006年公開。六代目のダニエル・クレイグと同時に、大胆に設定をリセットした新生シリーズ第1作。

若きボンドはカジノで高額の掛け金のポーカー対決を開始する。

主演:ダニエル・クレイグ/主題歌:クリス・コーネル

主な舞台:マダガスカル・バハマ・マイアミ・モンテネグロ・ヴェネツィア


007 慰めの報酬(Quantum of Solace)

2008年公開。カジノ・ロワイヤルの直接的続編。

ストーリーが二作にまたがったのは初めて。

主演:ダニエル・クレイグ/主題歌:アリシア・キーズ&ジャック・ホワイト

主な舞台:シエナ・ボリビア

007-慰めの報酬-


007 スカイフォール(Skyfall)

2012年公開。工作員の情報が収められたハードディスクが奪われ、ボンドはディスクを取り戻すべく追跡する。

007シリーズ誕生50周年記念作。新Qが登場。さらにワルサーPPKアストンマーチンDB5(ゴールドフィンガーに登場したのと同型)といった懐かしの愛用ガジェットが登場する。

主演:ダニエル・クレイグ/主題歌:アデル

第85回アカデミー賞 音響編集賞 歌曲賞受賞

主な舞台:トルコ・上海・マカオ・スコットランド

予告編


007 スペクター(Spectre)

2015年公開。タイトル通り、あの組織がついに復活する...

主演:ダニエル・クレイグ/主題歌:サム・スミス

第88回アカデミー賞 歌曲賞受賞

主な舞台: メキシコシティ・ローマ・オーストリア・北アフリカ

予告編


番外編

ネバーセイ・ネバーアゲイン(Never Say Never Again)

1983年公開。原作の映画化権に関するゴタゴタの末、ワーナー・ブラザーズによって再び映画化された『サンダーボール作戦』。上記シリーズとは殆ど繋がりがないといってよい。

12年ぶりにショーン・コネリーがボンド役に復帰している。


幸福と栄光(Happy and Glorious)

2012年ロンドンオリンピックの開会式で披露された短編。ダニー・ボイル監督。

ダニエル・クレイグ演じるボンドが、開会式会場までエリザベス2世をエスコートするという、『女王陛下の007』を地で行く内容。

エリザベス2世本人が出演し、女王の執務室内部も映るという異例のサプライズであり、最後には会場上空からボンドと女王がパラシュート降下するという、クレイグボンドらしからぬぶっ飛んだ結末を迎えた。


関連イラスト

ロシアより愛をこめて007 ジェームズ・ボンド


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ジェームズ・ボンド ショーン・コネリー 若山弦蔵

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