人物説明
1928年生まれ。1947年に劇団文化座に入座し、その後1958年に東映と契約。『地獄の午前二時』で映画デビュー。天本英世、いとこの潮健児と並ぶ悪の幹部役俳優の第一人者。
曽我町子女史や天本英世氏と同じく与えられた役柄に凝る俳優だった。その姿勢は、『人造人間キカイダー』『イナズマンF』で2作とも彼の演じた役と敵対した伴大介が、「あんなに役にのめりこむ役者さんはいなかった。オレも安藤さんに影響されて、子供番組であそこまでやるか?ってとこまでいっちゃった」と評するほどである。
他にも『ジャイアントロボ』のドクトル・オーヴァ役を演じる際、スキンヘッドのカツラ(俗に言う「禿げヅラ」)を着けて顔を銀色に塗るというメイクであり、その頃の役者はその様なメイクは「(俳優としての)顔が隠れてしまう」と嫌がることが普通であったが、氏の場合本人の役柄である宇宙人らしさを出すために進んでそのメイクを行い、また『人造人間キカイダー』では作中で自らが演じるプロフェッサー・ギルが、機械に囲まれ地下で暮らしている設定から、徐々に蒼白になり痩せていってしまうはずであると考え、放送回が進むごとに徐々に痩せて蒼白に見えるようにメイクしてほしいとスタッフに注文(提案?)することもあった。『宇宙刑事シャリバン』(1983年)では、死霊界の軍師「レイダー」役であったが、真に迫った演技により主な視聴者層である子供たちが怖がってしまい、視聴率を落としてしまうという事態を招いてしまった。そのため、軍師レイダーについてはpixiv百科辞典内でみんなのトラウマのひとつに挙げられている。
『宇宙刑事シャリバン』出演の数年後に逝去していたことが判明するのだが、正確な没年月日については、未だ不明のままである。
ただ、秘密戦隊ゴレンジャーの黒十字総統役を体調不良で降板した段階で、既に肺を患っていた。
この頃から片肺で死力を以て演技に臨んでいたと言われており、死因もこの肺の病にあったのかもしれないが、あくまでも憶測に過ぎない。
おもな出演作
- 月光仮面(杉山刑事)
- 七色仮面(コブラ仮面)
- ジャイアントロボ(ドクトル・オーヴァ)
- 人造人間キカイダー(プロフェッサー・ギル)
- キカイダー01((プロフェッサー・ギル)
- イナズマンF(ガイゼル総統)
- 秘密戦隊ゴレンジャー(黒十字総統)・・・出演は第55話まで。その後体調不良により降板、第56話以降は八名信夫氏が後任を務めた。
- 東映版スパイダーマン(モンスター教授」
- 宇宙刑事シャリバン(レイダー)