概要
東方Projectのキャラクター、蓬莱山輝夜と藤原妹紅のカップリング絵につけられるタグである。
「てる」は輝夜の文字に因んで付けられた愛称、てるよより。かぐもことも呼ばれるが、タグ登録数はてるもこの方が多い。どちらとも不老不死、千年以上前からの因縁から日々喧嘩をするなどの絡みがあるためカップリングになったのだと思われる。
pixivに投稿されている作品には二通りのパターンが見られる。一つは、原作とは打って変って仲良くほんわかした雰囲気のもの。もう一つは、原作のことを考えながら描いた(仲が悪い、喧嘩をしている)ものである。
上記の内、後者の方はいがみ合いながらもお互いに先が長く強い繋がりを感じ合っている(ツンデレ的ニュアンスがある)というのが、二次創作においてよくある捉えられ方である。もっともこの場合最近では『東方儚月抄』において妹紅が、輝夜といつものように喧嘩する関係が終る(輝夜が月に帰る)可能性があることを心配するかのような描写があり、必ずしも非公式とは言えなくなって来ているというのがファンの(期待も込めた)見解である。
また、この二人の殺し合うことで不変の時の中で生の実感を得るという、ある意味上級者向けな事この上ない関係はよく『殺し愛』の称号で呼ばれている。
ZUNによれば二人のキャラクター性は造形の時点から深く関係しており、二人は共に初登場した『東方永夜抄』における永夜異変での華々しくきらびやかな登場を成す輝夜と、その「 裏 」としての妹紅という対比の関係にある。先述の通り初登場時から二人はともに「永遠」の存在である「蓬莱人」であるが、絢爛たる「 姫 」である輝夜の一方で、妹紅が背負うのは「 泥臭い方の永遠 」である(『東方外來韋編』)。
二人の永遠性の違いは『永夜抄』や『儚月抄』でもそれぞれの言葉やバックストーリーも通して語られており、永遠を得て地上に堕ち、八意永琳と共に隠れた美しさを留め続ける永遠亭でまさに永遠のお姫様となった輝夜と、同じく永遠を得て以後、千年単位で人の世とその拒絶の合間で彷徨い様々な感情を心にくべ続けた妹紅という両者それぞれの、ここに至る歴史がある。
てるもことは、そんな真逆の永遠性が幻想郷で再び交わる様でもある。
妹紅は以後も永遠亭の輝夜の元へ先述のような襲撃を行っている様子であるが、これにはレクリエーション的な意味合いでもある様子で、『月のイナバと地上の因幡』では二人が走り込みで競争したり輝夜が温泉の誘惑で妹紅に心理戦を行ったり、輝夜が妹紅の漬物を盗み食いしたりしている。
『東方文花帖』では迷いの竹林での謎の出火に二人一緒に対処したりもした。
輝夜と同じく永遠亭に住まう鈴仙・優曇華院・イナバからも妹紅は時に「竹林の不穏分子」(夢の世界の鈴仙、『東方憑依華』)などとしても警戒はされつつも、永遠亭でのお月見の行事に誘われたりと一定の受容も見られている(PS4版『東方深秘録』)。