概要
中通り北部、福島盆地の阿武隈川沿いにあるため、冬は寒いし夏は東北地方とは思えない蒸し暑さ(真夏など東京以上に暑いのもザラ)。だがその寒暖差のお陰で美味しい果物もできるのだ。
盆地にあるので当然周りは山に囲まれており、中でも吾妻連峰の吾妻小富士は市のシンボルとして親しまれているが、市街地のランドマークは信夫山。盆地の平らなとこにデカデカと小山がある光景はなかなかシュールだ。
その福島盆地は古代(1300万年くらい前)の入江の名残らしく、それが証拠に信夫山では貝類などの化石が見つかるが、この山ができたのは50万年くらい前と割と最近。それまでは浅い海の底だったらしい。
平坦地の大部分は吾妻連峰から流れ出す川が作った扇状地で、郊外にはリンゴや梨、桃などの果樹園が広がり、果物は重要な産物となっている。
……果物名産は福島市に限らないって?それは言うな…
かの古関裕而(長崎の鐘とかオリンピックマーチとか作曲した人。20年前期朝ドラのモデル)の出身地であり、飯坂、高湯、土湯、微温湯(ぬるゆ)といった複数の温泉に、五色沼、花見山公園、へたれガンダム、秘境駅「赤岩駅」、毎年恒例「福島わらじ祭り」などがアピールポイント。10メートルを越す特大わらじは日本一!
ついでに福島県の免許センターはここと郡山にしかない他、JRA(日本中央競馬会)の競馬場に至っては東北唯一。
……が、所詮は田舎なので郡山市をはじめとする県内各地のライバルたちの前ではまず間違いなく埋もれる。地の利は如何ともしがたいから仕方ないね。
なお福島市民は県内の他地域よりも仙台方面に行く機会が多いとされ、誰が言ったか「仙台圏・福島区」。
もはや福島県であることを放棄したかのようなこのジョーク。ある種の自虐ネタか、はたまた仙台への依存度ゆえか…。
交通
鉄道
東北新幹線、山形新幹線、東北本線、奥羽本線、福島交通飯坂線、阿武隈急行が通る。
市内で利用者数最大の駅は福島駅。
高速道路
余談・福島vs郡山
県庁所在地というプライドからか、「福島市民は郡山市に強いライバル心を抱いている」という話はかなり有名(逆も然りで、経済・商業・交通の中心地で利便性が高く人口も多い郡山こそ県庁所在地にふさわしいという郡山市民多数)。
もちろん「そういう傾向がある」だけなので両市民の全員が当てはまる訳ではないものの、福島県の2大夏祭り「福島わらじ祭り」と「郡山うねめ祭り」が同日開催(8月の第1金曜~日曜)、それも頑なに日時をずらさず開催してきた事実はライバル心の表れとも取れるか。
なおこの2市はどちらも福島県の中核市で、県の主要な政治面は福島市、経済面は郡山市が担っているのだが……郡山が1997年に指定されたのに対し、福島は2018年と大きく出遅れる事となった。まあ総合力(≒都市機能)で勝る郡山は必然的に指定も早かったと言うべきか。
ただし福島市とて何もかも全部があちらの後塵を拝している訳ではない。別に住むのには困らないし、福島市なりの強みだって……。