概要
英国海軍空母アークロイヤルに類似した学園艦に所在し、英国風の校風を持つ名門校。戦車道では全国屈指の強豪校でもあり、全国大会準優勝の実績がある。作中ではしばしば「聖グロ(せいグロ)」とも略される。
後述する理由から、幹部クラスのメンバーが集うクラブバウスは、「紅茶の園」と通称されており、紅茶の園を目指して入学する生徒も多いとのこと。
校名の由来はおそらく、イングランドの女王・エリザベス1世の通称である「グロリアーナ」(「栄光ある女人」の意味)。
制服は上が濃い紺色のスクールセーターに黒のネクタイ。下は濃い青色のスカートに黒タイツ。パンツァージャケットは赤色で、下は黒色のスカート。
イギリスの影響を強く受けた校風の一環として、紅茶に対する並々ならぬこだわりがあり、好敵手と認めた相手にティーセットを贈る習慣がある。
戦車の搭乗者達は乗車中でも紅茶を嗜み、「一滴の紅茶もこぼさない」と豪語する……のだが、戦車の運転そのものは荒っぽい者も多い。
典型例はローズヒップのクルセイダー隊だが、よりによって総隊長であるダージリン自身もアンツィオ高校のP40を(大洗戦でのダメージが残っていたとはいえ)長期入院に追い込んだ「実績」の持ち主である。
「紅茶をこぼさないくらいに綺麗な運転ができる」のではなく「どんな運転でも紅茶をこぼさないよう立ち回ることができる」という意味だと思われる。
得意とするのは、重装甲の戦車を活かした浸透強襲戦術。敵の攻撃を正面から受け止めつつ、じわじわと侵攻していくスタイルを取る。
劇場版ではこれに加え、足の速いクルセイダーMk.IIIで編成された部隊を投入した。
同部隊を構成するクルセイダーは故障しやすく、他の戦車と足並みを揃えることも難しいため、普段は大会後半戦になるまで冷や飯食いに甘んじているのだが、ゲリラ戦を主とする大洗女子学園とのエキシビションマッチにおいては、その速力を存分に発揮し対応している。
本家イギリスとの提携や卒業生の経済支援により財政的には裕福な学校なのだが、この卒業生達が厄介な存在で、在学時代に乗っていた戦車に合わせて組織されているOG会、特に主力戦車であるマチルダ会・チャーチル会・クルセイダー会の3つは、資金を出す代わりに学園艦の運営方針にも口出ししており、中でも最大派閥を誇るマチルダ会は戦車道チームの車両編成にまで注文をつけている。
その結果、強力な戦車の新規導入が他校より遅れてしまっているのが実情で、ドラマCDではオレンジペコとアッサムが「17ポンド砲が欲しい」、「コメットは無理でもブラックプリンスかチャレンジャーあたりが欲しい」と愚痴っている。
後述したクロムウェルをダージリンが導入できたのは、何気に大きな成果だったと言えるだろう。
なお、何気に劇中の対戦校では唯一、主人公チームである大洗女子学園に黒星を喫したことがない。
こうした点でも、聖グロリアーナの実力の確かさが窺える。
ただし、練習試合時の敗因はまだ大洗女子学園のメンバーが未熟だったこと、エキシビションマッチでは知波単学園が悪習に則って足を引っ張ったことが敗因として挙げられるため、状況が悪くなければ良い試合が繰り広げられたと思われる。
作中で開催された全国大会では準決勝で黒森峰女学園と対戦し、敗退している。
『最終章』では、「無限軌道杯」の1回戦は橋頭堡のあるステージでワッフル学院と戦い、勝利している。
2回戦ではアンツィオ高校と対戦。オレンジペコがしらけた顔で「手ごたえのない試合ですね」と言う通り、無難に全車輌を撃破し圧勝。被害はクルセイダー1輌を撃破され、2輌を川に落とされただけだった。
ちなみに、情報処理学部第六課(通称GI6)は対戦相手の調査やステージの下見など様々な諜報活動を行っており、戦車道チームをバックアップしている。
保有車両
常時稼動状態にあるのは上3種のみ。
なお、作中に登場していないが、西絹代の発言からM3スチュアートも保有していた模様。
『リボンの武者』に登場する軽戦車。
「強襲戦車競技(タンカスロン)」に参加を表明したことに伴い導入し、テトラークを主力とするオレンジペコを隊長としたタンカスロンチーム・「チンディット」を結成する。
それとは別にダージリン、アッサムがハリー・ホプキンスに搭乗して「ガイ・フォークスチーム」を結成している。
TVシリーズ第4話で一瞬だけ背景に映っていたが、単なるMk.IIIの作画ミスの可能性もある。
この他他校の試合を観戦する際に移動用と思われる砂漠向けピンク迷彩のランドローバー(ピンク・パンサー)やインド型装輪装甲輸送車、モーリス軽偵察車を傍に停めている場面がある。
『ダージリンのサンダース訪問記』では、ランカスター爆撃機を旅客機用に改造したランカストリアンを所有していることが判明する。
生徒
在学生
いずれも紅茶にちなんだニックネーム。
これらの名前は、幹部クラスおよび将来を期待された候補生にのみ与えられており、周囲からの信頼と憧れの的となっている。
紅茶の名前の生徒はチャーチル操縦手のルフナ、紅茶以外の名前の生徒はクルセイダー戦車長のジャスミン、バニラ、クランベリーなどが確認されている。
- ダージリン:3年生。隊長。
- アッサム:3年生。
- オレンジペコ:1年生。
TVシリーズ第4話に登場したマチルダ車長。
立体駐車場でアヒルさんチームと交戦。その際の台詞よりファンの間では「後田さん」という愛称で呼ばれていた。
劇場版で再登場し名前が判明。
- ニルギリ:1年生。
マチルダ車長→クロムウェル車長(第63回戦車道全国大会準決勝時)。
市街地へと逃げこんだ大洗女子を追いかけるが、のぼり旗を活用して路地に隠れて待ち伏せていたカバさんチームのⅢ号突撃砲に至近距離から砲塔側面への砲撃を喰らい、敢え無く撃破される。
TV版にて顔が確認できるのは第3話・練習試合開始前の両校車長整列シーンのみである。
月刊戦車道増刊号第3号で容姿と名前が判明した。
- ローズヒップ:1年生。
劇場版から登場。
クルセイダーで構成された小隊を率いており、「聖グロ一の俊足」を自称している。
卒業生
関連イラスト