概要
ゲーム版『ウマ娘 プリティーダービー』における、ストーリーモード。
チーム<シリウス>に関わる物語の合間に、シナリオにまつわる専用ミッションをクリアしていく。
常時視聴・挑戦が可能。挑戦回数にも制限はない。
ミッションとなるレースは特定のウマ娘を使用すると有利な条件で出走できる。前後のストーリーの繋がりを考慮してか、レースごとに指定された一部のウマ娘は出走できない。
各ミッションには報酬が用意されており、その上で全ストーリーを閲覧するとサポートカードと新たなライブ用楽曲が入手できる。
レース及びミッションは概ね史実通りに構成されており、それに独自のストーリーを交えている。
また第1章から章が進むとともに、1~2年のスパンで史実の時系列も進んでいるのも特徴(章をまたいで一部前後する)。
ムービーは3Dモデルを活用したレースシーンとイラストを交えて構成されており、さながらアニメのような仕上がりになっている。
リリース時から第1章「駆け出しの一等星」と第2章「小さな頑張り屋」が実装されている。
第3章「夢を掴む特急券」は2021年4月26日に、第4章「滾り、渇望す」は7月20日に実装された。
あらすじ
第1章「駆け出しの一等星」
有終の美を飾り引退したオグリキャップに代わり、チーム<シリウス>のキャプテンの座に就いたメジロマックイーン。
同じくサブトレーナーから昇格したトレーナーは、先代トレーナーの意志を受け継いで更なるチームの飛躍を約束する。
しかし代替わり直後、所属するウマ娘がマックイーンを除いて全員脱退してしまう。
早くもチーム存続の危機に陥ったチーム<シリウス>は、与えられた猶予期間内でメンバー収集及びマックイーンの天皇賞(春)での優勝を目指すことになる。
ところが、チームとメジロ家の名を背負ったマックイーンの様子はどこかおかしく…
第2章「小さな頑張り屋」
ゴールドシップに次いでシリウスにやってきた新たなウマ娘、ライスシャワー。
彼女の長距離への適性を見出したトレーナーは、精鋭が集う日本ダービーへの出走を提案する。
中でも強敵となるのは、直近の皐月賞でもライスを下したミホノブルボンと予想され、ライスはマックイーンを見習いつつトレーニングを重ねる。
迎えた日本ダービーではブルボンに2着で惜敗するが、その後のチームメンバーの励ましや彼女の諦めない心が実を結び、秋の菊花賞でついに1着を勝ち取る。
しかし、ブルボンの三冠達成を阻む形でとったその勝利は、多くの観客にとっては望まれざるものだった。
観客の心ない言葉に大きく傷つけられた彼女は、その日から目に見えて不調になってしまう。
- モデルにあたる史実が同時期なこともあって、ストーリー中盤の流れはアニメ2期7話・8話と大まかに共通している。こちらではその後の低迷期まで描かれる。
第3章「夢を掴む特急券」
トレセン学園は毎年恒例の学園祭「聖蹄祭」に向けて大忙し。
そんな中シリウスのトレーナーはあるウマ娘から、聖蹄祭の準備を手伝ってほしいとの要請を引き受ける。
彼女の名はチケゾーことウイニングチケット。幼い頃に観に行った日本ダービーに憧れ、聖蹄祭の展示として「歴代ダービー展覧会」を企画するほどの愛の持ち主である。
時を同じくして、シリウスの先代トレーナーが現役時の功績を称えられ、URAから表彰された。しかし表彰式にて、彼はダービーをとった経験がないと語る。
彼が後任にダービー獲得を期待していることを知ったトレーナーと、獲得の困難さを知りダービー熱を刺激されたチケゾー。その場に居合わせた2人は運命的なものを感じ、チケゾーはシリウスに入団することになる。
その日から、彼女のダービーウマ娘への道が始まった。チームメンバーのサポートのもと、親友でライバルのビワハヤヒデ・ナリタタイシンと共に競い、共に汗を流し、共に揃ってのダービー出場とその栄冠を目指す。
しかしその道は、決して平坦ではなかった。
- いくつかの話の冒頭には、モチーフ馬が日本ダービーで優勝経験のあるウマ娘のドキュメンタリーが流れる。ナレーションは津田健次郎。
第4章「滾り、渇望す」
ある日のトレーニング後、チケゾーは既にデビューしているはずの彼女が1人で練習しているのを発見する。
実は彼女は、己の好きなように走らせてくれないチームを脱退したばかりだった。
シリウスのトレーナーは選抜レースの後、もっと自由に走るよう彼女にアドバイスを送る。すると、彼女は見違えるほど早くなり、驚くべき走りの才能を一瞬で開花させた。
ブライアン自身も、ウマ娘の自由意志を尊重するシリウスの雰囲気を気に入り、入部を決める。
そこからのブライアンはさながら怪物のような走りで、まさに破竹の勢いで勝ち進んでいった。気づけば三冠ウマ娘・年度代表の栄誉も獲得していた。しかし数あるGⅠを制しても、彼女の勝利への渇望は冷めることはなかった。
彼女が望んでいたのは、憧れの姉ビワハヤヒデの背中に追いつき、追い越すこと。しかし、ハヤヒデの天皇賞でのケガもあって直接対決は叶わないままになっている。
そんな中、ブライアン自身も足にケガを負ってしまい…
登場人物
チーム<シリウス>に所属する、または所属していたキャラクターは、チーム<シリウス>を参照。
第1章に登場。
マックイーンと同じメジロ家のウマ娘。彼女とは姉妹のような関係である。
生真面目なマックイーンの異変を察知して、シリウスのトレーナーに知らせに来る。
シリウスの夏合宿にも合同で参加。史実通り、直近の宝塚記念でマックイーンを負かしていることが語られる。
史実ではマックイーンの一歳上で、同じメジロ牧場で育った馬。
ストーリーでは語られないが、冒頭のオグリ引退レースの元となった1990年有馬記念では2着に入っていたりする。
第1章に登場。
マックイーンと同じメジロ家のウマ娘。
ライアンと共に夏合宿に参加する。
第2章に登場。
皐月賞・日本ダービーと続けて勝ち星を挙げている強豪ウマ娘。
学園のウマ娘や周囲のファンからは三冠ウマ娘の称号を勝ち取ることが期待されており、人気も高い。
同期のライスシャワーとは言葉を交わさずともライバルであると自覚しあっていた。
サイボーグ然としているが、可愛らしいサインの書き方がわからず気になっているピュアな一面も。
第2章に登場。
生徒会長。三冠を前にしたブルボンを呼び出し、心境を問うた上で激励する。
史実では1984年の史上4頭目の三冠馬。
第3章で初登場。
チケゾーの同級生で、入学当初から続く親友。「BNW」の一角。
2人の実力を認めており、チケゾーにライバルかつ友人としてのあるべき姿を教える。
続く第4章にも登場。
ナリタブライアンの姉として、彼女に背中を見せ続けられるよう努力と勝利を重ねる。
しかし、天皇賞(秋)で足にケガを負ってしまい、その年の有馬記念での直接対決は叶わなくなる。
史実ではチケゾー・タイシンと同期。BNWの中でも最強格として君臨し、多くの重賞を制した。
ブライアンとは異父弟の関係にあたり、ウマ娘では姉妹として扱われている。
第3章で初登場。
チケゾーの同級生で、入学当初から続く親友。「BNW」の一角。
特に何事にも熱血なチケゾーにはうるさいと言っているが、対等に実力を認めてくれる2人のことは大切に思っている。
続く第4章にも登場。シリウスの夏合宿への参加をチケゾーに打診されるが、ケガを理由に断っている。
史実ではチケゾー・ハヤヒデと同期。馬体が小さく不利ながらも、皐月賞ではハヤヒデとチケットを下している実力の持ち主。
第4章で登場。
美浦寮の寮長で、後輩や子供想いの面倒見の良いウマ娘。
レースでもブライアンに次ぐ実力の持ち主でライバルであり、お互いに仲がいい。
ケガをしてもトレーニングを続けるブライアンのことを心配する。
史実ではブライアンの同期。牝馬ながら強力なライバルとして何度も戦った。
第4章で登場。
観察眼の鋭いウマ娘。それ故に、展開のわかりきったレースはつまらないと感じている。
阪神大賞典でブライアンが見せた予想もつかない豪快な走りに魅せられ、以降彼女を慕う。
しかし、彼女の復帰後の走りにはどことなく違和感を感じていて…
れっきとした実力の持ち主でもあり、ブライアンに次ぐ年度代表馬にも選出されている。
史実ではブライアンの一歳下。初めての有馬記念で三冠馬ブライアンと激突した。
第4章7話の有馬記念のムービーに登場。
モデルとなった1994年有馬記念で見せた、ターボエンジン全開からの逆噴射が見事に再現されている。
また、EXレース「色褪せない記憶」にもNPCとして出走している。
今回のメインストーリーで、勝負服モデルが初お披露目となった。アニメ2期初登場組としては初。
第4章7話の有馬記念と「色褪せない記憶」に、ターボと共に登場。史実で出走しているため。
レースと報酬一覧
「チーム練習」のレースでは、チームシリウスのメンバーと対戦する。チーム練習のレース条件は、基本的にシナリオ前後にあるレースをモデルにしている。
第1章の出走レース
メジロマックイーンのレースがモチーフ。
区分 | レース名 | レース情報 | クリア条件 | レース条件のモチーフ | |
---|---|---|---|---|---|
1R | EX | 練習試合 | 京都 芝 3200 良 | 1着 | 1991年 天皇賞(春) |
2R | GⅡ | 阪神大賞典 | 阪神 芝 3000 良 | 1着 | 1991年 阪神大賞典※1 |
3R | GⅡ | 京都大賞典 | 京都 芝 2400 良 | 1着 | 1991年 京都大賞典 |
4R | EX | 新旧エース対決 | 中山 芝 2500 良 | 1着 | 1991年 有馬記念※2 |
※1 史実では工事に伴い中京での開催。
※2 文字通りオグリキャップとの対戦。史実では2着。
第2章の出走レース
ライスシャワーのレースがモチーフ。
区分 | レース名 | レース情報 | クリア条件 | レース条件のモチーフ | |
---|---|---|---|---|---|
1R | GⅠ | 日本ダービー | 東京 芝 2400 稍重 | 2着 | 1992年 東京優駿(日本ダービー) |
2R | EX | チーム練習 | 京都 芝 3000 良 | 1着 | 1992年 菊花賞 |
3R | GⅡ | 日経賞 | 中山 芝 2500 良 | 1着 | 1993年 日経賞 |
4R | EX | チーム練習 | 京都 芝 3000 稍重 | 1着 | 1995年 天皇賞(春) |
第3章の出走レース
ウイニングチケットのレースがモチーフ。
区分 | レース名 | レース情報 | クリア条件 | レース条件のモチーフ | |
---|---|---|---|---|---|
1R | EX | チーム練習 | 函館 芝 2000 稍重 | 1着 | 1992年 新馬戦※1 |
2R | Pre-OP | 葉牡丹賞 | 中山 芝 2000 良 | 1着 | 1993年 葉牡丹賞 |
3R | EX | 皐月賞の夢 | 中山 芝 2000 不良 | 3着 | 1993年 皐月賞※2 |
4R | EX | ダービーの夢 | 東京 芝 2400 良 | 1着 | 1993年 東京優駿(日本ダービー) |
※1 チケットは新馬戦を2回走っており、条件はその間をとっている。
※2 史実では4着。
第4章の出走レース
ナリタブライアンのレースがモチーフ。
区分 | レース名 | レース情報 | クリア条件 | レース条件のモチーフ | |
---|---|---|---|---|---|
1R | GⅠ | 朝日杯FS | 阪神 芝 1600 良 | 1着 | 1993年 朝日杯3歳ステークス※1 |
2R | GⅠ | 菊花賞 | 京都 芝 3000 稍重 | 1着 | 1994年 菊花賞 |
3R | EX | ケガ明けトレーニング | 東京 芝 2000 良 | 3着 | 1995年 天皇賞(秋)※2 |
4R | EX | 色褪せない記憶 | 中山 芝 2500 良 | 1着 | 1994年 有馬記念※3 |
※1 現在は改称。
※2 対戦相手は病み上がり相手とは思えないほどステータスが高い。スキル「一匹狼」を所持しているとブライアンでなくとも調子が絶好調になる。
※3 7話で描かれたレースの追体験だが、史実では出走していないメジロマックイーンも一番人気で出走する。有馬記念を勝利したウマ娘だとブライアンでなくとも調子が絶好調になる。
サポートカード報酬
ライブ楽曲
ストーリー中では、しばしばその章の楽曲のアレンジBGMが流れる。
タイトル | 歌唱 | |
---|---|---|
第1章 | はじまりのSignal | メジロマックイーン |
第2章 | ささやかな祈り※ | ライスシャワー |
第3章 | 涙ひかって明日になれ! | ウイニングチケット、ビワハヤヒデ、ナリタタイシン |
第4章 | BLAZE | ナリタブライアン |
※アニメ2期7話の特殊EDとして先行披露された。
余談
上記の通り章が進むにつれて年代が後ろになっていくため、メインストーリー最終章は1章から居座るゴールドシップが主人公になるのではないかと噂されている。