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神凪綾乃の編集履歴

2021-12-21 21:54:49 バージョン

神凪綾乃

かんなぎあやの

ライトノベル『風の聖痕』のヒロイン。

『時間稼げ』?

ふっざけたこと言ってんじゃないわよ。

あたしひとりで片づけるから、死ぬまでそこで突っ立ってなさい。


プロフィール


概要

一見すると「光り輝くような美少女」だが、その実態はかなりの猪突猛進タイプ。昨今では珍しい暴力系ヒロインである。


世間知らずなお嬢様で屈託のない性分。悪人および敵対者に対しては容赦せず、興味のない事柄にはとことん無関心を貫くなど、案外ドライな面を持つ。


さらに良くも悪くも人を選んでいる節があり、たとえ年配者であっても気に食わない相手(橘霧香、石蕗勇士など)に対しては、真正面から食ってかかる。


素の顔を見せるのは、家族や親友など一部の限られた人間だけ。普段は猫をかぶって良家のお嬢様を完璧に演じている(本人によれば「そちらも素の自分」と述べ、演じている自覚自体がない)。


術者としての一般常識に疎く、精霊魔術の名門である凰家(および虚空閃)やマクドナルド家の存在を知らないなど、とりわけ国外に関する知識はかなり乏しい。

他者に対する配慮も欠け、風牙衆のことを「弱い連中(アニメ版では逆恨み)」と述べている。


これらのことからわかるように人を見る目はなく、生活指導の山南教諭が厳しいというだけで「無制限の権力を与えたらスカート丈が短いというだけで死刑と言いそう」と嫌っていた(実際は校則を守らせることに遵守しているだけで、生徒の危機には我が身を挺する教師の鑑だった)。そしてそれを素直に認められないなど度量もない。


再従兄の和麻に対しては、当初は無関心だったが原作1巻での事件から意識(反発)するようになる。これは「和麻は自分の存在を意にも介していない」と気づいているためであり、気を引きたいという想いの裏返しだと自覚している。

以後も和麻と共闘と衝突を続け、恋愛感情を抱くに至るがそのことに気づかず「和麻が気になるのはそれだけ嫌いだから」と思い込むことで己を納得させている。


何だかんだで父親には逆らえず、少なからずファザコンの気があったりする。アニメ版では「門限を2時間破った(高校生的にはまだ遅くない時間)」というだけで震え上がるなど父親に対する恐れも見られた。


ヒロインとしては悪い点も少なくないが、彼女の振る舞いは強者が弱者を支配する力の理論を掲げる神凪の家風に染まっているからとも言える。実際神凪には綾乃以上に度量もなく非情な者たちが登場しており、そういう人間には綾乃も侮蔑の感情を抱いている(実の娘を殺そうとした大神雅行などが該当する)。


実力

神凪での実力は現宗主である父・重悟、和麻の父・厳馬に次ぐナンバー3だが、「神炎」として朱金の炎、「紅炎(プロミネンス)」を任意で発動できないため、正確にはまだ神炎使いとは言えない。また重悟、厳馬の実力が規格外すぎるため、綾乃の実力は二人に大きく引き離されている。

どのくらいの差があるのかと言うと和麻曰く「厳馬は炎雷覇を持った綾乃の10倍は強い」とのこと。

綾乃の実力は努力と才能によるものが大きいが、炎雷覇による補正も強く受けている。

なまじ高い才能があったため弱者に対する配慮が欠けたり、逆に強者に対する怯懦を抱いてしまうようになった。

これらの事情から「任意のものだけを燃やす」という高等技術に目覚めていない。先に弟同然に可愛がっていた再従弟が目覚めてしまい複雑な感情を抱いている。


動向

当初は自分より弱い者としか戦ったことがなく、いざ強敵と当たると尻込みしてしまい、炎術の精度を落としてしまう致命的な欠点があった。2巻からは克服されたが、自分より強い相手と戦うことには戸惑いを見せている。


作中を通じて思慮に欠けた振る舞いが目立ち、何事も力尽くで解決する傾向にあった。和麻に身内殺しの容疑が向けられた際、何の躊躇いもせず父に「討ちますか?」と問いている。

しかも1巻の後半では、その場に父親がいるにも拘らず和麻に巨大プラズマ弾を撃ち込んで部屋ごと吹っ飛ばそうとしている。これには娘に甘い重悟も看過できず、本気で厳しく教育する方針にした。なお、アニメ版では部屋に乗り込んで和麻に斬りかかる描写に変えられている。

その後、少しずつながら成長を遂げていき、最終話では暴走した後輩・須藤響子を説得し、「頼れる先輩」として見事改心させた(後述)。


アニメ版

センシティブな作品

原作では第1巻のラストを除いて性描写はまったくないが、アニメ版ではパンチラの頻度が恐ろしく多く、シャワーシーンや着替えシーンなどの要素も追加されている。ちなみにパンツの色は純白で、シリアスなシーンでも容赦なくパンチラしまくることからユーザーに「ありがたくない」ネタにされている。その頻度たるや最終話のラストシーンすらパンチラでフィニッシュしたほどである。

なお、原作では髪の色は赤(地の文では黒と描写されているが……)だが、アニメ版ではピンク寄りのカラーとなっている。また言動も原作と比べると可愛げのあるものに改変されており、原作にはないアニメオリジナルシーンが多数追加されている。


コミカライズ版

本作は綾乃視点でストーリーが進み、名実ともに主人公という扱い。和麻に惨敗して死の恐怖を抱くという原作にはない描写がある。

更に回想シーンで七瀬、由香里と知り合った経緯も描かれている。中学生の頃、術者という立場上、正体を隠すために友人を作らないようにしていた。しかし、そんな綾乃に積極的に迫ってきたのが七瀬と由香里だった。やがて打ち解けた三人は親友となり、現在の関係を築き上げた。

なお、原作・コミカライズ版では二人は綾乃が術者だということは知らなかったが、アニメ版では既に知っているという設定になっている。


役回り

物語当初、父から和麻のことを聞かされた際は「誰それ?」と答え、認識すらしていなかった。地の文では「弱かった頃の和麻は、路傍にある石も同然」と説明されている。和麻が一族全体から虐められていたことは知っていたが、虐めようという気にはならなかったという。


コミカライズ版では「あたしだって、その場に居れば助けた」と告げているが、自発的に人助けを行っているシーンは皆無に近く、疑問に思った読者は少なくない(上述の通り、無関心を貫いた可能性が高い)。これらの点も相まって、「冷たい女」と評されることが多い。


一応ながら長編第2巻では操、第3巻では亜由美、第6巻では小雷を救っているが、いずれもなし崩し的。とりわけ亜由美に関しては「煉の初恋を後押しするため」、「石蕗家の人間たちが気に食わなかった」という完全なる私情であった。


操に関しては滅殺寸前まで思い至ったものの、これは「(復讐のため)無関係な一般人を殺した」という背景がある。後にミハイル・ハーレイの仕業と判明した際、「罪悪感に苦ませるくらいなら殺してあげた方がいい」と述べており、心情的には少なからず操に同情していた。結果的に「それでも生きていてほしい」という和麻の想いを汲み取り、助けることを選んだ。


小雷に関しては興味本位だった節がある。炎雷覇と同じく神器「虚空閃」に対し、当初はあまりの驚きように言葉を失っていた。その後、事情を知って


原作における最終巻では、自分と同じレベルの才能を持ちながら和麻のように悲惨な境遇にあった後輩・須藤響子と対決する。力では押されたが技術では上回り、後輩を説得することで改心させるなど人間的に大きく成長を果たしている。

……のだが、結局はそれが仇となって響子を死に追いやってしまう。助けたいと思った相手を助けられなかったことは、綾乃の心に傷を残したが決して忘れられない戒めともなった。


機嫌が悪い時はナンパされただけで学生鞄の一撃をお見舞いして黙らせるなどかなりの凶暴性を持つ。和麻に対するツッコミも炎雷覇で行うため、一歩間違えれば死んでもおかしくない(一発も当たらないが)。原作5巻で離反した和麻を止めるために戦うことになるのだが、本人は迷いを抱いたまま対峙することになる。というのも周囲の期待に流されるまま戦場に赴いてしまったからだ。しかし、今の和麻が「自分の知る和麻より弱い」と気づいたことで怒り、逆転勝利する。これは綾乃なりに和麻を心身ともに強い男として見ていたということだろう。


アニメ版ではまったく別の心情が描かれており、終始和麻を止めることに対しては積極的だった。反対した神凪厳馬に対し「次期宗主として」命令を下し、引き下がらせている。以上のことから原作よりも、アニメ・コミカライズ版がより綾乃をヒロインらしく描こうとしている点がうかがえる。


余談

ちなみに受賞当初、原作者の山門は編集部から電話で「綾乃のキャラが立っていない」と指摘されている。


関連タグ

風の聖痕 風のスティグマ 炎雷覇 藤村歩 ヒドイン ツンデレ

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