ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

くさやの編集履歴

2022-07-15 00:51:23 バージョン

くさや

くさや

魚類の干物食品の一つ。納豆・鮒寿司に並んで日本を代表する臭い食べ物。

解説

アジトビウオなどの新鮮な魚を開いて『くさや液』と呼ばれる発酵液に8〜20時間ほど浸した後に真水で洗い、これを一日二日天日干しにすることで作られる。

伊豆諸島の特産品として知られ、関東地方では古くから食べられてきた。


とにかくとても臭いことが特徴の一つにあげられ、焼きたてのくさやの匂いはアラバスター単位による臭気指数では1267という日本食最強レベル(納豆は452)であり、世界レベルで見ても最高クラスに位置している。

そのため、現在では臭いが漏れないよう真空パック・瓶詰めなどにして販売されている製品も多い。


くさや液は魚醤に近い風味を持つ発酵液であり、乳酸菌の一種であるコリネバクテリウム・クサヤ(通称:くさや菌)を含む。これが酢酸、プロピオン酸などいくつかの有機酸とエステル類が特徴的な香りを醸し出している。

元々は魚の干物を浸すためのただの塩水であり、これを取り替えることなく継ぎ足しながら繰り返し使用してきたことで浸し込んできた魚の成分が蓄積、さらに除去した魚のハラワタ等を加えて熟成させていき、微生物が作用したものがくさや液の原型となったものである。古いものほど旨味が出るとされ、くさや生産業者の中には300年も前から続くくさや液を使っているものもある。一応、個人でもくさや液を作る事は可能だが成功率が高いのは塩水にくさやの一部を入れて微生物を繁殖させる手法がある。ただし、それでも熟成を維持させるのは難しいらしく魚のアラを微生物の餌にする為に定期的に与えたりしないといけないらしい。


正確な発祥は不明だが、伊豆諸島では新島を元祖とする説が有力視されている。

伊豆諸島では古くからが特産品であったため、江戸時代には幕府に納める年貢として、ではなく塩が指定されていた。しかし、島民総出で製塩に励んでやっと追いつくほどの膨大な量を納めねばならなかったので、島民たちが自分で使える塩はほんの僅かしか残らず、大変な貴重品となってしまった。

魚を保存しておくには塩漬けにして干物にするのが一番であったが、貴重な塩を大量に使うわけにはいかない。そこで試行錯誤の末、魚を塩水に浸し、塩水が減ったら減った分だけ継ぎ足すという手法が編み出され、そうして出来た干物がくさやの原型となったと言われている。


同じに見えますが

原理としてはこう。


食べ方

食する際には通常の干物のように火で炙ったりして食べるのだが、熱を通すことで猛烈な臭気が拡散するため十分に注意する必要がある。海外で日本から取り寄せたくさやを焼いてたら、その匂いを「人間の死体を焼いている」と近隣の住民に誤解され、警察に通報されたなんて逸話もあったりする。

一部の製品では家庭で調理する必要の無いように予め火を通して身をほぐしたパック詰め製品もある。


味は塩辛いながらもまろやかで深みがあり、焼酎日本酒の肴としてうってつけ。(編者としては特に熱燗の供にすることをお勧めする)

関連タグ

干物 発酵

日常(あらゐけいいち)(アニメで、長野原よしのがくさやでジャムを作り、妹のみおが食べて悶絶したりするやり取りがある。)

シュールストレミング(だいたい同じ経緯で生まれたスウェーデンの発酵食品)

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました