概要
ウシが好物で、2019年以降、標茶町内および厚岸町の隣接地域にて、夜な夜な牧場を襲撃し、乳牛を食い殺すという蛮行を繰り返している。
被害総額は直接被害だけで8000万円を超え、間接的なものも含めると一億円をゆうに超えている。
今日までに襲われた乳牛はおよそ60頭で、日々その数を増やし続けている。そのうちの半数が命を落としているが、助かったウシもPTSDにより乳の出が悪くなるなど、乳牛として使い物にならなくなる例が多い。
「OSO18」のコードネームは、「標茶町オソツベツ地区で発見された、足跡の最大幅18cmのクマ」の意。一般にツキノワグマに比べて体が大型化するヒグマとしても異様な大きさであり、その体重は300kg~350kgと推定されるが、肥満によりそれ以上の体重となっている可能性も高い(400~450kgと推定する専門家もいる)。この体格から、性別はオスであると思われる。
性格
ネコやイヌなど、遺伝的に近しい他の哺乳類に比べ、一般に愚鈍で頭が悪いとされるクマとしては珍しく、極めて高い知能を持っているとされる。
このため、その被害の甚大さにも関わらず、発見から3年が経過した2022年現在、いまだ捕獲に至っていないどころか、人間が直接その姿を目撃したことさえない。
一般にクマはタヌキやアライグマに似て食物への執着心が強く、一度襲った獲物はほんの少しだけ食べて放置し、翌日以降現場に戻ってきて残りを持ち運んで移動し、安全なところでゆっくり食べるという習性があり、襲われた獲物の周辺に罠を仕掛けることで簡単に捕獲できるが、OSO18の場合は翌日以降獲物のもとに現れないため、罠による捕獲ができない。
町営牧場に勤務する市職員の中には、この習性を獲物を食べるためではなく、猟奇的に弄ぶために襲っていると解釈する者もいたが、その後罠ではなく定点カメラを仕掛けたところ、堂々と獲物に近づいてきて持ち去っていく様子が記録されていたため、この行動は罠を罠と認識し、近づかないよう警戒しているという並はずれた知能によるものであることがわかった。
一般にヒグマには罠を罠と認識する能力はないため、このことはなんらかの理由により罠が罠として作動する様子を間近で見たために、強いトラウマを抱えているが故のことである可能性が高い。すなわち、自身の母親が罠により命を落とした子熊の成れの果てである可能性が高い。
罠だけでなく、電気柵の存在も認識しており、電気柵の下に穴を掘って侵入するという、普通のクマならまず思い付かないようなSS+の賢さをもつ。
人間を極度に警戒しているため姿さえ見せないが、被害にあったウシの様子を見にきた職員を、物陰からこっそりと様子を伺っており、わずかに目を離した十数分間の隙をついて、死骸を持ち去った例もある。すなわち、自らは相手の動きをつぶさに観察できるが、自らが相手に見つかる可能性はないところで息を潜める忍者顔負けのスパイ能力を有しているということ。賢さだけでなく、スピードと根性までカンストしている。そもそも200kgを超えるホルスタインを真っ二つに引き裂く時点で、パワーとスタミナもヤバい。
とにかくもう色々なものがバケモノ級の強さであり、本当にエゾヒグマなのか、エゾヒグマから突然変異で進化した新種の生物ではないかとまで勘繰る人間もいる。
対策
罠が通用せず、人前に姿を現さないため猟銃による駆除もできない。まさに、打つ手がないとはこのことである。
ここまで人間を恐れるのは、人間に対する並々ならぬ恐怖と憎悪を持っていることの表れでもあり、万が一遭遇してしまった場合は全力で攻撃してくることは想像に難くない。安易な接触を試みるのは自殺行為である。