書籍版
コミカライズ版
漫画 | 真鍋譲治 |
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掲載誌 | コミックライドアドバンス |
既刊 | 2巻(2022年現在) |
概要
正式名「脱法テイマーの成り上がり冒険譚 ~Sランク美少女冒険者が俺の獣魔になっテイマす~」
作者のすかいふぁーむ氏がテイマーを題材とした作品を多く手がけている中で、本作は『エロ』に特化しており、書籍版やコミカライズ版でもお色気描写が書かれている。
当初は「女の子のこと【テイム】できたらいろいろやりたい放題なんじゃないか」という男の夢を詰め込んだ作品になるはずだったが、ヒロインの方がいろんな意味で強いということもあってか、若干主人公が振り回され気味となっている。
シリーズ累計10万部を突破(2022年現在)。
あらすじ
魔物を従える冒険職「テイマー」のリントは、劣等職と白眼を向けられながらも魔物の相棒キュルケと共に一旗をあげようと王都へと趣いた。
そんな時、ソロでありながらSランクの美少女冒険者ビレナからパーティーを組まないかと誘われてしまう。
これを皮切りに、聖女を始めとした女の子たちと契約して最強パーティーを作る、法律スレスレの冒険譚が始まった。
登場人物
- リント
テイマーである冒険者の青年。
両親を亡くした後、生きていく為に冒険者になり、相棒であるキュルケと共に王都で一旗を上げようとした所をビレナと出会う。
当初は力を持たず、生まれ故郷のフレーメルのギルドでも他の冒険者に冷遇される日々を送っていた。諸処の理由でテイマーの職業を手にした後も、唯一テイムできたのは最弱のモンスターであるスライムだった。
後にテイムした炎帝狼を纏うことで炎を使って、ワームの親玉ドワーフデスワームを炎で容易に撃破できる等の高い戦闘力を見せる。しかし力のコントロールが難しく、試行錯誤の末に使いこなせた。
- キュルケ
リントが最初にテイムしたスライムだった魔物。
現在は進化して羊毛のような毛に包まれ、小さな角と羽が生えており、スライムの面影が殆どない(リントがDランクになった頃に進化した)。口はあるようだが、食事をする際は餌に覆い被せて吸い込んでいく。
元々はリントが練習でテイムしてすぐに解放したのだが、リントのテイムが特殊であったのか自らの意思でリントに付いてきた。以降はリントの相棒として駆け抜けていた。
Bランクの冒険者を捩じ伏せるだけの力を持ち、とりわけ防御力がかなり高い。加えてリントが他の存在とテイムする事で徐々に強くなっていく。
Cランク昇級試験においては元Bランクの実力を持つ試験官の剣撃に耐えてみせた。
- ビレナ
獣人美少女の冒険者。褐色がかった肌と猫のような耳と尻尾が特徴。笑い声は「にゃはは」。
ソロで活動しながらAランクになっただけはあってか凄まじい身体能力を有しており、Aランク相当のコカトリスの変異種を難なく撃破していた(後にこの魔物の討伐によりSランクに昇格)。
何より早さも凄まじく、普通の人間の目では見切ることが出来ない。その為、二つ名も「瞬光のビレナ」と名付けられている。
彼女の目的は最強のパーティーを作る事であり、美貌に惹かれて申し込んだ冒険者を今まで全て断ったが、リントとテイムする事で彼とパーティーを組んだ。
お気楽でやや脳筋気味な所もあってか、上記の目的を果たす為に国際問題になりかねない程の行動を平然とする事も。とは言え、冒険者としてのメンツを潰しかねない同業者に対しては厳しく、村人に威張り散らした上に金をせびり取ろうとした冒険者が大怪我をしている事を把握すると、特級ポーションで怪我を治す代わりに代金を支払わせるという制裁を与えた。
見た目こそ美少女であるものの、人間と違ってそれなりに歳を重ねているらしい。
リントとテイムしており、彼がビレナに提供するものは『性行為における感度を高める事』。
- リリルナシル
神国の聖女。金色の長い髪と青い瞳をした美女。
聖女という立ち位置が神国にとって特別であるため、教皇によって聖女の塔に幽閉されている(内部は豪華絢爛で、食べ物も施設も全て揃っているが、リリルナシルは自らの自由を奪う事が目的だと見透かされている)。
史上最高峰の聖魔法使いで、冒険者としてもSランクの実力を有している(そのSランクも史上最速でたどり着いた)。
ビレナとはヴィレントの姉妹弟子という関係を持っていおり、自らを自由にするために彼女に助けを求めた。
- ギル
アースドラゴンをベースにした二属性持ちのレアドラゴン。危険度はA+クラス。
小屋のような住処五つ分くらいのサイズと黄土色をベースに所々銀に輝いている体躯が特徴。前足後足に加え、飛行能力を持つ翼を備えた両腕があり、手足が6本もある。顎がフォーク状になっており、岩や鉱石を掘削する役目を持っている。総じて厳つい外見をしているがメスで、しかもドラゴンにおいては随分と若い。
竜の巣と呼ばれる火山地帯に住んでおり、目にしたビレナに突っかかってきたが、圧倒的な強さの前に恐怖し、そのままリントと契約することとなった。そのため、ビレナに対しては恐怖を覚え、リントとは意気投合している。
岩石と火が混じったブレスを吐く他、尻尾による物理攻撃も行っている。飛行能力もかなりのもので、尚且つ体格の大きさで冒険者を運搬させる事が出来るが、狭いダンジョンには物理的に入れない。
- カゲロウ
狼系の魔物の最高峰に分類する精霊、炎帝狼。危険度はSクラス。
姿は狼であるが、意志を持った魔力の塊というべき存在。敵対者には全身の魔力を炎に変換させて焼き払う。加えて、普段いる精霊界から任意のタイミングで召喚でき、尚且つ主人に纏って戦う事が出来る。
ビレナを振切る速さを持ち、キュルケやギルに対して優位に立つほどの強さを持つが、【スキル:精神統一】で魔力と気をチャージして爆発的な力を得たビレナの一撃で敗北を喫する。その後はリントとテイムをした。
- ミラ
とある村のギルドの受付嬢。
美人であるが口と性格は悪く、Sランクの冒険者ビレナと組んでいるリントの昇格をギルドのルールを理由に認めず、またドラゴンテイマーを信じていなかった。
しかし試験官のギュレムがリント相手に手も足も出なかった上に、テイムしたドラゴンのギルが現れた事で思わず失禁するほどの恐怖を覚えてしまう。
その後はドラゴンテイマーだと知ったリントに頭を下げる羽目になった上に、ビレナに件の失態を無かったことにする代わりにある条件を突きつけられる事となった。
- ギュレム
とある村のギルドの試験官。元Bランクの冒険者。
Cランクの昇格を行うリントとの相手をするが、キュルケに剣を受け止められた挙句、カゲロウを纏ったリントに下された。
その後はドラゴンテイマーだと知ったリントに頭を下げる羽目になった上に、師匠と仰ぐビレナから平手打ちを食らわされた挙句に「再修行」を宣告されてしまった。
- ザウズル
神国の教皇。
教皇を崇めることを必須とした神教を国中に強制させ、おまけに国民全てが魔法使いである実態も魔法の素養のない者を排除させたり、一部を除いて国外に出られない様な圧政を行った事からクーデターを引き起こされてしまった。
おまけに自分は一糸まとわぬ美少年と美少女とヨロシクやっているを行なっているなど悪い意味で俗っぽい人物。最終的にはビレナに荒っぽい方法で拿捕されてしまった。
- キユラム
神国の枢機卿であり反教皇派のリーダー。
教皇ザウズルと権力を二分しており思考は教皇と変わらないが、ただの権力亡者ではなく、行動力と人心掌握術を持っている。まずは教皇の不満分子を集めて勢力を蓄え、教皇派の切り札であるバロンの不在時を狙って反乱を起こした。
- シーケス
教皇の子飼いである暗殺者。
短剣と魔法を駆使して戦っているがかなりの実力を持っており、カゲロウを纏ったリントとキュルケを相手取っても優位に立っている。
- バロン
神国唯一の軍事力である滅龍騎士団の団長。実力も単独でエンペラードラゴンを倒せる程の相当なものであり、冒険者で言えばSランクは確実である。
教皇派の切り札と目されているが、リリルナシルからはザウズルの事を当に見限っており、キユラムとも何かしらの繋がりを持っていると推測されている。
- ルミ
フレーメルのギルドの受付嬢。
リントに対して何かに気にかけており、彼の昇格には喜んでいた。
ちなみにフレーメルのギルドの冒険者には天使として崇められており、リントが冷遇されているのは彼への嫉妬も含まれていると考えられている。
- ヴィレント
王都のギルドマスター。元Sランクの冒険者。
ビレナとは知り合いであり、リリルナシルとも娘のように思っている。
用語
- テイマー
ファンタジー作品でお馴染み、魔物を従える冒険職。
自分より強い魔物をテイムする事が出来れば、人間では到達し得ない領域に立てることができ、生まれ持った特別なスキルや才能がない者にとっては希望の星である。
一見すると便利ではあるが、問題点も多く存在する。テイマーを目指す人間の半分以上はまともに戦える力を持たない上に、他の冒険者は魔物のテイムを手伝わされることが多く、結果的に足を引っ張ってしまう。その事から「他力本願」「まともに戦えない臆病者」とレッテルを貼られてしまう(事実、ギルド側の信頼も薄く、回ってくる仕事も実績を積むのに苦労するものが多かった)。しかも、人間と敵対する魔物を連れていく以上、パーティーを組む事は出来ない上に、街やギルドに出入りすれば魔物共々排斥される危険性がある。
ドラゴンをテイムするような強力なテイマーがここ最近では出現していない事も、地位に悪影響を及ぼしている。
- テイム
魔物と主従関係を結ぶ、テイマー独自の能力。
魔物をテイムするには、テイマーがその魔物以上の強さがあるか、罠などを駆使して追い詰めるか、魔物が求めるものを与える事で契約する、といった必要がある。
魔獣を従えるには殆どの場合、餌を渡すだけで事足りるが、相手の知能が高くなればそれだけ要求は複雑で難易度も高くなる。
テイムは従魔との信頼関係で成り立つ平等な契約ではあり、言葉が喋れる程の自我を持つ相手に対しては基本的にテイムを行わない。しかしそういった信頼を軸にしたテイマーは数える程しかなく、殆どのテイマーは完全に一方的で奴隷となった者の自由を奪う「奴隷契約」の延長で考えてる。当然ながらそのやり方も魔物を使い潰すか反抗させないように抑圧させるので、従魔との信頼も力も得られない。
リントにテイムされた生き物は『存在進化』する特性があり、外見の変化や能力の劇的な向上が見られる。
一覧 |
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- 冒険者
魔物を討伐し、依頼をこなす職業。その為、命を危険に晒す事も少なくない。
ランクはFから始まり、一つ上のランクに行くためには当該ランクの適正クエストを規定回数クリアする必要が有る。
ランク一覧 |
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- 闇魔法
相手の意思を完全に奪う禁術の類として管理される『洗脳』が確認できる。
- ポーション
お馴染み回復アイテム。
効果は結構疲れが取れる『無印』、一晩寝なくとも働ける『中級』、骨折を治せる『上級』と効果が上がって行き、その中で尤も効果の高い『特級』はかけるだけで全身の傷が瞬く間に回復し、耳一つなくなっても元に戻る事ができる。
その分値段もかなり高くなり、『上級』は貴族しか買えない代物であり、『特級』はヴェルモンド大商会付きの冒険者がその値段を聞いた時はショックのあまり茫然自失となったレベル。
魔物
ファンタジー作品でお馴染みのモンスター。
危険度クラスによって強さは変動し、Bクラスの上位に分類する魔物クイーンウルフはCランクパーティーを圧倒し、Aクラスの魔物はSランクの冒険者でもない限りはまず対峙した時点で命はない。Sクラスの魔物だと、そのSランクの冒険者が相手でも良くて互角に渡り合えるか、悪ければ歯が立たないと言われる存在。
さらに変異種は通常の個体よりも強力となっている他、角付きの魔獣は他の魔獣の3倍くらいに引き上げられる。
- スライム
お馴染み半透明の魔物。
食べているものによって色が変わる性質を持ち、森で遭遇するものが緑、下水道は殆ど灰色か茶色。また、下水道の環境はスライムによって整えられる事があるため、スライムを狙う魔物の駆除を求められる。
リントがテイムしたキュルケも元々はスライムであった。
関連タグ
勇者パーティーを追放されたビーストテイマー:テイマーが女の子と契約し、パーティーを組む作品繋がり。ただし、あちらの主人公は元いたパーティーから追放されたところから始まった、と相違点はある。