概要
日本の防衛省に置かれている情報機関。通称「DIH」(Defense Intelligence Headquarters)。
職員約2,000人を擁する日本最大の情報機関である。
旧防衛庁時代の1997年、それまで存在した旧防衛庁内の複数の情報機関(陸上幕僚監部調査部第2課別室など)を統合して設立された。かつては統合幕僚長の下に設置されていたが、現在は防衛大臣の直轄となっている。
アメリカ国防情報局(DIA)を参考に作られており、電波、画像、地理、公刊などの情報の収集解析、自衛隊、関係省庁、在外公館などから提供される各種情報の集約整理、国際情勢や軍事情勢といった国の安全保障に関わる動向分析を行うことを任務とする。
集約整理した情報は内閣総理大臣や防衛大臣、国家安全保障局(NSS)、防衛省、自衛隊の各部隊に対して提供されると言われる。外務省や公安調査庁、警察庁や内閣情報調査室などとも連携している。
本部長には陸将・空将・海将のいずれかの階級の自衛官が就き、副本部長は防衛省大臣官房審議官の官僚が兼務するが、実質的には1名の事務官と3名の自衛官からなる4名の情報官が現場を取り仕切ることとなる。
本部は防衛省本省庁舎C棟内に設置されている。このほか、全国6カ所に「通信所」と呼ばれる電波監視収集施設があり、人員の7割はこの通信所か電波情報の収集分析を担当する電波部の所属である。
頻度は多くないが、自衛隊の登場する創作品(特に小説・漫画)でも登場することがそこそこある。しかし、その描かれ方は作品毎に異なり、「暗殺などの非公然作戦も極秘裏にやっている得体の知れないヤベー諜報機関」だったり、「情報機関のくせに対抗部隊丙とか呼ばれてる連中の工作員にも易々と出し抜かれる稚拙な組織」だったりする。要するに、よく分かってないので色んな描かれ方をされている。