※この記事は『ウルトラマントリガー』本編のネタバレを含みます。
ヒュドラム「昔の貴方の方が、エレガントでしたねぇ……!」
ダーゴン「流石だな、我が好敵手よ!!」
カルミラ「忘れちまったのかい……昔のあんたはもっと傲慢で美しく、情熱的だったよ……!!」
アキト「ユザレと争っていた闇の巨人は、三体じゃないのか……!?」
ケンゴ「えっ……闇の巨人が、もう一人……?」
アキト「その巨人の名前は……"トリガー"……!!」
ケンゴ「っ……トリガー……!?」
データ
概要
『ウルトラマントリガー』第11話「光と闇の邂逅」から登場する闇の巨人(回想シーンの形だが、第10話「揺れるココロ」のラストに先行登場している。また、第1話「光を繋ぐもの」にもシルエットとして登場している)。
ウルトラマンティガがかつて闇の巨人ティガダークだった為、「トリガーも実は闇の巨人ではないか?」と当初から予想されており、本編でもケンゴの夢に現れる、ケンゴと重なるように禍々しい姿が浮かび上がる、ヒュドラムが「以前のトリガーの方がエクセレントだった」=闇の三巨人の仲間だった事実を示唆する発言をしていた等、それらしき伏線は幾つもあった。
そして、第10話にてこれまで解読不能だった石板の一部分が剥がれ落ち、その部分の記述から、かつてトリガーが闇の巨人だった真実が判明。続く第11話では、カルミラの呪術により3000万年前の地球へ飛ばされたケンゴと邂逅する。
第11話にて詳細な情報が明かされ、カルミラとは恋人同士、ダーゴンとは互いを高め合う好敵手だった事実が改めて明らかとなった。
特にカルミラからは絶大な信頼を置かれており、3000万年前の過去の世界でエタニティコアを前に早速手を出そうとしたヒュドラムを一喝して彼女が「最初にエタニティの力を手にするのはトリガーだ」と真っ先に指名する程。
一方のヒュドラムも、上記のように闇の巨人であった頃のトリガーの方が「エクセレントだった」と発言した(現に第12話でもトリガーダークが光の巨人へと姿が変わった際に「なんだあの醜い姿は!?」と驚愕していた)他、上述の場面で諌められた際には(渋々ではあるが)先にコアを手にする権利を素直に譲るなど、別宇宙のそっくりさんと違ってトリガーダークを特に嫌っている様子は無く、同じ闇の巨人の仲間としてその実力は認めていたようである。
しかし、19話において「人間なんかに取り込まれるなんて無様なもの」と吐き捨てており、実力は認めつつ、それはそれとして他の二人と比べると内心快くは思っていなかったようである。
同時期のヒュドラムが情報収集に徹していたのに対し、エタニティコアへのゲートを開く鍵である重要人物のユザレを捕獲する大役を任されていた辺り、当時のメンバーの中でも強い信頼と評価を受けていた様子が窺える。
容姿
単なる色違い的な印象が強いティガダークとは異なり、骸骨を模した鎧を纏ったような禍々しい姿をしている。
トリガーの特徴でもあったモールドは少なく、色も金から銅に変化しているので基盤が剥き出しになったような歪さがある。
胸のプロテクターは左胸にのみ存在し、周囲の突起と比べて凹んだ位置にある為、まるで抉り取られたようにも見える。
肩部も左右非対称であり、若干の丸みを帯びた右肩に対し、左肩は非常に鋭角的である。また両肩からトリガーには無いキリエロイドⅡやミーモス、ダークルギエルのような突起が生えており、カラーリングや左右非対称なデザインと合わせてゼルガノイドのような人造ウルトラマン、そしてウルトラマンベリアル アトロシアスに近い雰囲気を持っており、纏まっている三巨人に比べると異質なデザインとなっている。
両目には血管のような黒い線が入り、見ようによっては充血しているようにも見え、妙な生物感を醸し出している。
人物像
会話するシーンが多い他の三巨人と比べると徹頭徹尾無言であり、3000万年前の超古代ではウルトラ戦士特有の声すら発していない(明瞭に発声するようになったのは現代に蘇ってから。それでも台詞らしい台詞は一切発していない)。
カルミラの言葉に相槌を打つ場面も存在するので、決して無感情という訳ではなさそうだが、無言で敵を淡々と攻撃する様が冷徹な戦闘マシーンのような印象を強めているのは確かである。
無口ながらそれなりに他の三人とは打ち解けており、カルミラには「最愛のトリガー」と呼ばれていたり、ダーゴンとは日々鎬を削り研鑽を積んでいたりと、良好な関係を築いていた様子。
ただ、人間に対して躊躇なくビームをぶっ放す場面を見るに、敵対者相手には情け容赦のない性格だったのもまた確かである。第11話ではカルミラもトリガーダークを「傲慢で美しく、情熱的だった」と言及している他、ユザレとケンゴを取り逃した際には「あんた(トリガー)にしては珍しい」とも言われており、描写自体はされていないが他の三巨人同様に相当数の人間を殺害している可能性も高い。
しかし、ユザレにエタニティコアの危険性を忠告された際や、ケンゴの説得には多少なりとも動揺する姿も見せており、普段の自分達の行いに何かしら思う所はあったようで…?
必殺技
ダークゼペリオン光線
両腕をL字に組んで放つ、赤黒い必殺光線。マルチタイプと同様に両手を広げてエネルギーをチャージするパターンと、チャージ無しで直接放つパターンがある。
第11話では一貫して生身の人間に向けて放っており、彼の無慈悲さを際立たせている。
ハンドスラッシュ(正式名称不明)
手から放つ赤黒い光弾。3000万年前の世界でユザレに向けて放つが、バリアで防がれてしまった。
雷撃(正式名称不明)
自身を闇のオーラで覆い、周囲に赤黒い雷撃を放つ範囲攻撃。復活した現代にて使用。第11話では街を破壊した。
元ネタはティガダーク変身時の雷のようなエフェクトだと思われる。
パンチ(正式名称不明)
拳にエネルギーをみなぎらせて殴る。第12話のインナースペース内で使用。対するケンゴは光を纏った拳で対応した。
活動記録
第11話「光と闇の邂逅」
トリガーがカルミラの呪術にかけられる中、ケンゴが飛ばされた3000万年前の世界で、エタニティコアの鍵であるユザレを狙い出現。その場に居合わせたケンゴに邪魔者を排除しようと容赦なくダークゼペリオン光線を放つが、ユザレのバリアによって防がれる。ケンゴに「僕の知っているトリガーは、闇の巨人なんかじゃない」と言葉を投げかけられ、彼の手から発された光を見ると、どこか迷うような素振りを見せた。
その後逃げられてしまうが、再び二人の前に現れるとまたも二人にダークゼペリオン光線を放ち、ケンゴが怯んだ隙を突いてユザレを連れ去り、仲間達の許へと帰還する。
祭壇の上にユザレを置くも、エタニティコアの危険性を説いて闇の巨人達を説得しようとし、自分達に従わないユザレに対し光弾を放つ。光弾はバリアによって防がれたが、カルミラが念力でユザレを操ってようやく封印が解け、4人揃ってコアの許へ向かう。
カルミラの言によって、トリガーが初めにコアの力を手に入れる流れが決まり、コアへと手を伸ばしたところでエンシェントスパークレンスを手にしたケンゴが現れ、インナースペースへと侵入される。
インナースペース内で佇む彼にケンゴは「僕に皆を守る力を貸してくれ」と呼びかけるが、トリガーダークはそれを一蹴し、ケンゴに殴りかかる。彼の拳を受け、 「皆を笑顔にしたい」 と奮起したケンゴも反撃を開始し、殴り合いの応酬が始まる。
その一方、現代では、ケンゴとGUTSスパークレンスを失ったトリガーが変化することで復活。雄叫びを上げて街を破壊し始めるのだった…。
第12話「三千万年の奇跡」
ケンゴがいなくなって自意識を取り戻したトリガーダークは、ひたすら街を破壊しながら暴れ続けていた。
ガッツファルコンの攻撃も全く通じた様子がなく、鬱陶しげに振り払いながら進撃。ナースキャノンすら意に介さず、ダークゼペリオン光線の一撃で逆にナースデッセイ号を撃墜する。
一方3000万年前ではインナースペースに飛び込んできたケンゴと殴り合いを繰り広げており、「本当の希望は君なんだ!」と説得が続く。
いい加減ケリを着けようとダークゼペリオン光線を放つが、ケンゴは光の障壁でそれを防ぎながらなおも語り掛け、その中でトリガーダークはケンゴの戦いの記憶を垣間見る。
そして、最終的にダークゼペリオン光線を防ぎきられ、拳のぶつかり合いに撃ち負け遂に殴り倒される。しかし、彼は何かを悟ったかのように笑みを浮かべていた。そして、ケンゴに助け起こされ向かい合ったその姿は、他でもないケンゴその人の姿だった。
エタニティコアの中で完全にケンゴと同化し「トリガーダーク」から「ウルトラマントリガー」の姿になり、更に3タイプの姿が分身。三巨人に挑むが如何せん力の差が大きく、パワータイプとスカイタイプの分身が消滅し、最後に残ったマルチタイプの姿も追い詰められてしまう。
しかし、奮闘するトリガー・マルチタイプの姿を見て立ち上がったユザレによって「エタニティの奇跡」の光を受け取り、闇の巨人達を石化させて封印。トリガー自身もまた石化が始まるが、それを意志力で振り切ると、三巨人を連れて跳躍。
三巨人は途中で宇宙に放逐され、トリガー自身は火星に落下していった。
このケンゴの介入によって、多少経緯は変わっていると考えられる(後述)が、これが闇の巨人達が封印された真相であろうと思われる。
しかしケンゴ自身はその途中で、ユナとアキトの声に導かれるかのようにトリガーの肉体から引きずり出され、アキト達が待つ現代へ帰還。そのままマルチタイプに変身してトリガーダークと対峙する。
現代で暴れていたトリガーダークは三巨人共々、突然蘇った3000万年前の記憶に混乱。目の前に現れたウルトラマントリガーを相手に戦闘を開始した。
トリガーを圧倒していたところに全ての真相を知ったカルミラ達が乱入するが、仲間意識の部分を担っていたケンゴが消えて精神性が変化し、完全に暴走したトリガーダークは好敵手として自分を守り手を差し伸べたダーゴンに蹴りを入れ、横槍を入れたヒュドラムを押し退けた挙げ句、更には闇の雷撃を放ち、三巨人すら巻き込んでトリガーを攻撃する。
しかし、ユザレとユナによってトリガーがグリッタートリガーエタニティに変身すると形勢が逆転、グリッターゼペリオン光線を受け吹き飛ばされる。一時撤退した三巨人を尻目にトリガーダークは尚も暴走を続け、ダークゼペリオン光線を放つが、トリガーのエタニティゼラデスに押し負け、真っ二つになって爆散した。
しかし、残された闇の力は近くで戦いを見守っていたイグニスの体に取り込まれており……
第18話「スマイル作戦第一号」
回想シーン(ケンゴの夢の中)にて、どこかの場所でセグメゲルと対決するトリガーダークが登場。セゲルフレイムをモロに浴びて毒で苦しんでいる間一髪の所をカルミラに救出され、抜群のコンビネーションでセグメゲルを撃破。荒れ狂う炎の中、カルミラと見つめ合うトリガーの姿がそこにあった。
なお、この時のトリガーダークはセゲルフレイムを浴びたにもかかわらず毒の抗体抜きで猛毒を克服しており、カルミラとの見事な連携からも当時のトリガーダークが第12話の暴走時やイグニスの変身体と大きく性質が異なることが分かる。
ちなみに、何故セグメゲルが闇の巨人と戦っていたのかについては明かされていないものの、セグメゲルは基本的にセゲル星人を始めとした宇宙人が使う侵略兵器として使われることが多い為、
- エタニティコア辺りを巡って外部の侵略者と戦っていた説
- 『トリガー』世界のセゲル星を侵略していた説
- 『Z』の個体のような野良のセグメゲルと戦っていた説
等々、様々な憶測が流れている。
また、劇中では何者かがGUTS-SELECTの面々(+α)には自分達にとって幸せな幻覚を、闇の三巨人にはそれぞれのトラウマや満たされぬ欲望を刺激するような幻覚をそれぞれ見せており、ケンゴは第19話でこの夢もまた何者かの術の影響ではないかと推測していた。
闇の巨人、再び
この先は『ウルトラマントリガー』第15話終盤以降のネタバレを含みます。
イグニス「……さて……ゴクジョーな時間を始めるか…… 」
『Trigger Dark…!』
イグニス「トリガーダークか……面白い 」
『Boot up…! Dark Zeperion…!』
イグニス「未来を染める漆黒の闇……!」
「トリガーダーク!!」
『Trigger Dark…!』
第15話「オペレーション・ドラゴン」のラストにて、イグニスは自身の体内に宿したトリガーダークの力を盗品の試作型スパークレンスとブランクハイパーキーに滑り込ませ、ブラックスパークレンスとトリガーダークキーに変化させる。
それを使用してトリガーダークへと変身を果たした。
超古代及び現代で暴れ回ったトリガーダークとはガワと能力が瓜二つなだけの別人であり、いわば二代目トリガーダークである。
(ダーゴンとヒュドラムがそれぞれ明確に別人だと区分けしているため、本来のトリガーダークとはどこか異なる点があるのだと思われる、カルミラが躊躇いも無く殴り倒した事からもそれが窺える)
この時には、『トリガー』劇中の闇の巨人では初となるぐんぐんカットも披露している。
代変わり以前と異なり活動限界が付いてしまっており、カラータイマーも点滅する。
また。『トリガー』本編内でもよくあったウルトラマンの顔と変身者の顔が重なる描写が殆どなかった。
なお、変身者のイグニスは変身適性が無い所か地球人では無いため変身能力を得てすぐの頃は、トリガーダークへの変身に伴うイグニスの肉体負荷は非常に重く、戦闘中は常に肉体的苦痛の連続でまともに理性を保つ事すらままならない上、 苦しみのあまり攻撃を中断して隙を晒してしまったり、負荷に耐えきれずに我を失って案の定暴走してしまう事もままあった。
新たな形態と能力
ウルトラマントリガーのタイプチェンジ能力はあくまでも光の力に覚醒した後に発現した力であるため、厳密にはトリガーダークにパワータイプ、スカイタイプへの変身能力は存在しない。
しかし、第16話以降は怪獣のGUTSハイパーキーを使用することで、体色やシルエットの変化こそ無いものの擬似的にタイプチェンジに似た姿と力を発揮できるようになり、より光のトリガーと同じくバリエーションに富んだ特殊能力を獲得した。
なお、力を制御できるようになって以降は疑似的なタイプチェンジはエタニティキーを使用した時のみで、インパクトやライトニングは使用していない(キー自体は所持し続けており、一応使う事はできる様子)。
基本形態
三千万年前の超古代におけるトリガーダークのデフォルトの姿。一応トリガーのマルチタイプに相当する。怪獣のキーを使用する際はここから上乗せする形で変身を完了する。
ホロボロスの場合は稲妻を纏った高速の攻撃「ライトニング」、ザイゴーグの場合は赤い輝きを放ちながら全身から巨大なトゲを生やす「インパクト」を発動する。
- ダークゼペリオン光線
制御安定化後に使用。両手を広げてエネルギーをチャージするパターンで放つ。バニラを撃破したほか、トリガーのグリッターゼペリオン光線との斉射でメガロゾーア第一形態も撃破している。
- ハンドスラッシュ(正式名称不明)
制御安定化後に使用。超古代のトリガーダークも使用していた技。メガロゾーア第一形態に牽制として使用。
- 青い光の粒子(正式名称不明)
制御安定化後に使用。毒などを浄化する光の粒子。毒の血液を持ち、迂闊に倒すと街が汚染されてしまうアボラスに対して撃破後に使用、爆発の余波を一気に縮小させ、街への被害を抑えた。
- ウルトラシールド(正式名称不明)
制御後に使用。トリガーの使うウルトラシールドのトリガーダーク版。基本的な性能やシールドが丸型な点は同様だが、シールドの色が赤黒いものになっているのが特徴。
インパクト
『Boot up…! Impact!』
ザイゴーグのハイパーキーを使用した形態で、トリガーのパワータイプに相当する。使用時には目が赤く発光し、口が裂け金色のダクト状の組織が露出する。顔の部分が変化するのは、『トリガー』第16話の監督である越知靖氏曰く本来巨人とは全く関係ない怪獣の力を使用しているためである。
全身からザイゴーグを彷彿とさせる赤いトゲを無数に出現させ、メツオーガとトリガーを同時に吹き飛ばす程のパワーを発揮した。このトゲはトリガーダークの意思に応じて任意に大きさを調節でき、やろうと思えばサークルアームズなどの武器にも生やすことができる。
ライトニング
『Boot up…! Lightning!』
ホロボロスのハイパーキーを使用したスピード型で、トリガーのスカイタイプに相当する形態。変身時にはインパクト同様に口が裂ける他、両目は青く発光する。両肩の突起をブースターとして使うことで、本家のホロボロスよろしく目にも止まらぬ超高速移動が可能となる。
リシュリアングリッター(仮称)
リシュリア星人の力を最大限に発揮した姿で、顔には一瞬リシュリア星人特有の紋章が浮かび上がるほか、全身が金色に光輝く。劇中ではこの姿から更にインパクトとライトニングの力を併用して戦った。
「リシュリアングリッター」とはあくまで越知靖監督による仮称であり、厳密には公式設定ではないことに注意。
(越監督もTwitterであくまでも個人設定ですと前置きしている。)
- インパクトソードフィニッシュ
『Maximum Boot Up! Zaigorg!』
一時的に奪ったサークルアームズ・マルチソードにザイゴーグのハイパーキーを装填して発動する技で、刀身に赤いトゲを生やして突撃する。
「ライトニング」と重ねて使用した。
トリガーダークエタニティ(正式名称不明)
『Boot up…! Glitter Zeperion!』
イグニスを想う心を通じて譲渡されたエタニティの光から再生成されたエタニティキーを使用して変身した、光と闇を兼ね備えた形態。
トリガーが使用した場合と異なり、そのまま全身に光が漲っているような姿になる。
この形態の実現は、結果的に後の最終決戦で最後の力を生み出すための実証試験となった。
- グリッターダークゼペリオン光線(正式名称不明)
グリッタートリガーエタニティキーを使用して発動、光と闇の光線を放ちヒュドラムと因縁の決着をつけた。
その際に構えがトリガー・マルチタイプのゼペリオン光線と同じになっている。
劇中での行動(第16話以降)
第16話「嗤う滅亡」
一応イグニスの意思通り、かつての同胞だったヒュドラムに躊躇なく襲い掛かってはいるものの、半ば暴走気味なようでトリガーや怪獣やヒュドラムのいずれが相手でも見境なく襲いかかり、戦闘スタイルは第12話で現代に蘇ったトリガーダーク同様に荒々しい。
冒頭の夜戦ではライトニングでトリガーを翻弄するも、力を制御し切れずカラータイマーが点滅、直後に消滅した。
その次は昼間の市街地にて、イグニスがヒュドラムを発見した際に取っ組み合いながら変身、互いに巨大化。
トリガーダークの戦闘スタイルを見て「まるでケダモノ」と吐き捨てたヒュドラムが去り際にけしかけたメツオーガ、トリガーダークを止める為に参戦したトリガー・マルチタイプと三つ巴の戦闘を繰り広げる。
トリガー相手にはインパクトで優位に立ち回るも、最終的にメツオーガがマキシマナースキャノンのエネルギーを吸収し進化したメツオロチにトリガー諸共倒されてしまった。
第17話「怒る饗宴」
GUTS-SELECTによるメツオロチ殲滅作戦の際、逃げ惑う街の人々の姿に滅ぼされた故郷がフラッシュバックしたイグニスが怒りに身を任せて変身してメツオロチに襲い掛かり、作戦を台無しにしてしまう。その直後、ケンゴの操縦でメツオロチの角を破壊したGUTSファルコンをも撃墜した。
続くトリガー、カルミラとの戦いでは、トリガーの手から離れたサークルアームズを奪い、リシュリア星人特有の顔の紋章を浮かび上がらせながらライトニングを発動し、「インパクトソードフィニッシュ」でカルミラと激突。彼女に深手の傷を負わせたものの、サークルアームズを残して消滅する形で敗北を喫した。
その後、トリガーダークキーは倒れ伏したイグニスからアキトの手に渡った。
第21話「悪魔がふたたび」
TPU理化学研究所で保管されていた3億5000年前のカプセルからアボラスとバニラが復活し、アボラスの泡でケンゴが行動不能となってしまう中、アキトに助けを請われたイグニスが、アキトによって改良されたトリガーダークキーを使って変身。改良の恩恵で力を完全に制御可能となり、イグニスの意志を反映した理性的な戦い方が可能になった。
ケンゴを覆うアボラスの泡をバニラの火炎を利用して蒸発させると、そのままケンゴが変身したトリガーと共闘。ダークゼペリオン光線とエタニティボンバーの合わせ技で2体を撃破。撃破後に飛散する毒も光の粒子を発射して防ぎ切った。
しかし終盤ケンゴ達と談笑した後、イグニスはキーを使う素振りすら見せずに突如としてトリガーダークの姿に変身してユナを拘束、闇の空間を発生させて連れ去ってしまった。
第22話「ラストゲーム」
エタニティコアを手にし、リシュリア星を救うべく遺跡に侵入したイグニスとユナの前に現れたヒュドラム。
リシュリアの仇である彼に対し、イグニスは力を制御した状態でトリガーダークへと変身、戦いを挑む。
ダガーヒュドラムを駆使するヒュドラムに対し、ケンゴのトリガーが届けたメカムサシンの日本刀で応戦、互角の戦いを繰り広げるが、ケンゴ達を狙ったヒュドラムの攻撃を庇ったことで日本刀を失いマウントを取られ、踏みつけられてしまう。
しかし、ケンゴ達のイグニスへの想いによって生み出された光が変化したグリッタートリガーエタニティキーを使用したことで光の力がトリガーダークに宿り(2つに分かれたとはいえ、元々トリガーとトリガーダークは1つの存在である為に使用出来た、とケンゴは推測している)、光と闇の混ざり合ったダークゼペリオン光線を放ちヒュドラムを撃破。因縁に決着を付けた。
第24話「闇の支配者」
邪神メガロゾーアを相手にピンチに陥っていたトリガーに加勢し、息の合ったコンビネーションを見せ、最後はダブルゼペリオン光線によりこれを撃破する。
しかし、既に体力が限界を迎えていたトリガーはそのまま消滅、さらにメガロゾーアも即座に再生してしまい、逆に膨大な量の闇で周囲を侵食し始める。
このままでは闇に取り込まれてしまうと判断したイグニスはいったん変身を解除し、その場からの撤退を余儀なくされた。
第25話「笑顔を信じる者たちへ〜PULL THE TRIGGER〜」
前回の終盤で、回復したケンゴ=トリガーと共に、第二形態へと姿を変えたメガロゾーアとの2度目の戦いに挑むが、圧倒的な戦闘力を前に苦戦を強いられ、ダークゼペリオン光線を放つも相手の攻撃に真っ向から打ち負かされる形で敗北を喫する。
最終決戦では、トリガーを真の姿にするために、トリガーダークの力をケンゴに返却したため戦いには加わらなかった(戦いが終わった後に、ケンゴからイグニスへと再び託されている)。
『エピソードZ』
中盤でアキト達と合流して変身、トリガーと共にイーヴィルトリガーとセレブロに乗っ取られたウルトラマンゼットと戦闘する。
ケンゴがハルキを取り戻すために、イーヴィルの相手をしケンゴがセレブロからハルキを取り戻すための時間稼ぎをし、ハルキが正気を取り戻した後、ハルキ、ケンゴと共にセレブロが呼び出したデストルドスに押されゼット共々苦戦するも仲間たちからの奮起を受けて立ち上がるケンゴに呼応するかのように奮起してグリッターエタニティになったトリガーの一撃によって生まれた隙にデルタライズクローへウルトラフュージョンしたゼットのデスシウムスラッシュとダークゼペリオン光線の同時攻撃でデストルドスを撃破。
巨大化したイーヴィルに押されたトリガーを支え2人とともにイーヴィルシュートを弾き、四方八方からの攻撃を与える。
最後はグリッタートリガーエタニティのグリッターゼペリオン光線(+セルチェンジビーム)、ゼットのゼスティウム光線と共にダークゼペリオン光線を放ちトドメをさした。
全てを終えた後母星の復興のために、セレブロを確保し自分の世界の地球に連行するハルキと共に再び旅立っていった。
客演
『ウルトラヒーローズEXPO2022 サマーフェスティバル』
『ウルサマ2022 ボイスドラマ』の1話「叫びの壺」で叫びの壺を持ち去ったゼネキンダール人を追って現れ、デッカーと共闘する。
その後、デッカーや駆けつけたエース、ゼットと共に復活したヌアザ星人イシリスと配下の怪獣と交戦する。 イシリスを倒した後エースはゼットからイグニスのトレジャーハンターという職業から潜入捜査が得意という話を聞き宇宙警備隊に協力する形で各時空の闇と戦っている。
『ウルトラヒーローズEXPO2023 ニューイヤーズイフェスティバル』
ヤプールとの戦闘の中スフィアバリアに亀裂が入ったことでトリガーとカルミラそしてダイナと共にデッカーの救援に駆けつけた。カルミラと共闘した際は、「まさかあんたと肩を並べる時が来るなんてなあ」と感慨深そうにしてると、カルミラは「その姿で足を引っ張るんじゃないよ!」とかつての友の姿を纏うイグニスに檄を飛ばすと3000万年前のように背中を並べてブラックキング達を撃破した。その後スフィアに取り込まれたヤプールが変貌したスフィアザウルスをトリガー、デッカー、カルミラ、ダイナの必殺光線の同時攻撃でスフィアザウルスを倒した。
NEWGENERATIONTheLIVEウルトラマンデッカーSTAGE5
スフィアとの戦いの中でフラッシュ以外の力を失ったカナタは惑星グリンでアブソリューティアンとの戦いにて挫けそうになった時に、イグニスの姿で初めて会った時の威勢はどうしたと煽ってカナタを立ち直らせてストロングタイプの力を取り戻すきっかけを取り戻させた後トリガーダークに変身し、カルネイトボンバーとダークゼペリオン光線の同時攻撃でアブソリュートディアボロを倒した。
ウルトラマンニュージェネレーションスターズ
直接の登場は無いもののLIVESTAGEで共闘したウルトラマンゼロがトリガーとゼットと共に挑んだイーヴィルトリガーとセレブロとの最終決戦を振り返っている。
余談
デザインモチーフはゼルガノイド。それに加えてティガダークとトリガーの要素も入れて欲しいというオーダーから、『トリガーが金属生命体に侵食され悪の存在になった』というイメージでデザインされた。
劇中ではカルミラの呪術によって復活したが、OPのイグニスが映るタイミングでそれらしき闇の巨人がビルに映り込む伏線があり、この後の展開で「イグニスが変身するのでは?」と予想されていた。
言葉を発しない上CVが付かなかったのは、ケンゴがトリガーの生まれ変わりである事実に由来していたと思われる。実際、武居監督曰く「仮に声を入れるとしたらケンゴの声だが、12話が煩雑になる」「無言の方が不気味さが出る」とのこと。
戦闘時の掛け声は、トリガーの掛け声を低くしたようになっている。
デザインは、闇の三巨人同様に武藤聖馬氏が担当。
だがイグニスが変身した際のフェイスオープン要素はデザインに無かったようで、「え、トリガーダークなんだその口は!俺デザインしてないぞ笑」とコメントしている。
トリガーダークが再登場した経緯については、当初は中ボスポジジョンでたった2話しか出ない予定だったがバンダイ側より玩具の発売スケジュールからトリガーの強化形態を早く出したいという要望があったため、当初の予定よりも前倒しで登場することとなり、全体の半分もエピソードが進んでいない状態で強化形態が登場すると後半が地味になってしまうことから、イグニスを変身させることで後半のライバルキャラのようなポジションに就かせることとなったと、雑誌のインタビューにて語られている。
実際に、本編後半においてトリガーダークが物語に本格的に絡み出した事で作品のいい起爆剤となり、2代目であるイグニスとヒュドラムの因縁の対決やメガロゾーアとの最終決戦、そして劇場版の戦いに面白みがかかって、トリガーダーク自身も単なる中ボスからトリガーの相棒となった事により視聴者からの人気もつかんだので、この路線変更は英断と言えるだろう。
結果論として、令和になって初となる主人公に似た姿を持つニセウルトラマンとなった(令和初のニセウルトラマンは『ウルトラマンタイガ』に登場したいニセウルトラマンベリアルが既に登場しているが、こちらは平成時代の作品に登場したウルトラマンの偽者)。
トリガーダークはウルトラマンか否か?
ウルトラヒーローシリーズからソフビが販売されており、バンダイ側の見解では黒×4やイーヴィルティガとは異なり、一端のウルトラ戦士としてカウントされている模様。
加えて、『DXウルトラディメンションカードEXニュージェネレーションヒーローズセット2』のラインナップにトリガーダークはヴィランを表す紫色ではなく、ウルトラマンを表す金色のウルトラディメンションカードとなっている。
「ウルトラマンフュージョンファイト!」でもイグニスの変身体として扱われているようで、ウルトラ戦士と組むと「ウルトラヒーロー集結」のボーナスが発生し、トリガーダークと戦うミッションもトックンとなっており、ミッション名も「トリガーダークとファイト!」とウルトラ戦士と同じ扱いになっている。
さらにウルトラヒーローズEXPOでもウルトラヒーローの一人としてカウントされている様である。
一方、公式サイトでは怪獣カウントとなっているほか、円谷側はウルトラ戦士とは明言しておらず、配信番組『尊哉の部屋』に向けて青柳尊哉氏が独自に聞き込みをした結果、現状「ウルトラマンっぽい顔をした巨人」という結論しか出ていないとのこと(円谷側の回答待ち)。ちなみにイグニス役の細貝圭氏は、この青柳氏の話を聞くまで「ウルトラマン」だと考えていたそうである。
「ウルトラマン大投票」でもウルトラマンではなく、怪獣枠になっている。
基本的にバンダイ側はウルトラマンとしてカウントしているがそれ以外では2023年1月時点においてもまだ決まり切っていないといったところか。
二代目の変身者であるイグニスは、当初は力を使いこなせず暴走し、力の制御が出来た後も目的の為にユナを攫うといった様に正義の味方とは言いにくい行動を起こしたが、一方でトリガーと街を護る為に共闘したり、ヒュドラムの攻撃から仲間であるケンゴやユナを身を呈して庇うなど決して力に溺れた悪人ではない。
イグニスが変身してからは本作の事実上のサブトラマン枠(もしくは前作の特空機に次ぐ善玉怪獣枠)となり、因縁にケリをつけた後の第24話から最終話、そして劇場版でトリガーやゼット達と共に世界を護る為に戦う姿を見た視聴者の一部からは、『トリガーダークもれっきとしたウルトラマンの1人』という意見も多く前述のウルトラマンか否かの話にも影響しているだろう。
関係イラスト
単体のイラスト
光と闇のイラスト
関連タグ
ウルトラマントリガー 闇の巨人 闇の三巨人 悪トラマン ニセウルトラマン サブトラマン
ティガダーク:原典におけるオマージュ元、デザインモチーフその1。
ゼルガノイド:デザインモチーフその2。
イーヴィルティガ:主人公以外が変身し暴走する紛い物のウルトラマンという事から、こちらのオマージュ要素も含まれていると思われる。第12話の戦闘シーンでは、登場回「影を継ぐもの」のオマージュと思しきアクションシーンがある。
後によりこちらの立ち位置に近い巨人の存在が明らかとなった。
ウルトラマンオーブダーク:(本来の)トリガーダークとは対照的に、流暢に会話することが多い悪トラマン。こちらは第三者がウルトラマンの力を得たシチュエーションという点も、後にイグニスが変身するトリガーダークと共通している。
両者とも最後まで自らの欲望を満たす為だけに力を振るっており、イグニスも最初は自らの目的を果たす為に力を振るったものの、最終的に仲間を護る為に力を使う様になった点が両者と大きく異なる。
いわばこの2人のIFがイグニスと言えるのかもしれない。
ウルトラマンジード、ニセウルトラマンベリアル:イグニスが変身するトリガーダークと同じく、本物のウルトラマンの力から生まれた光の国由来のニセウルトラマンに相当する存在。前者は主役ウルトラマンでありながら出自が偽物ではあるが最終的にはウルトラ戦士として認められたため、こちらも本物のウルトラ戦士扱いになるかは気になるところ。
ダークメフィスト:ウルトラ戦士と共闘した闇の巨人繋がり。視聴者の一部から一人のウルトラマンとして扱われている点も同じ。ただし、彼は共闘した回で死亡している。
ウルトラマンゼット→ウルトラマントリガー/トリガーダーク→(ウルトラマンレグロス)/(リピアー)/ウルトラマンデッカー/ウルトラマンディナス