データ
1987年2月27日12月25日にかけての金曜夜8時台の時間帯において、日本テレビ系列局で放送された。全35話。
東京都の八坂区(ドラマの設定による架空区)にある「八坂警察署」の刑事課捜査一係に勤務する刑事達の活躍を描くドラマ。
…とだけ言えばよくある設定だが、本作の特徴はあくまでも現実の警察官の活動を忠実にフィクション化した作風にあった。
本作は伝説のロングランヒット作『太陽にほえろ!(PART2)』の後番組であり、前番組からの続投となる西山浩司や前番組のかつてのレギュラーだった竜雷太、勝野洋が起用された。
作品のエピソードは、1つの事件の捜査を数話に跨いで描いた上で、他の事件の捜査を並行して描くというものだった。
作品内で描かれてる事件も実際に起きた事件が題材になっていた。
1つの事件に対し一係の刑事全員ではなく1〜2名の担当刑事が解決まで捜査に当たったりと、それまでの刑事ドラマにないエピソードが連作された。
が、「風雲!たけし城」「ミュージックステーション」といった裏番組の勢いに押されたのか、途中からテコ入れによって1話で扱う事件の捜査が一件に限定されることになる。
そして最終回では一挙に3人もの刑事が「研修・殉職・退職」と別れる形で離れることになるが、殉職刑事の葬儀のシーンではリアルタッチな描写になっており、初期の作品のスタンスはなんとか守られた。
1988年1月8日から9月2日までは同時間帯で『NEWジャングル』(全33話)としてリニューアル。内容も従来の刑事ドラマと変わらない感じになっていった。
主な登場人物
捜査一係長。妻とマンションで2人暮らし。毎回ラストでは婦警にコーヒーを注文するシーンがお約束。NEWでは現場に出向く頻度が増える。
離婚後入院中の愛娘の莫大な治療費を稼ぐために刑事を続けており、愛車さえも手術費の工面のために売却したほど。マル暴出身。最終回では妻子とよりを戻す旨を津上に伝えている。だが同話で部下の刑事が殉職した責任をとって依願退職した。
- 永井七重(演:香坂みゆき)
神戸市出身。捜査一係の紅一点。九条・磯崎と同期で中森の先輩。
よく「サイテー!」と口にする。
中盤、実家にいる母親の看病と父親の面倒を見るために依願退職した。
- 水原美加(演:大沢逸美)
交通課から永井の後任として刑事課捜査一係に配属。
大柄。
- 九条有希(演:西山浩司)
大阪府出身。
「太陽にほえろ!」のDJ刑事よりも都会的な雰囲気。
- 中森真司(演:田中実)
実直かつ真面目な若手刑事。
最終話でロサンゼルスへの研修が決定。しかし同話のラストで磯崎の殉職を受け辞退を申し入れるも周囲の説得で思いとどまった。NEW第26話ではゲストで登場。
- 磯崎正一(演:山口粧太)
「新人類」タイプで、先輩刑事からの忠告を受け入れようとしない自己中心型。
地方公務員である刑事の収入からかけ離れたブランド思考の持ち主で、身に付けるスーツなどには金に糸目をつけない。
付き合っていた恋人が最終話で別の男性と結婚。そして当人は…
- 溝口平太(演:勝野洋)警部補
津上と同期。「太陽にほえろ!」で言うとゴリさんのような性格。既婚者でNEWの中盤で妻が妊娠。
- 植松和夫(演:火野正平)警部補
警察官になる前は富山で高校教師をしていた。
普段は何を考えているのか判らない不思議な雰囲気を漂わせているが、容疑者および参考人が女性の場合は自ら進んで調書をとる。
長髪だが、NEWでは短髪になった。
若手刑事たちに対して、何かと口うるさく説教をする。
家族は妻と長男が他界しており、次男は10年以上音信不通となっていたが、中盤で再会した模様。
- 明石亀雄(演:安原義人)警部補
刑事ドラマに有りがちな地味ポジション。
釣りが趣味。家族は妻と子が1男1女。
捜査一係婦警。
OPEDのキャスト紹介では毎回ゲストに交じって表記される。
八坂署に派遣される警視庁捜査一課の係長。
6人の子供の父親。
もしゴリさんが殉職していなければこういう刑事になってたかも。
北海道出身。城南署防犯課から八坂署刑事課捜査一係に転属。
『NEWジャングル』のある意味主人公とも呼ぶべき新米刑事。
刑事課長。
何かと係長の津上を課長室に呼び出し、自らの愚痴を織り交ぜつつ捜査状況並びに今後の方針を尋ねるなど、捜査そのものは任せきり。
地方ロケ
- リアリティ重視のドラマではあるが、地方ロケも実施している。
27話:山中湖ロケ
関連タグ
東宝:本作の制作会社
踊る大捜査線:本作の10年後に登場し、ヒットしてしまったドラマ。リアリティ重視の作劇は本作と同じなのだが…