概要
ルシタニア王国国教会大司教にして異端審問官。フルネームはジャン・ボダン。
初登場時から縛られて動けないシャプールを痛めつけたり、異教徒であるというだけパルスの民を虐殺したり、パルス王立図書館に所蔵されていた本を全て焚書にしたりとテンプレなほどの宗教原理主義過激派的な盲信者ぶりを発揮、結果としてパルス占領政策の失敗の要因の大半を作った。
エクバターナに潜入し、その一部始終を見ていたナルサスはダリューンに「財貨を奪うというならまだしも、文化を破壊するとは。他の将軍だの何だのは全てお前に譲ってやるから、あのボダンとかいう猿は俺に殺させろ」と怒りを露わに吐き捨てている。
ルシタニア軍の事実上のトップで合理主義者のギスカールとの仲は険悪であり、早々に決裂してエクタバーナを出奔するが、行き掛けの駄賃に用水路を破壊、その後シャプール城に立て籠もるが、ギスカールの命を受けたヒルメスに敗北し、マルヤム王国に亡命する。
マルヤムでは旧来の法律を破壊するも代わりの法律を制定せず、密告を奨励し拷問や処刑により10万人もの人間を殺害する暴君ぶりを発揮。アルスラーンに敗れマルヤムにやって来たギスカールを、「ギスカールの名を騙る偽者」として幽閉、謀殺を図るものの自分に不満を持つ配下の手により脱獄を許してしまう。
その後数々の政治工作の末に戦力を整えたギスカールとザカリアの野で激突、現地の天候を戦略的視野に入れたギスカール軍に圧倒され、ギスカールが本物であることを認める失言から友軍の離反を招き敗走。ミスル国などに救援を要求するも相手にされず、あちこち逃亡した末にギスカール軍に捕らえられ、彼の見守る前で室内でひっそりと処刑されその亡骸は河に捨てられワニの餌となった（公開処刑されなかったのは彼を殉教者としてその最期を美化させないため）。
宗教への偏向と人命軽視が目立つ一方でパルスの宝物庫の管理をしていても殆ど手をつけないほど物欲に乏しい。
荒川版
容姿が某作家が描いた悪役どもみたいな雰囲気になったと評される程に容姿に聖職者らしさがない。
物語後半では蛇王復活を目論む魔導士一味にそそのかされ、アトロパテネでのアルスラーン軍とギスカール軍の決戦に乱入するという独自の展開をみせる。
両軍に無差別に攻撃を仕掛けるも、かつてルシタニア軍がパルス軍を敗った作戦を流用したナルサスの策に敗北、谷底に落下した後ゾッド族の用いる発火物を浴びせられ、ナルサス自らが放った火矢によって焼き殺された。
