概要
2015年12月から連載開始。
オーバーラップノベルスから出版され既刊15巻。イラストは片桐。
内容はweb版と書籍版は別のストーリー展開で書籍版は大幅加筆修正されているとのこと。
2019年1月からコミックガルドより糸町秋音作画でコミカライズ開始。単行本は既刊8巻。(メイン画像はコミカライズ版)
漫画版は書籍版をベースとしながら、主人公夫妻の心境や絆を主軸とした形にアレンジされている(後述を参照)。
略称は『Lv2チート』。
登場人物
主要人物
魔法国クライロードに勇者候補として召喚された商人見習いの青年。クライロードのぞんざいな対応のせいで元の世界に帰れず、用済みとして魔族の支配領域に放逐されたが、皮肉にもそれによって規格外の能力を開花させる。
魔族の一種族「牙狼族」の女性。巨大な狼に変身できる。魔王四天王の1人『フェンガリル』の妹で自身も魔王軍の実力者だった。
- サベア(メイン画像上)(CV:井口裕香)
狂乱熊(サイコベア)という高レベル魔獣。フリオとリースが狂乱熊討伐の時降参の意思表示をしてきたためペットに。
普段はフリオの魔法によって一角兎(ホーンラビット)の姿に変えている。
- 魔人ヒヤ(CV:堀江由衣)
光と闇を司る魔人。封印を解かれフリオを襲うが返り討ちに遭い、彼に従うようになる。
- ダマリナッセ(CV:伊藤静)
暗黒魔法を使う魔法使い。ヒヤ同様に封印から解かれるが倒され、ヒヤの精神世界に閉じ込められる。
女騎士一行
全員魔法国クライロードの騎士団所属の新参者だったが、フリオに1度目は魔王軍配下だったフェンリースの威圧の前に竦んでいたところを、2度目は狂乱熊の集団に囲まれた所を助けられてからフリオ・リース夫妻の所で居候しながら腕を磨くことに。
後にある一件から騎士団と決別し、フリオ夫妻と共にホウタウに移住する。
- バリロッサ(CV:山根綺)
没落貴族の長女で騎士。ホウタウに移動後は家の周囲の森を中心に狩猟をする。
- ブロッサム(CV:日野まり)
剣士。騎士学校でバリロッサの同期。農家出身であり、ホウタウに移動後は家の裏手にある農地の世話をする。
- ビレリー(CV:広瀬ゆうき)
弓士。ホウタウに移動後は農地の横に放牧場を作り、馬や牛を飼育。
- ベラノ(CV:稗田寧々)
魔法士。ホウタウに移動後街の魔法学校に通う。
魔法国クライロード
- 国王(CV:志村知幸)
クライロードの王。勇者失格となったバナザを厄介払いで僻地に飛ばした上に、魔物に襲われやすくするように荷物に細工したりして間接的に殺そうとする、金髪勇者に手を焼きながらも「国が保護しているから」と放置する、など問題行動が多い。
金髪勇者が動いてくれないため止むを得ず浄化魔法で魔王軍を追い払ったが、代償に昏睡状態になってしまい、その間に第一王女に実権を握られる。
- 第一王女→姫女王(CV:川澄綾子)
国王の娘。本名はエリザベートだが、劇中ではほとんど名前で呼ばれない。
国王のやり方に度々苦言を呈していたが相手にされていなかった。
国王が昏睡し、その代理となると金髪勇者を事実上解雇するが、それが金髪勇者の暴走を招き、偶然にもフリオにそれを救ってもらう。フリオに新たな勇者になってほしいと思っていたが断られ、後に彼が自分たちが追放したバナザであることを知ることになり、後ろめたさもあり彼を勇者にするのはあきらめる。
実はアラサーの苦労人。妹が2人いる。
魔王軍
- ゴウル(CV:前野智昭)
魔王。フリオに興味を抱き、「ゴザル」の偽名で会いに行ったところ、バリロッサに出会い、彼女に好意を抱くようになる。
内心では終わりの見えない人間との戦争を終わらせたいと考えている。
魔王ゴウルの側近の1人である地獄猫(ヘルキャット)。ゴウル配下の諜報機関『静かなる耳』の長。
金髪勇者一行
バナザと同時に勇者候補として召喚された騎士。
Lv1ですべての能力値が999だったため勇者として祭り上げられる。
しかし、フリオとは逆に初期値は高いがレベルアップしても能力が上がらず、性格もプライドだけは高い問題児。更に数々の問題行動を繰り返し、しまいにはお尋ね者に。このまま落ちぶれていくと思いきや‥‥?
- ツーヤ(CV:高橋美佳子)
金髪勇者につき従う女性。間延びした口調が特徴。
貧民街出身で元は水商売をしていた。偶然城の者に見いだされ、来賓接待係として登用されたが、実際の役割はお酌や娼婦代わりと以前と変わらなかった。
城内でも孤立していたが、優しく接してくれる金髪勇者を放っておけず、彼が解雇されて他の侍女たちが離れても彼のそばを離れず、彼と一緒にお尋ね者になってしまうが、それでも金髪勇者と行動を共にする。
テレビアニメ
J.C.STAFF制作のテレビアニメが2024年4月からTOKYOMX、サンテレビ、KBS京都、AT-X、BS11にて放送される。また、G123でゲーム化も決定している。
監督(岩崎良明)と音響監督(明田川仁)、制作会社(J.C.STAFF)が『ゼロの使い魔』を手掛けているためか、主人公とヒロインのキャストが共通しており、他のキャストにも同シリーズ出演経験のある面々が起用されている。このため、この手のアニメでは珍しくベテラン声優でメインキャストを固めている事が往年のアニメファンの間で話題になった。
主題歌
「旦那様とのラブラブ・ラブソング」
フェンリース(釘宮理恵)によるオープニングテーマ。作詞は金子麻友美、作曲は久下真音と金子麻友美、編曲は久下真音。
釘宮によるキャラソンをエンディングテーマに起用していた『ゼロの使い魔』とは対になっている。
「ユートピア学概論」
DIALOGUE+によるエンディングテーマ。作詞・作曲は田淵智也、編曲は瀬尾祥太郎。
余談
作者の鬼丿城ミヤ氏は、巨大国家パルマが支配する世界の物語「world of Palma」シリーズを小説家になろうに掲載していた。
そのうち出版されているものは次の通り。
- フロンティアダイアリー ~元貴族の異世界辺境生活日記
一二三書房 「サーガフォレスト」より既刊3巻、コミカライズ化もされている。
- 異世界コンビニおもてなし繁盛記
ツギクルブックスより既刊1巻。
- 異世界酒場のおっさんと美女 ~元傭兵のおっさんが若い奥さんと一緒に酒場を切り盛りするお話
ツギクルブックスより既刊1巻。
ただし、現在は鬼ノ城ミヤ氏のなろうでのアカウントが規約違反により削除され、本作を含めたこれらの作品も全削除されてしまっている。
その後『フロンティアダイアリー』『Lv2チート』はノベルアップ+に、
『コンビニおもてなし』『異世界酒場』はツギクルに掲載されている。
また、アルファポリスに異世界居酒屋さわこさん細腕繁盛記を連載、既刊1巻。
作品中それぞれのキャラがクロスオーバーして登場したりしている。
ネタバレになるが、『Lv2チート』も主人公はパルマ出身で繋がっている。
また、TVアニメ第1話では『フロンティアダイアリー』に登場するクロ(CV:山本祥太)とクイン(CV:長谷川育美)がバナザの仕事仲間として登場する。
関連動画
関連項目
狼と香辛料:商人と狼娘がメインの作品繋がり。偶然だがアニメ放送時期も被っている。