TR-909
てぃーあーるきゅうまるきゅう
ローランドが開発した、伝説のモンスターマシン。
TR-909は、プログラムされた音を自動で演奏する、いわゆるリズムマシン、なのだが…
1983年初出。
キック、スネア、タム、リムショット、ハンドクラップは合成。
シンバル(ハイハット・ライド・クラッシュ)はPCM。
発売当時TR-909は、「音が変だ」等の理由から、ワゴンで投げ売り新品なのにゴミ同然という酷い扱いを受け、失敗作とみなされていた。
…が、時は経ちその独特の個性あるサウンドが認められ始めると、電子音楽のみならず様々なジャンルの音楽に取り入れられ、今日では世界各国ありとあらゆる音楽のリズムの定番となった。
なので、誰しもが一度は909の音を聞いたことがあるのではなかろうか。
サウンド
TR-909の魅力は、何といってもその個性あふれるサウンドに尽きる。
太く存在感のあるキックは勿論のこと、
スネアドラム
「ビシッ」というようなスナッピーなアナログ音源は、一般的なスネア(小太鼓)とは全くかけ離れたものではあるが、一度聴いたら忘れることの出来ない、他のどのリズムマシンにも出せない独特の音である。
これは正しくTR-909を象徴するサウンドといえるだろう。
オープンハイハット
こちらはPCMなので実際のシンバルの録音なのだが、普通PCMといえば録音元から多少の差はあれど、大体同じ音になるものだが、不思議なことにこれは違う。
あえて文字で表すと「ッカァン」?といったような(少しザラついた)独特の響きを持ち、聞いただけでそれと分かるような存在感大な音である。
これもまた、909を代表するサウンドであろう。
スネアロール
TR-909の醍醐味といえばこれ。
「すたたたたたたた…」というスネアドラムの連発は、あらゆるジャンルで定番化し、聴くものにえもいわれぬ快楽を与える。
で、上にも挙げたように当時はワゴンで投げ売り状態だったものだが、現在では
状態の良いものでウン十万、
状態の良くないものでもウン十万、
状態の悪いものですらウン十万
するシロモノとなっている。
故にTR-909にはどうあがいても「勝てる気がしない」、どころか、未来永劫「誰も勝つことはできない」伝説のモンスターマシンなのだ。
これは決して大袈裟ではなく、全て事実であり、
TR-909は日本の宝であり世界の宝であり宇宙の宝である。
何故これが国宝に指定されないのか…
関連イラスト
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