ライカ犬(別名クドリャフカ)とは、犬界初の宇宙進出となったロシア(ソ連)の犬である。
概要
1957年11月3日、ライカを乗せたソ連のスプートニク2号はバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、地球軌道に到達した。それ以前にも米ソが動物を宇宙に送り出していたが、弾道飛行のみで軌道を周回するまでは至っていなかった。
スプートニク2号は大気圏再突入が不可能な設計だったため、ライカは打ち上げから10日後に薬入りの餌を与えられて安楽死させられた、とされていたが、1999年にロシアから、「ライカはキャビンの欠陥による過熱で、打ち上げの4日後に死んでいた」といっていた。
さらに2002年10月、スプートニク2号の計画にかかわったディミトリ・マラシェンコフ氏は、ライカは打ち上げ数時間後に過熱とストレスにより死んでいた、と論文で発表した。
ライカに取り付けられたセンサーでは、脈拍数はかなり多かった。無重力状態になった後に脈拍数は減少するも、落ち着くのに地上の3倍もかかったという。
この間、断熱材の一部損傷のため、船内の気温はセ氏15度から41度に上昇し、飛行開始のおよそ5~7時間後以降、ライカが生きている気配は送られてこなくなったという。
最終的には、この犬の死因について“正確なところはわからない”ということだという。
打ち上げから40年後、宇宙犬たちが訓練を受けた、モスクワのペトロフスキー公園の南西にある航空宇宙医学研究所にライカの記念碑が建てられたという。