シオン・アスタール
しおんあすたーる
鏡貴也著のライトノベル、伝説の勇者の伝説の登場人物。
スピンオフ作品真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説の主人公でもある。
概要
年齢20歳(大伝1巻時)
人物
長い銀髪に意志の強そうな瞳を持つ容姿端麗な青年。
全科目トップという優秀な頭脳と高い戦闘能力を持ち、
その高いカリスマ性からローランド帝国王立軍事特殊学院の中でも人気が高い。
彼が落ちこぼれ扱いされていたライナ・リュートに手を差し伸べたことから物語は始ることになる。
ローランドの王族ではあるが実は国王の妾腹の子。
母親が庶民の出であったがために兄弟達に疎まれ、特殊学院に入れられるという経歴を持つ。
シオン自身は母に強い誇りを抱いており、その母を精神的に追い詰め死に追いやった
父王と兄弟達に強い憤りを抱いている。
また、貴族主義で平民の生活を試みない国の体制そのものにも怒りを感じており、
いずれ王となって国を変えるという野望を持っていた。
落ちこぼれであるライナを仲間にしようとしたのも自身の野望のため。
彼の経歴や複写眼(アルファ・スティグマ)の事を事前の調査で知っていたからであり、
当初は「国に戦いを挑む為には、複写眼保持者のような化け物も御す必要がある」と考えたからである。
しかしライナと付き合っていく内に彼自身に強く惹かれ、いつしかライナの能力ではなく、ライナ個人を必要とするようになっていく。
学徒兵として隣国エスタブールとの戦争に徴兵された際、シオンはライナ達を率い、一番安全な戦地に赴くはずだった。
しかし部隊員であるキファ・ノールズがスパイであった事を見抜けず、ライナとキファ以外の仲間を失ってしまう。
その際、ライナが「複写眼」を暴走させて精鋭部隊である魔法騎士を葬り、ローランドを勝利に導くが、
「複写眼という怪物を国の英雄にする訳にはいかない」という理由から、その功績は全てシオンのものとなる。
その戦果を利用して軍部の中で伸し上がり、フェリス・エリスやルシル・エリスという
強い味方を手に入れた事で革命を起こし王座へと上り詰めた。
(革命時のことは真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説にて書かれている)
そして2年後、投獄されていたライナが獄中で書いた「勇者の遺物」についてのレポートに興味を持ち、
お目付け役のフェリスと共にライナを「遺物」探索の旅に(強制的に)向かわせるのであった。
王となってからは、今まで悪政を敷いていた貴族達を追放、貴族主義体制を改善し、
その手腕とカリスマ性から「英雄王」として絶大な人気を得ている。
軍部出身である事から軍人の人気も高く、国内で彼に心酔している人間は多い。
シオン自身表面上は完璧な「英雄王」を演じているが、自分の行動の結果人が不幸になることに苦悩している。
重度の仕事中毒で呆れるほど質素な執務室で書類の山に埋もれて不眠不休で仕事をこなし続け、
側近が食事・睡眠・休養を勧めても生返事だけで更に働き続ける。
そんなシオンもライナやフェリスの前では素の性格が表れ、無理難題をふっかけたり、
二人に意味もなく嫌がらせを仕掛けるシオン・アホターレ王(byライナ)となる。
しかし素の自分でいられる時間が非常に貴重である事から、ライナには深い感謝の念を抱いている。
しかし物語が進むに連れ、徐々に彼は豹変していくことになる・・・。