ストロベリー・パニック!
すとろべりーぱにっく
「ストロベリー・パニック!」は、雑誌『電撃G's magazine』で連載されていた読者参加企画 である。
作品解説
『G's』2003年10月号から2005年10月号まで連載された。
企画・シナリオは『シスター・プリンセス』を手掛け、後に『BabyPrincess』やラブライブ!シリーズを手掛けることになる公野櫻子。
キャラクターデザイン・イラストは真木ちとせ、ミニコミックは霧賀ユキが担当した。
テーマは、当時男性向け美少女ゲームをメインに扱っていた『G's』としては初めてとなる、百合である。
プレイヤー(=読者)は渚砂・光莉・絆奈の兄というポジションを与えられ、全寮制の女子校に編入し、カルチャーギャップに戸惑う妹たちに、学校の女生徒たちとの付き合い方を指示するという内容。
つまり、実の兄が妹を同性愛者に仕立て上げるという、兄妹愛をテーマにした『シスプリ』よりも狂気的な内容である。
この「プレイヤー=3人の兄」という設定は次第に言及されなくなり、3人を主軸にしたカップリングだけでなく、3人を含めた総勢12人のヒロインによる66通りの総当たりカップリングを支援できるシステムに移行していった。
解釈次第では、「プレイヤーが妹を通じて、別のヒロイン2人をカップルにさせようと工作を仕掛けている」ともいえ、それはそれで狂気である。
読者参加企画終了後は、小説・漫画・アニメ・ゲームにメディア展開した。
小説
2006年3月から12月にかけて刊行。全3巻。挿絵はたくみなむち。
聖ミアトル学園を主軸に、エトワール選を巡る各校の攻防と、それに翻弄されるヒロインたちの恋愛模様が描かれる。
スピカの5大スターなど、読者参加企画時代に少し言及されていた設定も盛り込まれている。
漫画
原作となる小説に先駆け、2005年9月から連載。こちらも、たくみなむちが作画を担当。
小説2巻の序盤分まで連載されたが、その後長期休載となっている。
単行本は2巻まで刊行されたが、未収録分もある。
ゲーム
2006年8月に発売。ジャケットイラストはたくみなむちが担当したが、ゲーム本編のCGは別のイラストレーターが担当。
エトワール選の設定がないため、小説・アニメ版のような殺伐とした雰囲気のない、平和(?)なガールズラブゲーム。
渚砂・光莉・絆奈のいずれかを主人公に選び、残る9人のヒロインと恋人になることがゲームの目的。
プレイヤーは、渚砂たち自身になる「女の子モード」か、読者参加企画(初期)のように渚砂たちの兄になって渚砂たちに指示する「男の子モード」でプレイするかを選べる。