米澤穂信
よねざわほのぶ
米澤穂信は、日本の男性小説家。ジャンルは、日常系の謎解きが主。
作風
殺人事件などではなく、北村薫を潮流とする「日常の謎」を扱った、青春ミステリと呼ばれるジャンルの作品を主に発表している。作風が地味だという声もあったが、その端正な文体と登場人物に対する巧みなキャラクター設定により、特に若い世代に支持を広げている。作品群に通底するテーマは「全能感」である、と米澤は述べる。米澤は、思春期における全能感の揺れ動き、変化していく過程を書いてきた。
近年では、「青春ミステリ」の語から連想される「爽やかさ」とは遠い作品も発表している(作者自身読者の反応が「結構不安」だったという『ボトルネック』や、「不穏当かつ非倫理的な」事件が起こる『インシテミル』など)。
作品
小市民シリーズ (東京創元社)
- 春期限定いちごタルト事件
- 夏期限定トロピカルパフェ事件
- 秋期限定栗きんとん事件
S&Rシリーズ (東京創元社)
- 犬はどこだ
単発
- さよなら妖精 (東京創元社)
- ボトルネック (新潮社)
- インシテミル (文藝春秋)
- 儚い羊たちの祝宴 (新潮社)
- 追想五断章 (集英社)
- 折れた竜骨 (東京創元社)