氷菓
ひょうか
米澤穂信の推理小説シリーズ『〈古典部〉シリーズ』の第1作。文化系部活動が活発なことで有名な進学校、神山高校で「古典部」という廃部寸前の部活に入部した男女4人が、学校生活に隠された「謎」に挑む。主に、主人公であり探偵役でもある折木奉太郎の一人称で語られる。
ストーリー
内容（「BOOK」データベースより）
いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞。
詳細
奉太郎のもとに届いた、海外にいる姉・供恵からの手紙。そこに綴られていたのは、彼女が高校時代を過ごした〈古典部〉廃部の危機と、部の存続のために入部せよという「アドバイス＝命令」だった。敢えて逆らう理由もなしに部室へ向かった奉太郎は、もう一人の入部者という予想外の人物と対面する。
廃部寸前の部活に「一身上の都合」で入部した女生徒・千反田える。ほどなく好奇心の権化であることが判明する彼女が打ち明けたのは、かつて古典部の部員だった伯父にまつわる思い出。奉太郎が見せるいくつかの閃きを目の当たりにしたえるは、彼に頼み事をする。
「わたしが伯父から、なにを聞いたのかを、思い出させて欲しいということです」
古典部が毎年制作してきた文集『氷菓』に込められた意味。えるの伯父・関谷純の身に起こった出来事。
――どうせ、やりたいことなんかないんでしょう？
供恵の言葉に背中を押されるように、奉太郎は33年前の真実へと迫る。やがて古典部の面々が辿り着いたのは、関谷純が『氷菓』に残した、下らないメッセージだった――。
神山高校1年。
姉である供恵から古典部への入部を勧められ、断る理由もないため入部した。
神山高校1年。
彼女も古典部へ入部。その理由は「一身上の都合」。
強烈な好奇心の持ち主で、奉太郎と一緒に様々な謎を解き明かす。
神山高校1年。答えを出すことのできないデータベースを自任する。
奉太郎との腐れ縁で古典部に入部。
神山高校1年。奉太郎の幼馴染。
奉太郎と腐れ縁で漫画研究会とのかけもちで古典部へ入部。
奉太郎の姉で、世界各地を放浪する。
奉太郎が最も苦手にする人物であり、入部を勧めた張本人である。
神山高校2年。えるの幼馴染。「遠回りする雛」で男雛を演じるほどの美少女。
「女帝」の異名をとる。
神山高校1年。えるの幼馴染。荒楠神社宮司の娘。
占い研究会部長。
神山高校3年。壁新聞部部長。
神山高校図書館、司書。
原作小説及び実写映画では作中の現在を西暦2000年に設定している。一方、テレビアニメでは放送年である2012年に設定したが、関谷純のエピソードは時代背景が非常に重要な要素であるため1967年から動かすことができず、アニメ版では「33年前の真実」は「45年前の真実」となり、関谷純とえるの間柄も「叔父（母親の弟）と姪」から「伯父（母親の兄）と姪」に変わっている。
アニメ版よりさらに製作年が後になる実写映画で、原作通りの2000年に戻した（それに伴い関谷純も「えるの叔父」に戻る）のは、1967年時点で高校生だった糸魚川養子は2017年では既に定年退職（65～68歳）してしまっていることになり無理が出たからであろう。他方、2017年時点から見て2000年はさほど過去でないため、小道具（スマホはなくデジタル式携帯電話どまり、テレビもアナログのみでまだブラウン管が主流）やファッションを再現できればなんとかなる、という判断と推測される。
冰菓（中国語表記）
ラブライブ!シリーズのオールナイトニッポンGOLD - パーソナリティ3人（降幡愛・大西亜玖璃・大熊和奏）のユニット名を決める際、よりにもよって本作のネタバレと同じ意味を持つユニット名を偶然採用してしまった。
コメント
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ただアガるには安すぎる
お久しぶりです。sekisanでございます。 「翼」の単行本発売以来、アウトプットが止まっていましたが、どうにも気になって仕方がなかったテーマがありました。 「伝説の役満、イーピンラオユエ」って何だ！？（そこ？ （原作の「手作りチョコレート事件」参照） 調べてみると本文の通りローカル役満なんですが、ゲーセンの麻雀でそれを狙う里志。いやそれ普通にハイテイだから。 小生とて昔、会社の同僚と麻雀をやってましたし、いわゆる徹マンもよくやりましたよ。弱かったですけどね。 ネット対戦麻雀が登場する前は、ゲーセンの麻雀といえば脱衣麻雀でした。CPUのおねいさんが負けると服を脱ぐやつです。解る方は、そこそこの年齢の方かと…… 「翼」で里志は将棋が強いっていう記述がありましたが、ホータローは麻雀が強いのでは？ という妄想で書いてみました。昔の麻雀漫画のキメ台詞も入れて、カオスな味付けに（大丈夫かなぁ） 駄文ではありますが、お読みいただければ幸いです。 もう1作ぐらい駄文のネタがあるので、近々アップしますね。2,921文字pixiv小説作品
氷菓推理シリーズ中編：塔のファースドラマ塔のファースドラマ20,21,22 （エピローグ）
数年かかりましたが、ようやく完結できました。待っていただいた方には、心より感謝いたします。2,276文字pixiv小説作品
痴話喧嘩から学ぶもの
■お久しぶりな投稿です； ここ最近ずっととある案件に掛かりっきりになっていまして、なかなか時間が取れませんでした。 ■今回の元ネタは某所で何となく呟いたものだったのですが、それを膨らませて仕上げてみました。ちょっと駆け足気味な内容ですが、さらりと読んで少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 ■【とある案件の告知】pixivに氷菓（古典部シリーズ）の作品を投稿している有志が集まって、奉えるアンソロジー同人誌を作ることになりました。興味のある方はぜひ告知サイトをご覧になってください！→ http://www.lares.dti.ne.jp/~ebi/kotenbu/7,621文字pixiv小説作品
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日の目を見る日（上）
マイピクの方の作品に触発されて、久しぶりに筆が走りました。今日はとりあえず上を揚げます。作品中の細かな設定は自作品の設定を回収しています。悪しからずご了承ください。1,917文字pixiv小説作品 
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備忘録のようなもの
原作「長い休日」の後の奉太郎の、日記にもならない言葉です。 若干ですがネタバレがありますので、「長い休日」を読んでいない方はご注意ください。1,938文字pixiv小説作品 
ようこそ、お参りくださいました
※注意 このお話には単行本未収録の『長い休日』ネタが含まれています。未読の方はお気をつけください。 ※追記・『長い休日』も収録されている最新刊『いまさら翼といわれても』が発売されました。やったね！ 『長い休日』で奉太郎が荒楠神社を訪れる前、千反田さんと十文字さんが社務所の一室でいろいろとなんでもないおしゃべりをするだけのお話です。文中のかほさんは私のイメージが多分に含まれているので、その点はご了承いただきたく思います。4,532文字pixiv小説作品
どこへ進むのか
千反田の親御さんが出てきます。かなり明るい感じになってしまったので、イメージが崩れそうな方は戻るを推奨します。本当に。 最初と最後のシーンの雰囲気だけを決めて、プロットなし、勢い重視の行き当たりばったりで、キャラだけ動かしてみたらどんな物語になるのだろうと、興味本位で始めて自分にしては比較的短時間でまとめようと思いましたが、まとまりませんでした。ほんわかを目指したつもりでしたが、この物語がどうなっているのか、自分ではもう良く分かりません。 ちなみに、キャラ崩壊が酷すぎたので氷菓のタグは外しました。少し、二人の仲が良くなっている気がします。 短編をつなげた様な物になっておりますので、少しでも目を通して頂ければ幸いです。 恥ずかしさもあり、読んで欲しいという欲もあり、複雑な心境ですがあえて投稿しようと思います。もしかしたら近いうちに消してしまうかもしれません。 長々とすみませんでした。 それでは、お楽しみください。 追記：修正を行いました。勢い任せの駄文が今までの投稿作品中、最多ブクマで困惑しております。ありがとうございます。11,565文字pixiv小説作品
- 淑女協定ふたたび
淑女協定ふたたび 補遺 「エピローグ 一二三にて」
ご無沙汰しております。 今更ですが番外編でございます。 といっても時系列は（完）から後の話しなんです。 前回ご紹介させていただきましたけどキャラ崩壊してますので「氷菓」の世界観を大切にされておられる方はご注意おねがいいたします。 相変わらず稚拙な作品で恐縮ですが愉しんで頂けると嬉しいです。7,148文字pixiv小説作品 
