菊乃
きくの
演：松井玲奈
概要
作中で登場する旅館「湯宿片岡」に出入りする芸者。「菊乃」は芸者としての名義で、本名は「加賀美明」（かがみ・あきら）。年齢は27歳。旅館の副社長である片岡成吾と公私にわたって付き合っており、彼に対して一途な思いを寄せていたが、その裏で成吾に関わった女性を次々と貶めていたらしく、主人公の桂木早梅を離婚に追い込んだり、崖から突き落として負傷させるなどしていた黒幕であった。
実は成吾とは高校の同級生、早梅の元夫・今井正弘とは小中学校の幼馴染。
来歴
4人家族の長女で、他は両親と妹がいた。しかし、貧相で醜い顔ゆえ、妹と対照的に母から差別を受けていたほか（学業しか期待されていなかった）、学校でもいじめに遭っており家庭と学校の両方で孤立無援状態にあった。
高校時代のある日、共に日直を務めた成吾から字の綺麗さや仕事ぶりを褒められ、彼の分け隔てない優しさに惚れたことが、想いを馳せるきっかけだった。同じ頃、その成吾が誰かと付き合っているとの噂が校内で広まり、それを聞きつけたいじめっ子の女子生徒・高峰からその相手が誰かを探るよう命じられ成吾を尾行し、たどり着いた川原でその相手だった早梅と初めて遭遇する。しかし、挙動不審な明に早梅が苛立ち即退散したため目論見が失敗。自身の男友達をもってしても、他校の生徒だった早梅の素性を探りきれなかったことや、前述の成吾の件で不満を募らせた高峰からのいじめが激化し、遂には顔に根性焼きを入れられてしまう。
数日後、早梅と別れた直後の成吾と遭遇。その直前、成吾が早梅の手を引いて走っていたのを目撃しており、遠目に早梅を発見すると「まだ追いかければ間に合う」と成吾を説得するが断られたため、その代わりに自身が早梅を追いかけるが、その途中でトラックに撥ねられ負傷。一命は取り留めたが入院を余儀なくされ、その間は成吾が毎日のように看病に訪れて献身的に世話をしていた。この時に主治医との会話で美容整形手術を受けることを思い立ち、退院すると成吾に別れを告げて行方をくらまし、整形手術の資金稼ぎのために未成年ながら援助交際のバイトを始める。高校も中退し親元も離れて夜の仕事もしながら徐々に資金を貯め、それから7年後に念願の整形手術を施したのち、芸者となって片岡に取り入る（この時に成吾と再会したとみられる）。
それからは芸者としてはもちろん、料理やまつ毛エクステの施術も習うなど、女性としてのスキルとスペックを上げていったが、その頃から裏で復習に手を染めるようになり、かつて自身をいじめていた高峰ら女子生徒の交際相手を寝取っていたほか、高峰にはかつて自身がやられたのと同様、顔に根性焼きを負わせていた。そして、成吾と並んで数少ない理解者の一人だった正弘と一緒だったのを遠目に目撃したことから、彼をたぶらかして当時の妻だった早梅を離婚に追い込むが、程なくしてその早梅が自身の出入りする旅館で仲居として働き出したことと、成吾の気持ちが次第に自身から早梅へ傾いていくことに不満を募らせたことが、結果として早梅への嫌がらせを加速させる遠因となった。
