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概要

その名前がホラー小説の賞として冠されてもいるアメリカ合衆国の作家シャーリイ・ジャクスンによる恐怖小説。彼女の最高傑作として紹介されることも多い一作。

元々は『たたり』など超常現象をテーマにした小説を手掛けていた彼女が、人間心理の理不尽さや不気味さをこれでもかと描いた怪作として知られる。

大量殺人のあった屋敷において、町民たちから忌み嫌われながら暮らす奇妙な家族の物語。

登場人物

メリキャット

本名は「メアリー・キャサリン・ブラックウッド」。大量殺人のあったブラックウッド家に住む少女。

主人公である彼女の視点で物語が進むが、いつもどこか不思議な言い回しで独特な思考を展開しているため、読者の混乱を招きがち。

コンスタンス

メリキャットの姉。大量殺人の犯人と疑われたが、裁判で無罪となった。しかし、未だに町民たちからは好奇の眼差しで見られており、外出出来なくなっている。

ジュリアン伯父さん

メリキャットとコンスタンスの伯父。

大量殺人から唯一生き残った成人だが、後遺症に苦しみ、また認知機能の衰えから、殺人の日の回想を毎日繰り返し続けている。

チャールズ

コンスタンスの従兄弟。コンスタンスを支援するためという名目で崩壊したブラックウッド家に現れるが、本来の目的は莫大な遺産。メリキャットとジュリアンの様子から、屋敷が精神病院のようだと苛立つ。

ヘレン・クラーク

コンスタンスの友人。彼女を心配し、毎週のように訪ねてくる。しかしメリキャットからは露骨に疎まれており、コンスタンスも内心では迷惑がっている。

ジム・ドネル

消防団の男性。町へ買い物にやってくるメリキャットに露骨な嫌がらせをする。