歓喜の歌(ムジカート)
かんきのうた
CV:鬼頭明里
概要
通称「歓喜」。
交響曲第9番 ニ短調 作品125「歓喜の歌」の力を宿したムジカート。
世界に初めて誕生した「はじまりのムジカート」であり、『最初の少女』とも呼ばれる。
黒夜隕鉄に立ち向かう術を人類に示した存在で、圧倒的な力を持ち、彼女を基にして他のムジカート達が作られていった。その姿は、「ハルモニア鉱石がもたらした栄華の極みに生まれた、天使のような存在だった」と言い伝えられている。
嘗てD2との大きな戦いの際、f字孔に込められた全てのエネルギーを解放し巨大な黒夜隕鉄を砕いた……とされているが、目撃者や証人はおらず、遺体も回収されていないため実際は真偽も消息も不明で、「D2に喰われた」という噂までたっている。
ゲームの前日譚を描いたコミカライズ「takt op. 薔薇の弾丸(くちづけ)で撃て!」では主人公を務める。
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以下第11楽章以降のネタバレ注意
第1部第11楽章ラストにて遂に姿を現す。
ベルリンで難民の少女「セイラ」に成り代わり、本物のセイラの母親に自分の実子と思い込ませて潜入。
対象の感情や記憶をコントロールできる彼女の能力によるもので(曰く「旋律の力」)、この能力を活用し先代パヴァーヌの一件で起こった「子供のD2化」という事実だけを抜き出しベルリンに流布した張本人(と推測される)。
セイラとは別の難民の少女を装って「D2化した子供に自分の街を食い尽くされた」と現地の大人たちに触れ周り、旋律の力によって人々の猜疑心や攻撃心を高め、難民のシンフォニカへのバッシング及び子供達の迫害を発生させた。
(研究所の子供のD2化は人工的にD2細胞を埋め込まれた結果起こったものであり、(現時点では)通常の人間がD2に変異することはない)
結果、事態を重く見たタクト達は子供を助けるため奔走。
更にはヒルデ管理官の采配で子供達が事態収束までシンフォニカに匿われることになり、シンフォニカに入ることに成功する。
その後、D2出現の報せを受けてコンダクターやムジカート達がシンフォニカを空けた隙に研究室に立ち入り、D2細胞を活性化させる要因が「旋律」であることを研究官ドミニクに話す。
彼にD2細胞を閉じ込めている硝子の扉を開けるよう指示し、楽曲『歓喜の歌』を口ずさみながら真の姿を露にした。
「私たちを、解放して」
ドミニクを襲って研究棟からD2細胞を盗み出した後は、人工の空も兼ねているシンフォニカの天井を破壊。ニューヨーク、シドニー、北京、ローマと世界各地の上空にワームホールを出現させる。
彼女の目的は「新世界の創造」であり、ムジカートを兵器として扱う人間達の存在は基本的に不要と考えている。またムジカートを「姉妹」と呼び、「人間のしもべではなく、旋律を通じて人々を神の意志へと導く使徒」とみなす。
同じくシンフォニカに保護された子供達を「新しい人類」と見なして拉致、シンフォニカの地下で眠る人間を「旧人類」と見なして淘汰を目論む。
ムジカートを含めた新世界への拉致も試みていたが、ムジカート達はヒルデ管理官の苦肉の策の下、D2化する可能性を承知でf字孔に込められた全てのエネルギーを解放。彼女らが信じたコンダクター=朝雛タクトとの絆によってそれらのリスクは杞憂に終わり、敗北後はムジカートと人間の在り方に不可解だという様子を見せてその姿を消した。
劇中ではD2化したムジカートと推測されているが真相は不明。
ゲームのサービス終了が告知されたため、コミカライズの顛末含め今後彼女の物語が明かされるかは不明瞭となっている。