クイーン(怪盗クイーン)
くいーん
概要
はやみねかおる作である『怪盗クイーンシリーズ』の主人公。
蜃気楼(ミラージュ)の異名を持つ神出鬼没な怪盗。
国際刑事警察機構の資料によれば、体重30-150kg、身長180-200cm(共に推測値)。
性別と年齢、肌や瞳の色も不明。
国籍も不明ではあるが、主にフランス語を使用している。
実際の容姿は、あふれるような長い銀髪で、目はかすかに灰色がかった瞳であり、肌はぬけるように白い。
顔は神の美しさといわれ、身長は180センチを超えている。
性別と年齢は不明であり、2003年に吹田市立中央図書館で行われた著者の講演会の中で、『怪盗クイーンはサーカスがお好き』『怪盗クイーンの優雅な休暇』では男性をイメージ、『出逢い』では女性をイメージして書いたと発言している。
一人称は「私」で(『怪盗クイーンと魔窟王の対決』で「ぼく」と話す場面もある)、喋り方も中性的である。
作品中で先祖が日本人であるかのような記述がされている。
犯行前には必ず予告状を出し「怪盗の美学」に従って行動する。
変装の名人で、顔だけでなく身長や体型も変えることができ、世界各国の文化、言語、風習を理解している。
そのため正体が見破られることは少ない。
強さは師匠である大怪盗皇帝に世界一といわれ、身体能力も高く、様々なものを刃物を使わずに素手などで切断できる格闘技を身につけている。
また、“蜃気楼(ミラージュ)の術”とよばれる催眠術で、自分に関することを相手の記憶から消したり、自分の存在を目立たなくさせることができる。
強い自己暗示により変装することもあり、熟練した催眠術師が「おまえは怪盗クイーンだ」と30分暗示をかけないと元に戻らないほど。
緊急時に一瞬で暗示を解くためのキーワードはパートナーと決めてあり、『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の中では「チェックメイト」であった。
性格は気まぐれで「人生に必要なのはC調と遊び心」と言い切る快楽主義。
仕事に気が向かない時は、ソファーの下に保管しているワインを昼間から飲んだり、野良猫のノミ取りをしたり(この趣味は夢水清志郎から教わった)、スクルーやバランサー「対象年齢3歳以上」(バランサー:カメの人形の上に角材をのせるゲーム)(スクルー:オセロの要素を取り入れたゲーム)で、RDと勝負したりする。
仕事は持論の「怪盗の美学」を引き合いに出して選り好みをしており、怪盗の美学に合うものでなければ絶対に活動しない。
基本的に怠慢(半年に3回も仕事をしたから休暇をとりたい、と発言)で、パートナーもジョーカーやRDに咎められる事もある。
怪盗の美学に合った獲物が見つかった場合は、周到に準備し、必ず予告状を出して仕事を成功させる。
世界中に敵が多数おり、命を狙われることもあるが、「怪盗の美学」に殺人という項目はない。
クイーン曰く、ジョーカーもRDも友達であり、「君たちのいない世界で生きている意味はない」。
しかし二人からは「僕は仕事上のパートナー」「一介の人工知能にすぎない」と訂正される。
ただし、怪盗皇帝に友達と言われると、クイーン自身は「一介の弟子に過ぎない」と訂正する。
また、パシフィスト・ドゥ・ルーベに友達といわれても「ただの知り合い」と訂正する。
かつては中国の奥地で師匠である大怪盗皇帝の元で5年間修行した。
修行は虐待やいじめと称すほど過酷で、クイーンは当時のことを思い出したがらず、皇帝には殺意を持っている。
クイーンにトルバドゥールの設計図を渡したのも怪盗皇帝である。
夢水清志郎と『いつも心に好奇心(ミステリー)!』『オリエント急行とパンドラの匣』で共演しており、「私を捕まえられるのは夢水君だけ」と断言している。
事実、夢水の周辺の人物に変装してもすぐに正体を見抜かれている。