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サンシューム

さんしゅーむ

HALOに登場するコヴナント同盟を構成する種族で政治的支配層に位置する。 2525年~2552年に行われたコヴナント戦争と2552年のコヴナント内の内戦で敗退し復讐心に駆られた種族による戦犯の捜索名目での虐殺が発生し種の存続が絶望的なまでに追い込まれている。
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コヴナントのカースト制度で最上位の階級に位置し、コヴナントにおける政治的・宗教的指導者層を務める。

当然コヴナント全体での社会的地位は高くなる傾向がある。

中でも真実・慈悲・悔恨の三預言者は大祭司と呼ばれ、コヴナント最高位の存在となっている。

身体的にはハイチャリティの安定した環境に慣れてしまい脆弱になったが寿命は長く200年以上生きている個体が多い。

しかし個体数が少ないため、近親交配が進み、近年では交配は完全な統制下にあり遺伝的多様性の確保を目的に捨てた母星の女性を拉致する為部隊を送り込んでいる。

過去フォアランナー遺跡の扱いに関して対立があり、内戦が発生しフォアランナードレッドノートで故郷捨て脱出した改革派で保守派はそのまま故郷で生活している。

改革派の脱出から数世紀ほど経過した時期にサンシュームの故郷は恒星崩壊によって消滅したと予言者により発表されたと言われているがサンシュームの故郷について座標自体が非公開となっており真実を知る者はいない。

サンヘイリとは当初対立関係にあったが、フォアランナードレッドノートを使ったヒットエンドランでサンヘイリの艦隊に甚大な被害を与え、最終的に条件付きの終戦と同盟締結に向かった。

フォアランナードレッドノートは、同盟締結の条件として退役し、以後徹底的に研究される。

ただ運用可能な状態を維持していたようで、ハイチャリティをフラッドが襲撃した際、預言者は離脱に使用した上で地球への侵攻にも用いている。

HALO起動前の銀河では人類とは経済的結びつきが強く同盟関係にあった。

人類との取引の中で人類が発見したとある粉末をベースにした向精神薬を輸入し長期間利用していた所それがフラッドその物であり接種させていたペットからフラッドのパンデミックが発生している。

フラッドの撤退からフォアランナーとの戦争では降伏を選択し宇宙開発の制限と居住惑星を限定する条約を結ぶがHALO起動前に行われた種のインデックス化に関する誤解から発生した暴動をフォアランナーの指導者マスタービルダーが実験と鎮圧を兼ねて試作HALOアレイのパルス照射を実行し虐殺された。

HALO起動後フォアランナーが去った世界で徹底した弾圧を加えたフォアランナー崇拝し元同盟相手の人類と敵対した構図は皮肉そのものである。





テクノロジー

 Key Shipからの解放が最も早かった事とフォアランナーの遺跡が多く点在しフォアランナーのKey Shipそのものを入手していた経緯からHALO起動後最も技術力が発達している。

イデオロギーの対立によりサンシュームは改革派と保守派の2つの技術系統が存在したが保守派は故郷に留まる事を選択していた事で保守派の技術については改革派が離脱した後の進歩については不明。

解放されたサンシューム達はHALO起動以前の歴史をほとんど知らなかった事もあり最先端技術の塊である遺跡を神聖視するようになりそれらの研究を進めることで飛躍的にテクノロジーが向上している。

イデオロギーの関係でフォアランナーテクノロジー自体に手を加える事はほとんどせず模倣するかそのまま使う事も可能だが遺物の現物を手に入れることが困難という問題もありコヴナント同盟結成後も遺跡をそのまま使用する艦艇等は少数にとどまる。

また軍事をすべてサンヘイリやジラルハネイへ任せている関係上サンシューム向けの戦闘用装備自体は開発されたものの特定の政府組織に所属する少数の戦士階級に限定された。

元々改革派だったサンシュームらは高度な重力制御技術やシールディングされたドロップポッドにパルスライフルといった技術を独自に発展させ複数のアクティブカモフラージュ技術も開発している。

改革派と敵対していた保守派は行き過ぎたテクノロジーの進歩は神の怒りを買うと意図的に制限する政策をとり宇宙開発も限定的だが高度に武装され遺伝子やバイオテクノロジーに重点が置かれている。




改革派と保守派の対立

改革派と保守派は技術進歩(完全なOパーツだったKey Shipの分析で得られる技術)についてテクノロジーの扱いにおける思想によって対立している。

保守派は前コヴナント時代のサンヘイリ同様フォアランナーの遺物について使用や分析以前に内部に入る事自体が冒涜と解釈しており改革派はKey Shipを使うつもりの改革派とは相いれない関係にあった。

緊張関係がピークに達し内戦が発生、その間改革派の防御網は保守派により破壊されそれとは逆にKey Shipの防衛にあたっていた保守派を改革派の部隊が突破してKey Shipを鹵獲。

打ち上げの準備と同時に改革派は保守派の領土内で資源や物資を大量に略奪し確保した後に惑星から脱出している。

脱出後保守派は改革派を追撃することはせずそのまま故郷で静かに生活することを選択したがこれは許容したというより脱出できた改革派の人数がそう多くない事から遺伝的に繁殖が難しくなる事は決定的である事を認識していたからであった。

この遺伝的問題に対してコヴナントは後年母星に残るサンシュームの女性誘拐等の試みを実行する等の荒業に出た。

なおコヴナントとして預言者が公式の場でサンシュームの母星が消滅した事を宣言し元々母星の座標も非公開扱いかつ預言者の宣言以外裏付けされた情報もなく確認する手段が無い事からサンシュームの母星消滅や保守派のその後についての真実は不明となっている。


Key Ship(フォアランナー・ドレッド・ノート)

 フォアランナーテクノロジーの造船所で建造された艦艇の一つでサンシュームの母星で発見されコヴナントの結成から崩壊に多大な影響を与えた遺物。

APEXのエトランヴァージ造船所に存在した艦艇以外で残存している希少なフォアランナーシップでフラッド汚染も無くKey Shipは本艦以外残存しているものが見つかっていない。

インデックス化した知的生命体を故郷へ戻す事を主任務にしている関係上戦闘能力は技術レベル1を適用した艦艇としては高くないがサンヘイリ艦艇とレベル間の差異が大きくシールドも技術自体が高度なためHALO起動後の世界ではシールドを破壊しうる兵器がほとんど無くきわめて堅牢。

サンヘイリとの戦争中一撃離脱と後方攪乱に重点を置いた戦略に終始することでサンヘイリ艦隊を歯牙にもかけなかったが戦争末期に艦内へサンヘイリの部隊が潜入し制圧されるまでの間に艦艇の主要機能の大半が破壊されている。

また戦争中技術力の差を埋める為サンヘイリは禁忌としていたフォアランナーテクノロジーの利用に手を付けはじめそれが本格化する前に本艦の退役を条件に講和が成立し終戦コヴナントが発足しハイチャリティの建造が終わるとハイチャリティを維持する発電所を兼ねた宗教施設として利用される。

本艦にはフォアランナー製のAIが搭載されていたが通常のAIよりも高度なコマンダークラスのAIのメディカントバイアスの一部であった。

メディカントバイアスはアークに残されたKey Shipをリクレイマーである人類を乗せアークへと導く事を目的に制御を乗っ取るが偶然サンシュームの母星へ墜落し休眠状態になっていたが預言者達がリクレイマーのシンボルを照会させたところ再起動しコヴナントの宗教的解釈が誤解である事を告げた。

そして当初の目的を完遂する為にKey Shipの打ち上げシーケンスに入り打ち上げはハイチャリティが崩壊する事を意味したがレグゴロにより打ち上げシーケンスは停止その後は物理的に排除された。


大祭司

コヴナントの最高権力者の椅子で真実 慈悲 悔恨の3名の預言者が取り仕切っている。

この階級よりも下層になるが他にも預言者という階級は複数存在しており主に政治機関で働くことが多い。

高騰評議会の決定を覆す事すら可能な権力と独自に艦隊を含めた私兵を抱えており悔恨の預言者は遺物のルミナリーから得た製図からエルデタイリンという惑星にあるアークポータルを目指すがエルデタイリンは人類の本拠地地球だった。

エルデタイリンは地球という情報自体は真実の預言者が既に入手済みだった為悔恨の預言者の排除を人類に任せた可能性が高い。

大分裂の前後で悔恨の預言者は人類の手で殺害(正確には死ぬ寸前でフラッドに感染)されハイチャリティがフラッドに汚染された際慈悲の預言者を失う。

それ以降真実の預言者がコヴナントの指揮を執るが人類とサンヘイリを敵に回しコヴナントが艦隊戦で敗北後の地上戦ではアークへ墜落したフラッドの襲撃も重なり真実の預言者もフラッドに感染した後アービターによって殺害される。


政治支持基盤

同盟においては常に政治と名の付く物すべてを掌握していたものの表立って口に出されることは少なかったが特にベテラン層のサンヘイリからの評価が悪い。

盲目的に支持する層もそれなりに居たのだが盲目的にサンシュームとコヴナントへの忠誠心を持つ人材である事が前提のグループであるゼロットからですら預言者の姿勢に懐疑的な層も少なからず存在した。

ただサンヘイリは大祭司や預言者に対する支持と宗教的な崇拝は別の物と分けて判断していた節もあってか大分裂発生まで大多数のサンヘイリはコヴナントに忠実であり続けた。

最下層種族のアンゴイもいくつか発生した反乱の後階級の高いサンヘイリの同意の上で気骨があるアンゴイにより公の場で多くの非難を浴びせられ従属こそすれそこに忠誠はなかった。(特殊部隊に所属するアンゴイ曰く環境破壊により荒廃した母星より凍死と餓死の恐れが無いだけマシという評価)

キグ・ヤーは根本的に傭兵でありビジネスの立場で最低限度のルールのみ順守しつつもブラックマーケットに商品を供給することに熱心で同盟内の種族に対する私掠も横行しコヴナントに対する認識も忠義や宗教的価値観は最低限の関心しかなく利益を重視する傾向が強い。

レグゴロに至っては同盟に参加した初期から一貫してサンヘイリ以外との交流を行わず大分裂時も預言者の命令を無視し少数の狂信者を除けばほとんどがサンヘイリ軍に参加している。

上述4種族は何かの拍子に敵対する可能性が常にありサンシュームはそこを危惧していた。

その中で使い勝手のいい支持層はジラルハネイと時点でヤン・ミーと言われている。

特に力のあるパック(部族)に従属する社会を形成していたジラルハネイとコヴナントのカーストは相性が良く社会構造の変化も拡張に留まった事から盲目的な支持層となり使い勝手の良さが評価され末期の優遇につながる。

講和が絶望的とされたヤン・ミーも独自の社会構造がクイーンと呼ばれる中枢の意思決定に従う構造だったことでコヴナント同盟の統治者をクイーンに見立てており比較的順々な支持層になっている。





種の存続

サンシュームは寿命が長いものの絶対的な総人口が不足しており近親婚と生殖が原因で遺伝的問題が発生しており種として生き残る為遺伝的に問題をかかえた個体に対し交配を禁止し独身を強制する完全な統制下においている。

それでも人口問題や遺伝子の問題は解決せず緩やかに衰退するのみでコヴナント発足後故郷にてサンシュームの女性の拉致等である程度種族としての遺伝的に正常な状態を維持する努力を継続した。

またハイチャリティ完成後そちらへ居住し始めハイチャリティのコントロールされた環境下で生活することで身体能力の低下を招き現在知られる戦闘に不向きなサンシュームであり比較的負荷の強い母星での生活を続けていたサンシュームは身体的能力が著しく低いわけではない。

人類とサンヘイリ相手の戦争が想定外の結果を招き戦後栄華を誇ったコヴナント帝国が消滅した為独力で身を守る手段が無く一方的な虐殺に晒されている。



交配の制限

保守派の想定した通りコヴナントのサンシュームは交配が困難になりそれを遺伝的な欠陥を抑える制限を設ける事でどうにかやりくりしていた。

遺伝的な問題を抱えるサンシュームは交配を許可制にしておりこのルールは大祭司にすら適用される例外や政治権力で捻じ曲げる事を許さない絶対的なルールになっている。

コヴナント末期の大祭司の慈悲の預言者もこのルール上交配が許されていない。

またサンシュームが元々長寿であり女性は高齢になるほど不妊の確立が高く独身を強制したことで人口の減少に歯止めがかからなくなっている。

ただ無秩序に交配を行った場合起こりうるリスクの数々は無視できない事から八方ふさがりの状況が続いていた。

そこでサンシュームはフォアランナーテクノロジー(厳密にはライフワーカーの技術)を用いて遺伝的増強を施したPrelateを生み出し彼らは遺伝的な問題の大半を解決した上で子孫を残すことができた。


Prelate

ライフワーカーの技術を適用して遺伝的問題を矯正しそれと同時に身体能力を増強したサンシュームで特殊作戦に従事する戦士でもある。

多くの政府筋がタブーとして手を付けなかったテクノロジーの利用により根本的な遺伝的問題解決を図り一定の成功を見せた。

肉体の増強により戦闘能力自体は他の種族と比較しても高くベテランのサンヘイリとも互角以上に戦えるスーパーソルジャーで人類でいうSPARTANに相当しパワードアーマーといった特殊な装備を支給される。

本来この種の研究はサンシュームの認識上禁忌に近かったが交配の問題が既に対策困難な状態にあり種族の存続の為生み出された。

特殊作戦以外ではジラルハネイの艦艇運用の指導も行う技術的なアドバイザーも行い密かにサンヘイリと戦う準備をしていたのも彼らである。

初期は交配を禁じられていたものの後に無事第一子を授かった者もいたがハイチャリティ陥落の混乱と大分裂から戦後のサンヘイリとの戦闘で全員が戦死している。


戦争による人口減少

2525年から2553年まで行われた人類との戦争末期に出現したフラッドによりハイチャリティが陥落して以降サンシュームは種の存続が困難な程個体数を減らしてしまう。

預言者によるサンヘイリ排斥の失敗が原因で各艦隊に派遣されていたサンシュームの多くが処刑されている。

フラッド汚染によるハイチャリティ陥落時脱出を試みた艦艇もハイチャリティ周辺宙域での艦隊戦を制したサンヘイリによって検疫の為軍艦、民間船舶、FTLドライブの有無問わず無差別に破壊しておりハイチャリティから逃れられた者はほとんどいない。

孤立化したサンシュームはコヴナントを形成した段階で直接的に戦闘に参加した経験を持つ者がほとんどおらず戦犯の捜索を名目にしたサンシューム狩りでサンヘイリの艦隊は捜索し発見した場合殲滅する方針を取り徹底的に追い詰められた。

やむを得ずジラルハネイに保護を要請し見返りに多くの技術開示を行った結果今度はジラルハネイがその新技術を用いた兵器類を使い部族間抗争に使用しはじめドイサックも激しい紛争地域と化し逃げる場所を失い追い詰められている。

生存しているサンシュームの数は数千程度とされ種を存続するのにぎりぎりの数になっている。

多くのサンシュームが虐殺にさらされる中で一部が所属不明の艦隊によって保護され逃亡中と報告されており艦隊は民間人を保護するのに十分な居住区を備えた大型艦艇も存在する事までは確認されたがその後サンヘリオスの剣の捜索を搔い潜り消息不明になっている。

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