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ドクター・オブラー

どくたーおぶらー

ドクター・オブラーとは、特撮テレビドラマ『超獣戦隊ライブマン』の登場人物の一人。
目次 [非表示]

「ドクター・ケンプは美獣に変身した。ドクター・マゼンダも自己改造した。

 しかし、君たちは人の姿を残した。

 愚かな人間を否定する者が、人間の姿を残すなんて恥ずかしいと思わんのかね?

 人間を乗り越え、人間以上の存在になるとは、完全に人間を捨て去り、私のようになる事なのだ!

 今、ドクター・オブラーは最高の頭脳と最強の肉体を持つ生命体に進化したのだ!」

演:坂井徹(第20・21話での獣人オブラー時の声も担当)

CV:森篤夫(獣人オブラー時)


概要

武装頭脳軍ボルトの幹部の一人で、「獣人オブラー」の異名を取る異形の怪人。

彼もまた、元はケンプマゼンダと同様に科学アカデミアの元生徒であり、本名は尾村豪。ボルトへの参入を果たした後、自らの得意分野であるバイオテクノロジーと、ウイルス進化論による肉体強化の研究に励み、その果てに手にしたのが獣人オブラーとしての異形の姿と、人智を超えたパワーであった。


「天才」であるが故の高慢さも目立つとはいえ、物語開始当初は慇懃さや心根の優しさが窺える部分も見られたが、獣人化してからはそうした側面も鳴りを潜め、豪快にして他の幹部に負けず劣らずな自信家としての面が前面に現れるようになった。

記事冒頭に示した台詞からも窺えるように、ケンプ達以上に徹底した自己改造の成果は伊達ではなく、自らも火炎放射器を兼ねた斧を振るい、さらにはダメージを負っても即座に回復する自己再生能力をもって、幾度となくライブマンを苦しめている。


とは言え、そうした自信家としての側面、それに彼の「天才」たる所以、そのいずれも彼が幼少期から抱えてきたコンプレックスにあることが、後々明らかにされるのである・・・。


能力

前述の通り、バイオテクノロジー分野の知識に秀でており、自らを獣人化したウイルスを生成するウイルスヅノーや、噛んだ対象を猿人化させるヒヒヅノーなどを使役。後者についてはヒヒヅノーが変化させた猿人達も、ねずみ算式に同類を増やしていくことからケンプさえも驚愕させ、悔しがりつつその技術を自分に勝るものとの称賛を与えている程である。

獣人化ウイルスも、一旦効果が薄れて元の人間の姿に戻る場合もあるとはいえ、それでも肉体強化の効力はある程度は残存し、強力なエネルギーを与えることで再度獣人としての姿を取り戻すなど、非常に強力な働きを持ち合わせている。


驚くべきことにこの効果は、後述の通りオブラーが元の豪に戻ってかなりの時間が経過した後もなお、その身体に残り続けているようで、演出の都合という側面を考慮に含めるにせよ、作中でもトップクラスの破壊力を有するガッシュガンの銃撃を至近距離から何発も食らいながら、ほぼ無傷で済んでいる程である。


最初の「落伍者」

物語序盤こそ、その天才ぶりを遺憾なく示してきたオブラーであったが、やがてビアス自らが選抜した新たな「天才」である、ドクター・アシュラの参入とそれに伴う競争の激化により、徐々にではあるがオブラーの立場も脅かされていくこととなる。

そしてその立場の失陥は、自身の命を削ってまで生み出した分身頭脳獣・ベンキョウヅノーによる作戦の失敗によっていよいよ決定的なものとなってしまう。そうでなくとも、ベンキョウヅノーがオブラー(=豪)の秘められた内面を反映したかのような、「天才」にあるまじき行動を露呈した上に、命を削って頭脳獣を生み出すという行為のために獣人化ウイルスの効力が落ち、一時的にとはいえ元の豪の姿へと戻ってしまったことは、元より「お情け」も同然に自らの弟子となることを認めていたビアスにとって、見切りを付けるには十分に過ぎる失態に他ならなかった。


それでもなお再起を諦めずにいたオブラーは、新たに加入したギルドスの持つ十字架剣の力に目をつけ、これを利用して自らの獣人化を完璧なものとするとともに、ライブマンの打倒をも目論むが、ここでも目的の完遂はおろか、十字架剣の喪失というさらなる失態を重ねる始末であり、遂にはかつての同志であったケンプ達により、頭脳獣・オブラーヅノーの生成に利用されるという憂き目に遭ってしまう。

幼少期から続いてきた、「天才」であり続けるための奮闘に加えてこれらの出来事も重なり、最早心身共々限界が近づきつつあったオブラーはしかし、なおも復権を期してライブマン打倒に拘泥し続けるが、勇介の説得により、母の俊子がこれまでのことを詫びつつ「もう天才にならなくてもいい」と語りかけたことで、頑なだったオブラーの心もようやく氷解を迎え、母の流した涙を受け元の豪の姿へと戻るに至ったのであった。


こうして、ボルトの熾烈な競争からの最初の落伍者となったオブラー――いや豪は獣人だった頃の姿と力、そして記憶の一切を失って物語の表舞台からも姿を消すのだが・・・その後豪は再び、数奇な運命に巻き込まれていくこととなるのである(詳細は尾村豪の記事も参照)。


備考

獣人オブラーのデザインは、本体を新貝田鉄也郎、マントなどの装飾類を荻原直樹がそれぞれ担当。デザイン作業に着手した時点で、オブラーについては「バイオ技術ないし生物学の天才が、自らの身体を改造して最強の生物となった」という設定のみが固まっている程度だったようで、制作サイドからはライオンやゴリラなど最強っぽい生物の要素を混ぜ込んであるとの説明もなされていたが、新貝田としてはそこに恐竜っぽい要素も入れたいという思いもあり、その辺りのせめぎ合いに苦慮した末に決定稿の姿へと至ったという経緯がある。

また、当初は岡本美登がスーツアクターを務めることが想定されていたようで、制作サイドからも岡本の顔が出るようにして欲しいとの要望があったことから、首周りに巨大な口のような意匠を配しつつ、その奥の赤い顔にスーツアクターの顔が出るような形とされているが、結果的に岡本がスーツアクターを務めるという話自体が立ち消えとなったのか、実際の造形においても前述した通りの作りとはなされなかったようである。

装飾類を分担した点については、前年の『光戦隊マスクマン』での反省を踏まえ、幹部キャラの世界観を統一した方がいいだろうという考えから、新貝田が企画者104を通して荻原に描いてもらうよう依頼したことによるものである。


関連タグ

超獣戦隊ライブマン

武装頭脳軍ボルト 哀しき悪役


超獣鬼 - 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場する敵怪人の一体。『ライブマン』にまつわる要素を複数含んでおり、中でも素体となった冴えない男は、ずっと勉強ばかりで青春を知らずに育ち、怪人に変貌してからは「青春」を教えてもらうべく暴れまわったりと、オブラーを連想させる要素が前面に現れたかのような人物造形となっている


天津垓 - 『仮面ライダーゼロワン』の登場人物の一人。こちらもオブラー(豪)と同様に、からの強すぎる期待で人格が歪んでしまったという過去を持っており、奇しくもその期待の内容は「1000点を取れる頭脳」と、どこか本作を連想させるものとなっている

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