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ハインリッヒ・ベルガー

はいんりっひべるがー

『ルパン三世VSキャッツ・アイ』のオリジナルキャラクター。 キャッツ・アイの前に現れ、父ハインツの描いた『花束と少女』に関する情報を提供した画商。
目次 [非表示]

「優しい味だ、ハインツ様を思い出します」


CV:銀河万丈


概要

 喫茶キャッツアイを訪れた画商を名乗る初老の紳士で、キャッツ・アイの正体が来生三姉妹であることを知っていた。また彼女らの父であるミケール・ハインツとも交流があるという。

 対面した三姉妹に対して、ハインツの描いた連作『花束と少女』に隠された秘密と、それを付け狙う危険人物がいることを伝えに来た。

 また三姉妹が把握していなかった3枚目があることも伝え、のちに彼女らをサポートすべく同行する。


人物

 整った白髪に顎鬚を生やし、丸い眼鏡、モスグリーン系のスーツジャケットと、グレーのスラックスという容姿で、一見すると老紳士の思わせる風貌の持ち主である。

 性格は非常に温厚であり、対面する三姉妹に対しても親身に接している。

 義理深く、かつて画商として生きていくうえで、ハインツに助けられたことから恩返しがしたいと望んでいた。


交友関係

 疾走する前のハインツに世話になったと公言しており、彼の妻来生真璃絵とも面識は会ったという。幼い頃の来生瞳来生泪にも会ったことがあると言うが、当人たちは覚えてはいない。来生愛とは初対面で、彼女の目元は母親の真璃絵に似ていると言う。


略歴

 『花束と少女』を盗んだキャッツ・アイのもとを訪れたベルガーは、ハインツの絵画について話がしたいと持ち掛けたが、知らないふりを押し通そうする彼女らに対し「キャッツ・アイにしか話せない内容」と、正体を知っていることを打ち明けた。

 警戒されたものの、ハインツには画商としての人生を与えてくれた恩義があり、それを返すために探していることや、瞳と泪にも幼いことに会ったことがあるなど、彼女らの警戒心を少しづつ解いていった。

 『花束と少女』には、ナチス・ドイツが隠した秘宝の在処が隠されているという、途方もない話を持ち込んだ(当人も、それは画商たちの噂話程度にしか思っていなかったが、その絵を持っていた画商が殺害されたことから、本当の話ではないかと訴えた)。

 そして、それを付け狙う危険人物、即ちルパン三世は必ず狙いに来ると彼女らに警告したが、そのルパン三世にまんまと絵を盗まれてしまう。

 彼は、この絵は2枚ではなく3枚あることを打ち明けると、キャッツは、それをルパンよりも先に取り返すべく行動を起こしたが、それを支援すべく、ベルガーは航空機を手配し、彼自身も同行することになる。

 結果的にこの3枚目の奪取は、ルパン三世とその仲間の介入、加えて武器商人ファーデン(表向きは美術品国際取引シンジケート)との三つ巴状態になり、その混乱のさなかに絵はファーデンに奪われ、愛もルパン共々い連れ去られてしまった。

 戻って来た泪と瞳から、何故かルパンに救われたという情報に困惑し、加えて絵に隠された秘密が『フォルトゥナの石』と呼ばれる伝説の秘石であることを知る。

 愛を救出すべく、パリに事務所を置くファーデン美術商館に潜入する為、ベルガーは自らも美術品取引で懇意していることを逆手に取り、潜入の手助けを買って出る……。
































ネタバレ注意


「彼(ハインツ)は最後まで私のことを信じていたよ……利用し易い男だった」

CV:菅生隆之


正体

 彼の正体は、ファーデンを取り仕切るボスであったことが、物語終盤で明らかになる。

 キャッツ・アイに近づいたのも、絵に隠された『フォルトゥナの石』を手に入れる為であった。そして三姉妹の警戒を緩めさせる為にも、ハインツの声を変声機で再現して、偽りの情報も流しながら近づいたのである。

 劇中で、所々にキャッツ・アイの行動が予め把握されていたのも、ベルガーが密かに情報を流していたものによる。

 因みにハインツとは実際に画商としての交流があったと公言しているが、瞳や泪、真璃絵に会っていたかは不明である。ハインツの声を借りた変声機も、その交流の中で記録したものを再現したと考えられる。

 父親を利用したことに対し、信頼していた泪は怒りを滲ませていたが、そんな他人を簡単に信用する彼女らも、まるで父親とソックリだとあざ笑っていた。


真相

 ファーデン初代総帥ルドルフ・フォン・イェーガーは、契約した『フォルトゥナの石』が、ルパン三世の手により盗まれて手元から離れたことにより、呪い(石を失ったものは無残な最期を迎えるという言い伝え)が掛かって凄惨な死を迎えたとされた。

 だがそれは、次期総帥の座を狙うベルガーによって、巧みに仕掛けられた陰謀であったことが判明する。彼はハインツに『フォルトゥナの石』の情報を流してルパンに盗ませると、呪いに見せかけてイェーガーを死に追いやった(謀殺の方法は明らかではない)。

 これにより、当時まだ少年だったイェーガーの息子デニス・キルヒマンも、命を狙われる恐れから偽名を使ってでも雲隠れせねばならなくなった。

 明言はされてはいないが、空いた総帥の席をベルガーが奪い取り、新たな総帥となったと思われる。

 さらにハインツに対してもシンジケートの刺客を差し向け、結果的に行方を晦ますことになった。


最期

 彼はキャッツ・アイとルパン三世らを欺き、遂に儀式によって『フォルトゥナの石』との契約を成し得た。

 ところが、ルパン三世の機転によって、過去に行ったファーデン初代総帥謀殺が明るみにされてしまい、それを知ったデニスから命を狙われてしまう。だが、すんでのところで愛を助けに来たキャッツの介入によって現場は混乱。

 その混乱の最中にベルガーは石を埋め込んだ石板と、最後の絵を持ち出して逃走を図って安全圏に逃走する。安全圏まで逃げたところで、儀式の妨害のためにルパン三世が予め仕掛けていた爆薬を利用し、彼が自分の手で爆破する。儀式場に残されたキャッツ・アイ、デニス・キルヒマンらを巻き添えに始末しようとした。

 しかし、瀕死の状態だったルパン三世、次元大介、石川五ェ門らに行く手を阻まれ、挙句に秘石を組み込んだ石板がルパンによって破壊されてしまった。

 ルパンを罵り、自身がどれだけ初代総帥の下で虐げられてきたのかを訴えたが、その途中で復讐心に燃えていたデニス・キルヒマンに眉間を撃ち抜かれ、死亡した。

 謀略や情報操作で回りを翻弄したとはいえ、非常にあっけない最期を迎えた。


生い立ち

 彼自身の本当の生い立ちについて詳しく触れられてはいないが、儀式の最中に呟いてた内容と、ルパンに向かって叫んだ内容から、ベルガーは若い頃に、第二次世界大戦の影響ですべてを失ったとされる。戦争終結後、彼はファーデンに所属することになったが、その初代総帥から虐げられた模様。

 ベルガーが元々から野心家だったのかは定かではないが、ファーデン総帥の謀殺という大事を決意した背景には、初代総帥からの仕打ちが原因と考えられる(また『フォルトゥナの石』の真の価値を理解していなかったことも嘆き、それも拍車をかけた可能性もある)。


ボスとして

 彼はボスとして素性を隠し続けて周囲を欺いた一方で、物語終盤には次第に追い込まれて敢え無い最期を迎えているため、ある意味では大ボスとしての印象は薄いと捉えかねないが、彼の情報操作や演技力は並々ならぬものが見受けられる。

 上記したように、彼は巧みにハインツを利用して総帥を追い落とし、次期総帥の対象であるデニスも遠ざけ、見事に総帥の座を奪った。

 それだけではなく、今度は自身が狙われないように徹底した隠ぺいを行い、ファーデン総帥の座を守り続けてきた模様。これについて、十数年間も総帥であることを隠し続けてきたのかは定かではないが、「大した演技力で隠していたのか」というルパンの問いかけに対して「この座を狙う者は後を絶たない」と公言している辺り、かなり危険な立場であろうことがうかがえる。

 さらには『フォルトゥナの石』がルパンの手によって失われていることから、契約の無い者はたちまち総帥の座から追い落とされることを懸念して、隠し続けていたとも考察できる。

 とはいえ、こうした背景から、ベルガー自身は他者を欺くことに長けていったとも考えられる。

 派手さはないが、このように情報戦を得意とし、総帥であることを隠しつつ、ファーデンを取り仕切り続けた手腕は確かなものと言えるであろう。


余談

 余談ではあるが、ベルガーを演じた菅生隆之氏は、過去のルパン作品でも似たような悪役を演じたことがある。

 TVSP『トワイライトジェミニの秘密』に登場した、ジャン・ピエール本部長がそれである。


1.このジャン本部長も、表向きはルパン逮捕を評価するICPO本部長であるが、裏向きではゲルト族の隠された秘宝を付け狙うゲルト族の中でも過激派で構成する結社の大司教であった。

 本作でも、表向きはハインツと交流のあった画商としてキャッツ・アイに接近し、裏向きではファーデンのボスとして暗躍する。


2.穏健派のゲルト族長老には息子のガルがいたが、財宝の秘密を知るガルを殺害して成りすまし、結社の大司教という立場に立った。

 本作では初代総帥を謀殺し、ファーデンのボスに収まっている。


3.最期は息子を殺されたことを知った長老自らの手によって、眉間を撃ち抜かれて射殺される。

 本作でも父親を殺された仇討ちとして、息子のデニスに眉間を撃ち抜かれて即死した。



関連タグ

ルパン三世VSキャッツ・アイ

ルパン三世

キャッツ・アイ来生瞳来生泪来生愛ミケール・ハインツ

デニス・キルヒマン

悪役ヴィラン

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