「俺は、お前の成し遂げたことの行く末を見たい。
──そのために、生き方を選んでもいい」
CV：村瀬歩
概要
白銀色の髪と翡翠色の瞳をしたハーフエルフの少年。名前はエルフ語で「鷲」を意味する。略称は「メネル」。
女性にも見紛うような整った顔立ちをしており、鈴の音のような澄んだ声で喋る。外見はウィル（15歳時）と同年代であるが、長命種族のため、実際年齢は不明。
書籍版・アニメ版では少年寄り、漫画版では青年寄りのデザインとなっている。
外見からは想像できないが、口調や態度はヤンキーのようにガラが悪く、一人称は「俺」。素直になれない皮肉屋で現実主義者。根は生真面目で義理堅く、受けた恩には報いようとする性質。
元はエルフ達の住むエリンの大森林で暮らしていたが、厄介者として扱われていた末に出奔。最終的に流れ着いた「獣の森」で人間の村と交流しながら、狩人として生活していた。過酷な辺境の地で生き残るために手を汚してきたことから、冷酷な手段も厭わないシビアな一面を持つが、内心では自身の行いに対する罪の意識を抱えている。そうした背景に加えて、長命故に多くの人の死を見届けてきたため、厭世的なところがある。
「死者の街」を旅立ったウィルが最初に出会った人物。紆余曲折を経て友人となり、その後も行動を共にするうちに強固な信頼関係を築いていくことになる。普段は天然のウィルに対してツッコミ役に回りがち。
ウィルと出会って以降は灯火の神グレイスフィールを守護神と定めている。誓いは「罪を贖い、前を向いて生きる」（Web版では「叶う限りの命を救う」）。
物語が進んだ後はビィが功名を広めた結果、ウィルの相棒として「はやき翼（スウィフトウィングス）」の名で知れ渡ることになる。候補として「麗しの」というものもあったが、それだと詩人達に「実は女だった」と捏造されると却下した。
基本的に面倒見が良いので仲間達との仲も良好だが、ウィルが親しくなったお偉方とは気が合わず、バグリー神殿長とは会う度に口喧嘩をする関係である。
弓の扱いに長けた狩人であり、戦闘では主に中〜後衛からウィルや仲間達の援護、追撃を行う。状況に応じてナイフや剣などを使用した近接戦も可能。
また妖精使いとして優れており、妖精と交流し使役することで攻撃や防御、諜報、トラップなど多彩な応用ができる。修練を重ねた結果、妖精と交感を深めることに成功し、3章以降は簡単な効果なら詠唱無しで発動することも可能となっている。
Web版における設定
Web版と書籍版ではウィルとの出会いの経緯が異なっており、Web版では悪魔の襲撃で全滅寸前に追い込まれた村を救うために強盗を働いた際、死者を出してしまっているため、裁判から村の奪還までの流れが他媒体と比べて非常に殺伐とした内容となっている（書籍版と違って村同士の交流がないことや治安がより劣悪であることも影響している）。
書籍版では死者が出ていないが、裁判の内容に倫理的に際どい要素が含まれていることを配慮した模様。
Web版では、それらの咎を背負った上での苦悩や贖罪の在り方について掘り下げられており、性格的に自罰的な傾向が強くなっている。
またウィルの方も友人であると同時に神官としての役割が強調されているため、お互いへの理解を深めていく過程や関係性が媒体によって変化している（Web版は作風がハードな反面、ウィルとの交流の機会が多いのも特徴である）。
メディアミックスは書籍版を基準としているが、漫画版はWeb版の要素を一部取り入れている。
余談
- 名前の由来は『指輪物語』に登場する大鷲。作中でもエルフ語の意味として解説されている。他作品のエルフ関連のキャラの名付けに使用されているケースもある。
- 主人公が旅立って最初に出会う相手（しかもハーフエルフ）が同性という「なろう作品」どころか他ジャンルでも珍しいパターン。デザインが男性寄りの漫画版以外では性別を勘違いした読者や視聴者が多数いる。作者曰く「いきなりヒロインとか色恋沙汰が絡むより気安い男友達の方がいいかと思った」とのこと。この作品の場合、それ以降も出会うのは男性ばかりなのだが……。
- 書籍版以降のメディアミックスでは長髪をポニーテールにして髪飾りを留め、袖無しの上衣にショートパンツとニーハイブーツを合わせた露出度の高い恰好をしているが、これは妖精使いとして妖精に好かれるような要素を取り入れる努力の一環（妖精は美しいものを好んで力を貸すため）という理由付けがされている。
関連項目
カゲ(王様ランキング)：中の人が同じで主人公の相方な脛に傷持つ忠義者繋がり。
