富田林駅
とんだばやしえき
神道系の宗教団体「パーフェクトリバティー教団」(PL教)の本部がある富田林市の中部に位置する。毎年8月1日は日本有数の巨大花火大会である「PL花火芸術」が行われていたため、大会開催地の最寄り駅である当駅は、当日に限って臨時の改札口を設け乗降を扱っていた(教団全体の収入が減少した事で予算が組めなくなったため、2020年以降「PL花火芸術」は行われていない)。
古市駅から続く近鉄長野線の複線区間は当駅で終わる。朝・夕ラッシュ時は河内長野方面の列車に加えて当駅折り返し列車も発着。
当駅折り返し列車は、5両編成までの場合は1番線で降車扱いを行い、駅南側にある折り返しのための引き込み線に入ってから2番線で乗車扱いを行うが、その引き込み線の容量が5両までのため、6両編成以上の場合は古市駅側の渡り線を使って直接2番線にて折り返している。
またホームの容量の都合から、河内長野方面の単線区間は5両編成までしか入線できない。
北口
駅北西部、上りホーム側にある出口。昔から回遊型のロータリーが整備されており、バスやタクシーが発着する。出口より河内長野方向に進むとスーパーマーケット「コノミヤ」と家電量販店「エディオン」の合造店舗が存在、他にも駅付近にスーパー「サンディ」や家電量販店「ジョーシン」がある。他は住宅地が中心で郊外のニュータウン然とした雰囲気。PL教団本部へはこちら側の出口が最寄。
北口からは近鉄バスにより南海北野田駅前への直通バスの他、富田林病院・金剛東団地(金剛ニュータウン)・木材団地へのバスが出ている。なお近鉄バスの路線は全てPL教団本部を経由する。河内松原駅前行きのバスもあるが1日1~2本程度とごく少数。
金剛ニュータウンには西側の南海金剛駅からも南海バスが出ており、ニュータウン内ではバス停を共有している。このため一時期2路線を利用して金剛と富田林を直通するバスが実証運行されたが、定期化は現在の所実現していない。南海はこの時の路線の他、かつて初芝駅前から北口へのバスを走らせていたものの、こちらは2000年代初頭に平尾以南が廃止されている。
他にコミュニティバス「レインボーバス」が川西駅筋、市内の多目的ホールすばるホールや市役所前などの公共施設方面に足を延ばす。
北口のバス停は「富田林駅前」表記である。
南口
北口よりロータリー周辺の建物密度が高く、昔からの市街地中心で、全体的に狭め。駅前にはコンビニがある他、南口側の周辺にもスーパー「関西スーパー」が存在するが、全体的に飲食店や銀行などの店舗の点在が目立つ。富田林市立中央図書館や、古くからの街並みが保存された「富田林寺内町」へはこちら側の出口が最寄。
南口からはかつて金剛自動車のバスが多数発着しており(本社も駅南口にあった)、鉄道路線の無い市南部や河南町・千早赤阪村への玄関口としての機能も果たしていた。また南口のバス乗り場は狭く、金剛自動車のバスはバック走行で入場する形となっていたが、これは2013年の改修で南口が回遊型ロータリーになったことで解消されている。
しかし2023年に金剛自動車が廃業となるとバス路線が一挙に消失する恐れが生じたため、同社の有していた路線の幾つかを沿線自治体や近鉄バス・南海バスが引き継ぐことで緊急的に代替することとなり、同年12月末より河南町・近鉄バス・南海バスがそれぞれ運行主体となる「4市町村コミュニティバス」により代替されている。南海にとっては、北口撤退以来の富田林駅乗り入れとなった。
この他駅付近の住宅地や、観光地である葛城山(葛城高原)・金剛山・サバーファーム農園・楠公生誕地・滝谷不動尊へのバス路線などもあったが、当面は生活路線の足確保のためこれらの路線は金剛自動車の廃業と共に軒並み休廃止となっており、復活には相当の時間がかかると考えられる。
南口のバス停は金剛自動車時代に合わせて全社とも「富田林駅」表記である(両口に発着する近鉄の路線は北口と南口でバス停名が異なる)。