CV:子安武人
概要
『進撃の巨人』8巻にて、ウォール・ローゼに巨人を率いて現れ大混乱を巻き起こした謎の巨人。毛深い体毛と異様に長い腕を持ち、その形状は人というよりオランウータンである。
知性があるだけにとどまらず、エレン巨人体のような人が変身した巨人と違って完全な人語を話す。壁内の文化を全く知らないことから、中身が人であったとしても完全に壁外の存在である。立体機動装置を見た時には「面白いことを考えるな」と興味を抱き持ち帰っていた。
壁内の人間は初めて見るタイプの巨人としか見ていなかったが、正体を隠して壁外から来た者達がその姿を見た時は驚愕していた。
巨大な岩や動物などを投擲して人間を殺害したり、巨人に命令して人間を食わせるなど、本人は人間を食べないものの性格は非常に冷酷である。
作中では壁内の人間には「獣の巨人」「獣みたいなやつ」、エレン以外の巨人化能力者には「猿」と言われている。これは壁内には猿が存在しないためで、壁外から来たと思わしき人物たちが漢字表記で「猿」と表現しているのに対し、猿を知らないエレンは「さる」とひらがな表記になっている。
巨人に襲われない、巨人を発生させることができる、巨人を指揮し操れる、獣の巨人を目指せば鎧の巨人と超大型巨人の故郷に辿り着ける、壁内へ威力偵察にやって来た等々、その能力や素性は通常の巨人はおろか、人が変身したその他の巨人とも一線を画す。
余談
- 2017年公開の怪獣映画『髑髏島の巨神』のキングコングは、コンセプトアートでは獣の巨人にかなり近い見た目だった(参照)。巨神(巨人)なだけに…。
- 猿やチンパンジーは単純な腕力や握力においては人間を遥かに上回っているが、投擲においては人間の方が優れている。これは直立二足歩行ゆえに身体全体の手首のスナップを加えて手首を振れるからである。
関連タグ
正体
以下17巻以降のネタバレあり
勝ったぜ アニちゃん助けるのは後な
座標の奪取を優先 当然だろ?
壁外から来たライナー(鎧の巨人)、ベルトルト(超大型巨人)、アニ(女型の巨人)らのリーダーであり、3人と同様に壁内人類への攻撃と座標の奪還を任務としている。
本体の人間は「進撃の巨人展」で今後のキーパーソンとして紹介されていたジーク・イェーガーという名前の男性であり、ライナーたちからは戦士長と呼ばれている。
戦闘シーンは省かれているものの、鎧の巨人に無傷で勝利する程の実力がある。優れた投球技術を持ち、砕いた巨大な岩の投げつけは100隻の砲弾並みの威力を発揮する。また壁内に存在しない飲み物であるコーヒーをライナーやベルトルトと一緒に飲んでいたり、「ストライクゾーン」「初球」「完全試合(パーフェクトゲーム)」等と野球を知っている描写がある。
詳しくはジーク・イェーガーへ。
その正体は、フリッツ王家の始祖ユミルが所持していた「始祖の巨人」から分たれて生まれた「九つの巨人」と呼ばれる知性巨人の力の内の一つで、更にその中でもマーレに奪われた「七つの巨人」の内の一つであった。
また、人間を巨人化して操る能力は王家の血を引くジークに元々備わっていた異能であり、獣の巨人の力に含まれるものではなかった。
獣の巨人自体は、当初長い手足による優れた運動能力と特異な外見以外に特筆すべき力はないと見做されていたが、ジークに継承されてからはその優れた巨人体操作技量と研究成果により、投擲による遠距離攻撃に並外れた力を発揮するポテンシャルを秘めていたことが判明した。
またどのような獣を模した巨人になるかは継承者によって異なり、歴代には羊や、中にはオカピのような珍獣の姿となった継承者も存在し、能力も個人差がある模様(ジークは幼少期に猿の様なぬいぐるみで遊んでいる描写があり、継承者の獣に対するイメージが大きく影響するのではないかと推測される)。
ジークの先代継承者はトム・クサヴァーという巨人研究者の男性で、ジークの思想に大きく影響を与えた人物である。
エレンが始祖の力を掌握した際にジークが取り込まれ、マーレの航空隊迎撃のためにジーク巨人体を生成したことから、エレンはジークを生かしつつ獣の巨人の力を奪ったと思われる。
真の関連タグ
ジーク・イェーガー マーレ(進撃の巨人) マーレの戦士 トム・クサヴァー