概要
県庁所在地は熊本市、20番目に制定された政令指定都市であり、道州制制定の暁には九州の州都となることを目指している。隣接県は北部に福岡県、東部に大分県、東南部に宮崎県、南部に鹿児島県、海をはさんで長崎県、佐賀県である。
- 熊本城…安土桃山時代の武将・加藤清正の築いた熊本城は石垣の雄大さ、城郭の壮麗さで知られた日本三大名城のひとつであったが、平成28年熊本地震において倒壊、再建に多くの費用と時間がかかるものと懸念されている。
- 水前寺成趣園(水前寺公園)…熊本藩主・細川家による大名庭園。豊富な湧水量で知られていたが、「平成28年熊本地震」の影響で湧水量が激減、しかし、8月を過ぎると湧水量も回復、往時の姿を取り戻しつつある。
- 本妙寺…加藤清正が建立した日蓮宗六条門院流寺院。清正の菩提寺であったが、加藤氏の改易後も細川氏の崇敬と保護を受け、現在に至る。
- 通潤橋…上益城郡山都村にある石橋。江戸時代後期に作られた農業用水路橋で橋中央からの放水は迫力満点。「平成28年熊本地震」における2度の激震にも崩れることなく耐えたが水路が損壊、現在も水路橋として現役であるため修復を急いでいる。
- 阿蘇山…日本第2位を誇る阿蘇の大カルデラは直径30キロに及んでおり、大観峰から望む阿蘇五岳(根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳)は「大涅槃像」の異名で有名である。
- 阿蘇市…阿蘇山のおひざ元にある北東部にある市。九州有数の温泉地として知られる。倒壊した阿蘇神社の楼門は国の重要文化財である。
- 菊池水源…熊本県北部を流れる菊池川の水源。雄大な自然に恵まれた清流はハイキングコースとして飽きることがない。夏の陽射しを浴びる新緑もいいが、秋の紅葉もおすすめ。
- 菊池市…北東部に位置する市。南北朝時代に活躍した菊池氏の本拠。菊池神社は南北朝時代に活躍した菊池武時・武重・武光を祀り、桜の名所としても有名。
- 山鹿市…北部に位置する市。県内有数の温泉地として知られ、「山鹿灯籠踊り」も有名。古い建築様式で知られる芝居小屋・「八千代座」には坂東玉三郎が毎年公演に訪れる。
- 天草半島…中西部に位置する半島、北に天草湾、南に八代海がある。島原の乱の舞台のひとつとなったことから、キリスト教を信仰する人が比較的多く、教会が各地に建てられている。
- 八代市…中南部に位置する熊本県第二の市。江戸時代、幕府によって定められた「一国一城令」の例外として「八代城」が置かれ、細川氏の家老・松井氏が代々城主を務めた。また、畳の原材料であるい草の大生産地でもある。
- 水俣市…南部に位置する市。負の遺産として公害病・「水俣病」が発生したことで知られるが、水銀の封じ込め、水質の浄化により、現在、魚の放流が行われている(ただし、現在も患者認定訴訟が行われており、完全に解決したわけではない)。
- 人吉市…最南部にある市。平安時代から続く相良氏の本拠として知られる。人吉城、人吉阿蘇神社などがあり、温泉地としても有名。
- 球磨川…「五木の子守歌」で知られる五木村、人吉から八代を経て八代海へと流れる一級河川。日本三大急流のひとつ。
熊本県はまた農業県、酪農県でもありトマト、スイカの生産も全国一、
メロン、デコポンなどでも有名。産地が近いため農産物、海産物の価格が安く
ラーメンだけでなくイタリアン・フレンチレストランも異様に多い。
熊本県は観光地として、熊本城、水前寺成趣園(水前寺公園)、本妙寺、通潤橋、阿蘇山、菊池水源、温泉など、多くの観光資源を持つが、平成28年熊本地震によって国道57号線、菊池・阿蘇スカイライン、俵山トンネル、阿蘇大橋などの道路、橋梁が損壊・崩落、国道57号線と並行する豊肥本線、南阿蘇鉄道も寸断、施設にも大きな被害を被ることにもなり、復旧のめどが立っていないところもあったが、同年12月24日には俵山トンネルが開通、菊池・阿蘇スカイラインも応急復旧、12月28日より片側交互通行が再開されることとなった。
平成28年熊本地震は、八代・宇土・人吉各市の市庁舎に致命的な打撃を与え、南阿蘇村・西原村・益城村など熊本県中東部に多大な被害を与えたものの、熊本市を中心とする都市中枢部は致命的打撃を免れ、現在、復興の道を着実に歩んでいる。
これらを町おこしに使おうという動きが近年起こっている。
中心地でもある熊本市は政令指定都市となっており、アニメイトや同人誌専門店などもあり
オタク産業的にもそれなりに恵まれている。
平地部の夏は強烈な蒸し暑さだが、阿蘇などの山間部は冬は吹雪もあるほど冷える。
