概要
2015年7月11日公開のアニメーション映画。監督は細田守。主な舞台はバケモノの世界【渋天街】と人間界【渋谷】。
英語表記は「The Boy and The Beast」
『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』に続く細田監督のオリジナル長編アニメーション映画作品で、前作と同じく細田氏が脚本を兼任した(ただし前作は奥寺佐渡子氏との共同であったのに対して、今作は単独で脚本を描き上げている)。
九太と熊徹の擬似親子の絆を中心に描いた新冒険活劇をテーマにしている。
興業収入は58.5億円と前作の『おおかみこどもの雨と雪』 を凌ぐ大ヒットを記録したが、一方で「不自然な箇所が多い」、「後半の話の展開が唐突すぎ」などの声が多く、何かと賛否両論の多い作品となっている。
あらすじ
この世界には、人間の世界とは別に、もう1つの世界がある。バケモノの世界だ。
人間界の【渋谷】とバケモノ界【渋天街】。
交わるはずのない2つの世界に生きる、ひとりぼっちの少年とひとりぼっちのバケモノ。
ある日、少年はバケモノの世界に迷い込み、バケモノ・熊徹の弟子となり、九太という名前を授けられる。
その偶然の出会いが、想像を超えた冒険の始まりだったー。
スタッフ
原作・監督・脚本 - 細田守
作画監督 - 山下高明、西田達三
美術監督 - 大森崇、髙松洋平、西川洋一
色彩設計 - 三笠修
音楽 - 高木正勝
CGディレクター - 堀部亮
美術設定 - 上條安里
主題歌 - Mr.Children「Starting Over」
衣装 - 伊賀大介
プロデューサー - 齋藤優一郎
配給 - 東宝
製作 - THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS (日本テレビ放送網、スタジオ地図、KADOKAWA、東宝、バップ、電通、読売テレビ放送、D.N.ドリームパートナーズ / STV・MMT・SDT・CTV・HTV・FBS)
登場人物
本作の主人公。9歳の時にとある理由から一人ぼっちとなり、渋谷で僅かな小金でなんとか食いつないでいたところ、ひょんなことからバケモノの街・「渋天街」へ迷い込んでしまう。そして彼が次期宗師候補の一人・熊徹の弟子となると、彼自身、そしてバケモノ界の運命が変わっていく。
熊のバケモノ。次期宗師候補の一人。武芸の能力は渋天街でも猪王山と並び一二を争うほどのものだが、孤独な幼少期を送ったせいで頼れる師と出会わなかったためその武芸は我流のものであり、その上性格も粗暴であるためにバケモノたちからは嫌われている。しかし自身と同じ独り身である九太と出会うと、次第に性格は丸みを帯びていき彼とともに修行を重ねるうちに、九太とともに成長していく。
本作のヒロイン。進学校に通う女子高生。九太が人間界に迷い込んだ際、とある理由から
彼と親しくなる。
猿のバケモノ。熊徹の数少ない友人の一人。皮肉屋なお調子者で当初は九太に対して冷やかな目で見ていたが、熊徹が彼ともに成長する姿を見るうちに、それを改めるようになる。
僧侶をしている豚のバケモノ。温厚な性格で熊徹との師弟関係に悩む九太に度々助言を与える。
兎のバケモノ。人口10万人の渋天街を纏める渋天街の長だが、自身の高齢を理由に神への転生を決意し、自身の後継者を探している。温厚かつ慈悲深いマイペースな性格で、周囲から忌避されている熊徹を幼少の頃から目にかけており、熊徹の数少ない恩人の一人である。また他のバケモノと違い、人間に対しては一切畏怖しておらず、熊徹が人間の九太を弟子にするとこも許可している。
猪のバケモノ。熊徹と並ぶ次期宗師候補の一人。武芸の腕はさることながら、謙虚かつ慈悲深い性格で渋天街からの信頼は厚く、次期宗師の最有力候補として人々から期待されている。
猪王山の長男。父親を尊敬しており、自身も将来は猪王山と同じく立派なバケモノになることを夢見ているが・・・
猪王山の二男。食いしん坊で天真爛漫な性格だが弱いものを嫌い、自身の友人グループを率いて九太を度々いじめていた。しかし九太が修行を重ねて彼を見返すと、九太を見直し以降彼と親しくなる。
九太と渋谷の路地裏で出会った謎の生き物。いつも九太の傍にいる。
関連動画
余談
桝太一もゲスト出演している。
渋天街は、立地と街並みこそ南欧やラテンアメリカっぽさがあるが、住民は熊や猪、猿や家畜など日本にいる動物で殆どが占められている。
関連リンク
関連イラスト
クロスオーバー
pixivでは過去の細田監督作品「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」とのコラボイラストも投稿されている。
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