この懸賞は東北地方のお米(岩手県産ひとめぼれ)10kgを3名にプレゼントするものであったが、なぜか画面上に映し出されたダミー用と思われるテロップには当選者として「怪しいお米・セシウムさん」が2人・「汚染されたお米・セシウムさん」と表示されていた(「怪しいお米」・「汚染されたお米」の部分には住所が、「セシウムさん」の部分には当選者名が入る予定だったと推測される)。
東海テレビは直後に謝罪を行ったが、福島第一原発事故によって放出された放射性セシウムが東北・関東にまで広がっており、農作物および人体への影響、そして風評被害が懸念される中で、このような「プレゼントのお米までもが汚染しているともとられかねない」不謹慎すぎるおふざけに、岩手県やJAが東海テレビに対して抗議した。
後に東海テレビは「ぴーかんテレビ」の打ち切りを正式に決定、検証と謝罪を兼ねた特別番組を放送し、テロップ制作担当の50代スタッフがダミー用テロップに悪ふざけで書いたものであることを認めた。当然ながら、この担当スタッフは2011年8月28日を持って一連の騒動の責任を取る形で所属していた制作会社よりクビになった(なお、このスタッフは以前から番組制作の作業で様々なトラブルを抱えており、近く別の部署への異動を控えていた矢先での出来事だったとされている。他にも番組のスタッフ数名や東海テレビの役員が同様に本件の責任および制作者への監督不行き届きを問われて、減俸・降格などの厳正な処分を受けた(詳細は、東海テレビが一般向けに公開した騒動に関する報告書と、この騒動後に放映された検証ドキュメンタリー番組を参照))。また東海テレビからはスポンサーの撤退も相次ぎ、社長自ら岩手県に出向き謝罪行脚を行った。
こうして、地方局における一瞬での放送事故は、日本全国のテレビ局や番組制作会社スタッフたちのモラルの在り方が大きく問われる事態にまで発展した。
なお、上のイラストは問題シーンが放送されたときに映っていた東海テレビのマスコット、「わんだほ」であるが、外見が米粒っぽい為に東海テレビの放送エリア外の視聴者にセシウムさん呼ばわりされる事態となった。彼もまた風評被害の犠牲になったのだ。
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これは元素擬人化によるセシウムの擬人化であり、今回の騒動とは関係ない。
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