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AWACSの編集履歴

2019-07-16 04:01:36 バージョン

AWACS

えーわっくす

Airborne(Early)Warning And Control Systemの略で空中早期警戒機のこと。背部などに大型のレーダードーム(レドーム)を背負っているのが特徴。

AWACSとは

軍用機早期警戒管制機のこと。ここではAEW機やAEW&C機も含んでいる。


大型レーダーを搭載し、広範囲の多数の目標を探知、敵機の判別や友軍機への指示を出すのが主な任務となる。近年は軍事においても情報の共有化である戦術「データ・リンク」が非常に重要となっており、例えば味方機を敵へ誘導するだけでなく、戦闘機に代わってミサイル照準を行うなど、「影の主役」にもなりつつある。海軍のイージス艦同様、重要な役割を果たす事になる。


また、ハイテク機器の固まりであり、非常に高価となる。機体購入は非常に大きな利権となるため、汚職事件に発展した例もある。


いろいろなAWACS

アメリカ

EC-121「ワーニング・スター」

ベトナム戦争当時にアメリカ海軍で運用されたレーダー機で、ロッキード「コンステレーション」旅客機に対空監視レーダーを搭載したもの。アメリカ海軍空母艦隊に接近するベトナム空軍機を警戒していたが、実際には海上まで出張ってくる事自体が無かった。


レーダーシステムもまだ未熟なもので「トム・クランシーの戦闘航空団解剖(1997)」によると、『解析にはほとんど神秘の力が必要だった』とされている。


E-1「トレーダー」

S-2「トレーサー」哨戒機の胴体上に大型のレドームを据え付けた、のちのE-2にも通じるスタイルになった艦上レーダー機(ただし見えているレドームはただの流線形カバーなので、これ自体は回転しない)。


これで能力はAD-2/3/4Wよりはだいぶんマシになったものの、実際にはかなり不満の残る仕様であり、この反省がE-2開発に生かされることになる。


E-2「ホークアイ」

アメリカ海軍念願の、待ちに待った『能力的にも納得いくレーダー機』。

これまで流用だった機体の設計を専用に改め、レーダーオペレータも増員して、また艦隊防空コンピュータシステムとの同調機能を有している。


時代とともに能力拡張を続け、また21世紀になっても新型機が登場している。

日本など、多くの国で運用が続く長寿機。


E-3「セントリー」

ベトナム戦争終結後、レーダー機の価値を認めた空軍が開発した、初めてのAWACSとも言える機で、レーダー解析要員の他に航空管制要員も同乗している。湾岸戦争をはじめ、イギリスやフランスなど、現在も世界で活躍している。


EC-130V

C-130HにE-2用のAPS-125レーダーシステム一式を搭載したもの。

見た目はAWACSのようではあるが、実際には沿岸警備隊用に、フロリダ沖で密輸対策の海上往来監視にために開発された。現在はレーダーシステム一式をP-3AEW「センチネル」に移植し、運用中。


イギリス

フェアリー「ガネット」AEW.3

空母収容時には主翼をなんと「三つ折り」にするという、通称『世界一醜い航空機』の誉れ高いガネットのAEW型。1958年にAD-4Wの代替として初飛行を遂げた。レーダーは前任からそのまま移植し、胴体内の配置は哨戒機型から一新。2名のオペレータがレーダーを操作する。


AEWとしては関係ないが、この機に搭載されたアームストロング・シドレー「ダブルマンバ」エンジンは、同社の「マンバ」エンジンを2連結...というか

横に2つ並べたものである。2基のマンバは二重反転配置にした2本のプロペラとそれぞれ別々に繋がっている。ぶっちゃけほとんど双発みたいなもので、片方のエンジンが停止するとプロペラも片方だけ止まる(補機は両エンジンに接続されているため、100%双発という訳ではない。あくまでダブルマンバという1つのエンジンである)。

この特異なレイアウトにより、似たような双子エンジン搭載機であるHe177のような出力合成ギアボックス由来のトラブルとは無縁、かつ通常の双発機では困難なロイター飛行(片方のエンジンを止め滞空時間を稼ぐ航法)がデメリット無しで実施可能である。特に後者は哨戒機としては有用な特性であり、機体規模とエンジン出力の割には滞空時間が長い。


また、このエンジンの燃料は別にジェット燃料でなくとも、船舶用ディーゼル燃料でも問題なく使えるとされるが、これは軽油も使えるという意味なのだろう。ただし、一般にスペック上の性能は正規の燃料が前提になっており、軽油で代替した場合は間違いなく性能が落ちるので、本当に使うことはまずなかったのであろう。

参考:Wikipedia


アブロ「シャクルトン」AEW.2

ニムロッドが登場し、本来なら退役してもいい時期にきていたが、イギリス海軍から空母(とりわけ「通常型空母」と呼ばれる、固定翼機を主に運用するような空母)が消え去ることとなり、後輩だったはずのガネット(前述)が先に退役する事になってしまったので、その「穴」を埋めるための代替が必要になった。


そのため白羽の矢が立ったのが、旧式ながら航続性能に優れた「シャクルトン」であり、哨戒機としてお役御免になったMR.2型を改造してAEW.3型が作られた。レーダーは「ガネット」AEW.3やAD-4Wから引き継いだAN/APS-20を移植している。さしもの旧式レーダーも、搭載するのが「シャクルトン」なら割れ鍋にとじ蓋というところか。


「シャクルトン」AEW.3は1972年に就役して以来、1992年まで現役にあった。

その間、ニムロッドAEW.3で代替する構想もあったのだが、ご存じのとおり計画は延期に延期をかさね、費用も大幅に超過した挙句にE-3に引き継ぐことになるのだが、その頃すでに時代は1991年になっていた。


実に20年の長きにわたって運用が続いたわけだったが、退役時点で40年前のレーダーは、果たして役に立っていたのだろうか?

参考:Wikipedia


ホーカ・シドレー「ニムロッド」AEW.3

元々巡航性能に優れた哨戒機だったニムロッドをレーダー機にすべく、国産のレーダーシステムに対応させたもの。しかし開発費用を十分に捻出できないイギリスの万年病がたたり、開発は長期化するばかりで先に進まず、結局は完成させるよりE-3導入のほうが早いとされて開発中止に。


特大タラコ唇のような機首レドーム、スズメバチの胴を思わせる巨大な尾部レドームが特徴。


ウエストランド「シーキング」AEW.2A/5/7

ウエストランド「シーキング」はアメリカのS-61をライセンス生産したもので、AEW型はフォークランド紛争に際して哨戒・救難型から改造を急がれたが、結局「エグゾセ」から艦隊を守るには間に合わなかった。


肝心の能力にも不足が目立ち、また航続能力にもかなり劣っているが、未だ代替のメドが立たないために現役なのだとか。後継にはV-22の派生型が期待されている。


EV-22「オスプレイ」

現在、イギリス海軍が主導して開発しているAEW型で、シーキングAEWの後継。

未完成なので全貌は明らかではないが、想像図によると機体上部に三角形のレーダーアンテナを装備するようだ。どちらかと言えば固定翼機に近いティルトローター機は、ヘリコプターより断然優れた航続能力を持っているため、艦載AEWとして期待がかけられている。


またKa-31「ヘリックスD」の後継として、インド海軍も注目している。

近い将来、MiG-29Kテジャス等とともに、飛行甲板を賑わせる時が来るかもしれない。


ロシア

Tu-126「モス」

防空レーダー網の死角を補うため、Tu-95をベースにするつもりだったのだが、機材一式を収容しようにも機内が狭いため、旅客機型(Tu-114)を基に開発した。こと電子機器の技術に関しては、当時でもアメリカに水を空けられており、レーダー機としての能力以外にも管制能力で大きく劣っていた。1962年に初飛行したが、実用化は65年にずれ込む。


Tu-128やYak-28など防空戦闘機の「目」になることが期待されたが、防空レーダー網の死角になるような地域は間違いなく人跡稀なド田舎であり、そういった地方の飛行場によくあるオールシーズン格納庫ナシの露天駐機は、ハイテク満載で繊細なレーダー管制機には環境が厳しすぎた。


もちろん格納庫を作ろうにも、下手なものを造れば雪の重みで潰れて全損になるのは目に見えている。だから露天駐機だったのだが、しかし50m四方を超えたサイズで上にも高いTu-126は、格納庫を作るにしても費用もバカにならなかっただろう。総重量も、かの巨大な『戦闘機』Tu-128ですら26tに満たないのに対し、こちらは171tに及んだ(英語版wikipedia:Tu-126)というから、もちろん貧弱な滑走路の強化も必要。


結局は防空戦闘機の探知能力を強化するほうが効率がいいとして、機載レーダーの強化や、編隊内の連携でも補い合うなど、運用の工夫で乗り切る事になった。これは現在MiG-31Su-27にも受け継がれている通りである。68年には生産打ち切り。生産数8機+試作1機。


1992年、モスクワ航空ショーに沸くドモデドボ空港の片隅には、翼端に詳細不明のポッド(当時これも既に半壊)を装備した当機の残骸が放置されていた。計測用機器か、テスト機材だったのだろうか?


A-50「メインステイ」

Il-76を基に開発されたレーダー機。

Tu-126と入れ替わりに配備が進み、現在でも能力拡充には余念がない。E-3が旅客機ベースだったのに対し、こちらは軍用輸送機ベースなので騒音や広さなど、居住性では劣るのだとか。当初から輸出を視野に入れて開発されている。


空軍で標準的な輸送機を基にしているので、この機を収容できる格納庫ならそのまま対応できるのが特徴。ロシア本国ではA-50Mに加え、新型のA-50も配備中。インドではIl-78にEL/M-2090「ファルコン」レーダーシステムを導入し、A-50EIとして採用。


日本

E-767

E-3のレーダー装備一式を、ボーイング767に積み替えたもの。

元は日本がE-3を導入しようとしたところ、スパイ取り締まり法が無い為に「お流れ」になってしまった。後にきちんと制定して導入しようとしたところ、今度はE-3(≒ボーイング707)の生産が終了してしまったので、装備一式を改めてボーイング767に適用したもの。


元をただせばベース機もレーダーもアメリカ製だが、運用しているのは日本のみ。


イスラエル

ファルコン707

ボーイング707をベースに、イスラエル独自のレーダーシステムEL/M-2075「ファルコン(Pharcon)」を搭載している。従ってこの名前、正確には機体ではなく、レーダーの名前である。


1980年代後半に開発されたとおり、当時最新鋭のアクティブフェーズドアレイ(≒AESA)レーダーを搭載しており、さらに機体外形を崩すことなくレーダーアンテナを配置できるコンフォーマルアレイアンテナを機体各所に配する。この場合、胴体側面に付いている「ひし形のまな板」のようなものがそれにあたる。


E-3と同様の機体をベースにしながらも、価格はその3割程度に収まり、安さも武器に輸出も考えられたが、当時の技術では肝心のレーダーアンテナによる空気抵抗が大きすぎ、さらなる改良型に期待が寄せられた。結局、自国で運用したほかはチリが1機購入しただけに終わった。


G550CAEW「ナーション・エイタム」

先のレーダーシステムを改良し、こちらはうって変わって小型のジェット機、ガルフストリーム550に導入している。システム改良の結果、性能はそのままに、レーダー全体を小型に収めることができた。

イスラエル本国をはじめ、イタリア、シンガポールでも採用。


オーストラリア

ボーイング737AEW&C

ボーイング737に非円形のMESAレーダーを搭載したもの。「ファルコン」レーダーシステム搭載機に競り勝って採用が決まった。


MESAレーダーとは、要するにAESAレーダーを多数連結したようなもので、形状は円形でなくとも構わないという特徴がある。空力的には優れるが、それでも正面の探知能力では従来のような円形レドーム方式にかなわないのだとか。

トルコ韓国でも運用中。


中国

KJ-1「空警1号」

1960年代末期から開発されたレーダー機(AEW)で、1971年には文化大革命の混乱をうけて開発中止となる。


90年代初頭のホビージャパン誌上で中国空軍航空博物館を特集した際に、案内が一切ない詳細不明な機として紹介されていた。要約すると「B-29のようだが、そんな訳がないからTu-4系列だと思われるものの、しかしエンジンが違っていてその上レドームまで背負っている、おそらくAEWの試作機」という風な内容だった。レドームがやたら分厚い分、空力的にもかなり悪そうである。


KJ-2000「空警2000」

A-50同様、Il-76を基にしたレーダー機で、当初は購入したIl-76にイスラエル製EL2090「ファルコン」レーダーシステムを適用する予定だったが、1999年にアメリカの外交圧力により作業は中止された。代わって進められたのは中国独自のレーダーシステム開発で、これは新しい分A-50よりは進んだものであるようだ。そもそも完成までの早さが尋常じゃないから、もしかしてイスラエルの技師が中国で(以下自粛)


その能力には当初、かなりの疑問符がつけられていたが、四川大地震北京オリンピックでも特に問題なく管制をこなした事から、かなりの部分は解決された模様。現在では、本来搭載を予定していた「ファルコン」レーダーシステムに匹敵する性能を発揮できるという。

KJ-1と違い、名前に「号」はつかないらしい。



ゲーム「エースコンバット」シリーズのAWACS

「04」から登場する早期警戒機に乗ってミッション中にあれこれ指示を出してくれる人たち。

「5」では「空中管制指揮官」と名乗っていた。

基本的に作戦空域外を飛行しており、デモシーン以外で乗機が登場するのは稀である。


簡易人物紹介

  • スカイアイ(04)

エスコンのAWACSといえば彼。

きっちり管制指揮をこなしつつ、9月19日にはミッション前に「今日は俺の誕生日だ、勝利をプレゼントしてくれ!」「プレゼントには終戦記念日を頼む」と冗談を交えつつ奮い立たせてくれたりもする。

搭乗する機種はE-767


  • サンダーヘッド(5)

英語版はバラの香りの馨しさの何処の喉薬舐めたか知らんアヒルのかーちゃんみたいなダミ声だが、大場真人氏による日本語吹き替えはそれほどでもない。

とにかく規律重視で無線による私語が多い主人公の部隊「ウォードッグ」には手を焼いていた様子。

だが「手のかかる子ほどかわいい」とでも言うのか、ウォードック隊には友情のようなものを感じていたらしい。E-767に搭乗。


  • オーカ・ニエーバ(5)

ユークトバニア空軍の歌うAWACS。

サンダーヘッド再登場の機会を華麗に奪っていったニクいヤツ。

日本語版の吹き替えは池水通洋氏。

作中では「オーシアの言葉で空の目(スカイアイ)」としている。

「オーカ」はポーランド語で「目」、「ニエーバ」はロシア語で「空(の)」(ポーランド語だと「天(天国)の」)

カタブツなサンダーヘッドとは正反対に陽気な性格で冗談を言うのが好き。

東欧諸国のイメージが強いユーク側でありながらE-767に搭乗。


  • イーグルアイ(ZERO)

まじめに仕事をこなしつつさらっとジョークが言えるナイスガイ。

一番主人公と長く居たはずなのに何故か取材されない。

日本語版の吹き替えは銀河万丈氏。ジークジオン!

黒いE-767に搭乗。


  • ゴーストアイ(6)

オカン。

主人公の相棒で、無茶しがちなシャムロックのブレーキ役だが、喜怒哀楽が激しくとにかく口うるさい。

「お前が俺のオフクロでも」ってそれはお前だ。

日本語版吹き替えは大友龍三郎氏で、E-767に搭乗。

同型機のスネークピットも登場するが、こちらはAWACSとしてでなく電子支援機として登場。


  • クラックス(X)

ユジーン・ソラーノ。

エースコンバットXにおける萌えキャラ。AWACSじゃないけどポジションが全く同じなので併記。

新人なせいかとにかく頼りなく、第一ミッションでは主人公グリフィス1に頼りっぱなし。

しまいには部隊のメンバーに「どうなってんだ!ユジーン!」と怒鳴れれる始末。


  • カノープス(X2)

フレドリック・バーフォード

民間軍事会社マーティネズ・セキュリティー社のアンタレス隊とライジェル隊が属するM42飛行中隊の司令官で、日本語版は大橋吾郎氏による吹き替え。

他に航空管制及び作戦伝達担当のオペレーターが搭乗する。

オペレーターは3人の中から選択可能。

彼らと共にE-767に搭乗。


連合軍第108タスクフォースに属し、アメリカ空軍所属。

ビショップ(主人公)の顔が濃いので影が薄い。

搭乗機不明(おそらくE-3)。


  • キーノート(3D)

ウルリッヒ・オルセン。

中の人はあの若本規夫氏。

突発的な無理難題発言が多く、特にUターン発言には怒ったフェニックスは多かったのでは。

E-767に搭乗。


  • グッドフェロー(インフィニティ)

傭兵派遣会社アローズ・エア・ディフェンス・アンド・セキュリティ社の代表で、ボーンアロー隊を指揮する。

国連軍との協働の場合はスカイアイと共に指揮を行う。

国連のタスクフォース118アローブレイズへの編入後も継続してスカイアイと共に指揮を行う。

搭乗機不明。


  • スカイアイ(インフィニティ)

まさかの再登場。

国連正規軍のエリート部隊である国連軍第19特殊飛行隊リッジバックスの指揮を行うが、プライベーティアとの協働の場合はプライベーティアの指揮も行う。

おそらくE-767に搭乗。

誕生日は同じく9月19日。


  • ヘビークラウド(インフィニティ)

一部の非常招集ミッションで、スカイアイの代わりに登場する。

搭乗機不明。


  • スカイ・キーパー(7)

主人公トリガーの所属するメイジ隊を含む部隊を指揮する。

搭乗機不明。


  • バンドッグ(7)

懲罰部隊であるスペア隊を指揮する。

仕事には忠実で、部隊司令の意向を無視して武器使用の許可を出す、補給を許可するなど判断には柔軟性を持つが使い潰そうとするだけでなく故意に誤射事故を起こさせたような行動も見せる。

搭乗機不明。


  • ロング・キャスター(7)

特殊部隊であるロングレンジ部隊を指揮する。

判断力の低下を防ぐ為に任務中でに軽食を食べる事に加え、作戦中に食べ物に例える事がある。

好物はサンドイッチハンバーガーらしい。

搭乗機不明。


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軍用機 エースコンバット

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